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四国ツーリング5:RTH [drive/touring]

秘境と呼ばれる、徳島県祖谷渓の宿
朝6時の空は快晴だがギンギンに冷え込んでおり、ボクスターのソフト・トップが凍っていて驚いた。

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大広間で朝飯を喰う。
添えられたおかず群はもちろん、特に炊き立てのごはんがめちゃくちゃ旨い。
宿のおばあちゃんからも聞いてはいたが、やはり山の水で炊いているからなのだろう。
支度をしてチェック・アウト、ボクスターは静かな山をゆっくりと下っていく。
今日は帰路に就かねばならない。
ここから東へ向かうハードな山岳国道439号は剣山の辺りで冬期通行止めなので、香川県まで北上してから東進するイメージだ。

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K45で乾いた幌を下げ、R32を北上。
幹線&観光道路にも関わらず大歩危峡・小歩危峡付近はまさかのクリア・ラップ、マイペースで走っても前方にクルマは現れず、大いに気分が良い。
池田まで出ると交通量は激増、ツーリング・バイクの一団も多く見られるようになる。
吉野川を渡り、標識に従ってそのままR32で香川県へと向かうが、記憶と現実の風景が明らかに一致しない。
どうやらR32は2020年の冬に長大なバイパス・トンネルに造り変えられたらしく、山越えで混雑していた旧国道はK5へと移管されたようなのだ。
己の不明を恥じつつチンタラ走行を強いられながらも、トンネルの切れ目に脱出路/K6を見つけてエスケイプ!
狭い山道を辿り、旧R32=現K5に出ることができた。
県境の猪ノ鼻隧道入口脇にボクスターを停めるが、往来はゼロ・レベル。
「無料の高速道路やバイパスと並行する旧道は、走り放題」という定説があるが(←あるのか?)、ここも正にその通りだ。
同じ四国で言えば日和佐道路vsR55窪川佐賀道路vsR56三坂道路vsR440などで、いずれも抜群の旧道ドライビングを楽しませてもらっている。
次回以降は絶対にK5を走るぞと誓いつつ、トンネルを抜けて極上の旧国道を駆け下った。

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せっかく香川県に来たので、旨い讃岐うどんを喰っていこう。
K197から脇のガタガタ道を上った先にある「山内うどん」は、9年ぶり2回目。
煙突からは釜を焚く薪の煙が静かに上がっており、駐車場にまでダシの香りが漂っている。
幸いなことに大混雑必至と言われるこの店もまだ空いているのだが、朝飯をガッツリ喰ったので腹はまったく減っていない。
ということで、うどんは小玉とし、ゲソ天とあげを添えた。
うどんもダシもやっぱり旨く、これなら中玉にすれば良かったと少々後悔するレベル。
街中ではない、片田舎に建つロケーションも本当に素晴らしいと思う。

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お客さんがぞくぞくとやってくる店を出てツーリングマップルを開き、走るべき道を考える。
いずれにせよ本州へのゲートである鳴門へと向かうのだが、その手前の東かがわ市引田まで、初めて走る道を東へと繋いでいくこととした。
K202に出て、ボクスターは東進を開始する。
広々とした田園地帯を行く、誰もいない気持ちの良いカントリー・ロードだ。
空は引き続きの快晴、気温は10℃を超えて暖かくなってきた。
道はそのまま中讃南部広域農道となり、低山地帯へと続いている。
広域農道のフォーマット通り、景色は開けないがハイペースでのドライビングを堪能できる道であった。
R438を跨ぎ、K265までは2車線路が続いたものの、その先のK167はリアル1車線区間も多い森の中の山峡路。
柏原渓谷と呼ばれる川沿いのため高低差は皆無だが、路面には枝葉や落石が散乱しており、この期に及んでアドベンチャー気分が炸裂だ。
いかにも四国の山道ではあるが、「警笛鳴らせ」の真新しい標識がとても多い。
それだけ交通量があるのかと訝ったが、山を出るまでの間に出くわしたのは、道を譲ってくれたトラクター1台のみであった(笑)。

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普通の国道、R193でのリエゾンを経て、徳島県境ギリギリでR377にスイッチ。
トラフィックは一気に激減、明るい山の風景を流しながら3速⇔4速で走って行ける、素晴らしいカントリー&ワインディングである。
いくつもの交差点で県道に直進を譲っているため、標識のチェックは欠かせないが、そんなつぎはぎ国道的なマイナー加減がたまらないのだ。
途中、ストレート・エンドの小さな丘の左手空き地に停まっているパトカーに気づいて急減速!
が、これは恐らく交通安全啓蒙の目的で制作されたであろうレプリカで、そのベースはSW20型のトヨタ・MR2であった。
とても良くできており、これまで見たことのあるレプリカ・パトカーと較べても抜群にカッコいい。
引き続き、安全第一で走っていこう。

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国道の終着からそのままK40で引田まで出たが、立体交差で右左折を間違えR11を西へ(汗)。
ちょうどガソリンも無くなっていたので、エネオスでハイオクを満タンにしてから改めて東に向かい、徳島県に入った。
この道は幹線道路故に走りは望むべくもないが、春の陽射しの下、左手に鏡のような瀬戸内海を望み、とても気持ちがいい。
R11が海を離れるタイミングでK183へと左折、鳴門スカイラインを走る。
久しぶりにスポーツプラス・モードをセレクト、2速メインでアクセルを踏み込む。
アップダウンとコーナーに恵まれたワインディング・ロードで、四国最後のドライビングを心置きなく楽しんだ。
う~ん、最高。

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今日はツーリングの最終日。
後は600km彼方の東京へと帰るだけだが、唯一絶対条件は渋滞に遭わぬことだ。
渋滞予測等から算出した結果、四国を15時過ぎに出れば関西圏を渋滞前に脱し、かつ首都圏のアホ渋滞が解消した直後に帰宅できる見込みである。
現在時刻は13時過ぎ、出立にはまだ早いので鳴門市内に向かい、初日の大雨や狭隘路走行で汚れ放題のボクスターをコイン洗車場「カーピカランド鳴門」でザッと洗った。
気温は20℃を超えており、Tシャツ1枚での洗車がとても気持ちいい。
まずまずキレイになったので、明朝8時から千葉県木更津市のポルシェ・エクスペリエンスセンター東京で開催される、「PEC Tokyo Moring Mission」にもドロドロのままで行かずに済みそうだ(笑)。
腹も減っていたので徳島市方面へと向かい、閉店間際の「中華そば ひろっちゃん」で最後の四国飯となる徳島ラーメンを喰う。
濃厚でたいへん旨く、白飯のおかずとしても抜群であった。

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さて、そろそろ帰るとするか・・・。
鳴門ICから高速に乗り、トップを下ろしたまま淡々と東に向かう。
小休止を挟みつつ、道路交通情報をチェックしながら神戸淡路鳴門自動車道→山陽自動車道→新名神高速道路→名神高速道路→新名神高速道路→伊勢湾岸自動車道→新東名高速道路と走り続けた。
退屈な夜間の長距離高速道路走行も、屋根が空いているだけでずいぶん救われるような気がするものだ。
途中、新東名/静岡SAで晩飯と給油を済ませてから引き続きマイペースで走り、目論見通り、渋滞ゼロで22時前に帰着することができた。
よしよし。


本日の走行距離は、856km。
走行時間は10時間27分、平均速度は83km/h。
平均燃費は、12.6km/lであった。

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今回は、2年ぶりにボクスターを四国で走らせました。
4泊5日、往路の高速道路走行を除けば雨に降られることもなく、毎日素晴らしいトップダウン・ドライビングを楽しむことができました。
3月中旬ということで、瓶ヶ森林道や石鎚スカイライン、四国カルスト、剣山周辺などの超絶山岳ルートが冬期閉鎖中である旨は承知の上で鳴門海峡を渡っています。
それでもタフな山道は十分走ることができましたし、自然豊かな川の道や海の道も最高で、改めて四国の懐の深さに感じ入っている次第です。
また、露天風呂付のビジネス・ホテルや足摺岬の海鮮民宿、城下町の猫宿に秘境・祖谷渓の民宿と、いずれの宿もリーズナブルながら個性的で、今回のクルマ旅をより思い出深いものにしてくれました。
いやホント、四国は最高ですよ!

そしてボクスターは、今回も良く走ってくれました。
製造から10年目を迎え、24万kmを大きく超える個体ではありますが、その楽しさはまったく衰えることはありません。
これからも、ボクスターで積極的にロード・トリップを楽しんでいこうと思っています!


5日間の走行距離は、2,512km。
走行時間は38時間20分、平均速度は67km/h。
平均燃費は、12.3km/lでした。

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ていしあ

こんばんは。
四国ツーリングお疲れ様でした。
相変わらずいい道を走られていて、実に羨ましい。

特に、最後の2日間は私にとって未走行の道で、非常に参考になりました。四国の山の中を東西に抜けようとすると、R439を真っ先に思い浮かべるのですが、それ以外にもいい感じで走れますねぇ。
これは、すぐにでも走りに行きたくなっちゃいました。
by ていしあ (2024-03-29 22:21) 

wata

ていしあさん、こんにちは。

はい、今回のツーリングで、四国はいい道だらけってことを改めて実感することができました。
私も4日目と5日目は初めて走る道が多かったのですが、予想通り・・・いや、予想以上に楽しい道ばかりだったと思っています。
しかし、ていしあさんが「すぐにでも走りに行きたくなっちゃいました」と仰るってことは、もう実際に四国へ行こうと思われてるんですよね(笑)。
四国ツーリング記、楽しみにしています!

by wata (2024-03-30 20:52) 

Nakagawa

こんにちは

私が断言しましょう!
「無料の高速道路やバイパスと並行する旧道は、走り放題」という定説があるが ←あります!!

by Nakagawa (2024-04-01 13:09) 

wata

Nakagawaさん、こんにちは。

おぉ、断言いただきありがとうございます!
勝手ながら、「県境に良い道あり」「国道の対岸を並行する県道は空いている(対岸の法則)」なども定説としておりますので、ご確認ください(伏)。

by wata (2024-04-01 18:35) 

るのすぽめがとろ

「県境に良い道あり」
これはまさに国道120号、同121号、同122号
(*´艸`*)

「国道の対岸を並行する県道は空いている(対岸の法則)」
渡良瀬川との並走区間の国道122号の対岸県道はメチャクチャ空いてますよね…だって激狭&ブラインドコーナーだらけ…いや、待てよ、それ、良き道ですね
(*´艸`*)
by るのすぽめがとろ (2024-04-02 00:17) 

wata

るのすぽめがとろさん、こんにちは。

はい、県境の多くはその昔の国境であり、容易に侵入できないレベルの険しい山岳地帯に設定されていることも少なくないと思います。
そのような県境付近には誰もいない峠道やハードな山道が多くあり、全国各地で楽しませてもらっている次第です。
ちなみにご指摘のR122はバイクやクルマが多いため、私は草木湖対岸のK343を好んで走ります。
えぇ、「対岸の法則」の典型だと思いますよ(笑)。

by wata (2024-04-02 21:21) 

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