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四国ツーリング3:山と海と猫と [drive/touring]

高知県、足摺岬の丘に建つ民宿の朝。
空は雲に覆われているが、これは朝のうちだけのようで、嬉しいことに四国地方は今日も晴れの予報となっている。

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7時に朝飯を喰う。
ご飯をおかわりし、腹いっぱいになったらチェック・アウト。
ボクスターの幌を下ろし、エンジンを始め各部を温めながら、K27で静かな木のトンネルの中を土佐清水の町まで戻った。
R321、通称サニーロードは四国最南の海沿いを行く交通量僅少の快走路。
左手に眺める太平洋は穏やかで波も無く、薄曇りの日差しが柔らかだ。
関東には海沿いを走れる道がほぼ皆無なので、ツーリングに出た時にはこのようなシーサイド・クルージングのできる道を積極的に択ぶようにしているのだ。
そんなR321も途中から内陸に入るため、ツーリングマップルでもリコメンドされている町道と思しき海沿いのルートへと左折してみる。
初めて走る道だが、複雑な海岸線と小さな島や港の景色が実にイイ感じであった。
R321へと復帰、大月町の出光でハイオクを満タンにし、ボクスターは旅を続ける。

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国道は徐々に交通量が増えてきたため、宿毛の町でK4にスイッチして山間路を行く。
8年ぶりに走る川沿いの県道は、相変わらず交通量皆無でめちゃくちゃ気持ちがいい。
3速・4速で快走していく途中、ルートを外れて無人の橋の上でひとやすみ。
対岸には、誰にも見られていない桜がひっそり咲いていた。
豪快な2車線路は、途中で渓谷沿いの狭隘路に変貌する。
この変化幅が大きく、実に楽しいのだ。
渓谷を抜けると道は再び広くなり、県境を越えて愛媛県へ。
その先も広々としたカントリー・ロードやちょい狭のワインディングまで、大いに楽しんで津島まで出た。

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旧道沿いに、古いが立派な三島神社がある。
誰もいない境内で賽銭を投げ、旅の無事を祈り、おみくじを引く。
小吉、旅行[たびだち]は「同伴よろし」とある。
いや、独り旅なんすよ、神様(涙)・・・と愚痴をこぼしつつリスタート、国道を跨ぎK37で小さな岬を周遊してみる。
初めて走る道なのだが、これまた広狭混在の気持ち良いシーサイド・ラインだ。
晴天に青く輝く多島海の景色が、実に素晴らしい。
岬の先端を回った先の旧道沿いに、岩を割って巨大なアコウの木が立っている。
銘版などは何も無いが、その姿は実に堂々としていて力強い。
寄り道をした甲斐があった。

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松山自動車道で宇和島の市街地をパス、R56を経て再び海に出る。
今回の目的路のひとつであるR378は、宇和海に沿ってひたすら続くリアス式ロング&ワインディング・ロードだ。
1車線路の両側に家が立ち並ぶ集落や断崖上の屈曲路、改良済の2車線区間など、行程のほとんどが海岸線ギリギリを行く。
眩しい太陽の下、幾多の小島や岬、入江が織りなす宇和海の景色は本当に素晴らしい。
沿道には食事処も商店もほとんど無いが、海風に吹かれ輝く海を眺めながら、コーヒーを片手に持参していたパウンド・ケーキを頬張ればそれで十分。
60kmにも及ぶR378のシーサイド・ドライブは走り応え抜群、マジ最高なのである。

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八幡浜からR197を東に向かい、投宿地の大洲の街に到着。
なかなかブイシーな「松楽旅館」はビジネスの宿とあり、広い8畳の角部屋が朝飯つきで4,200円と嬉しい限りだ。
が、この旅館には猫宿という別の貌[かお]がある。
館内を数匹の猫が歩き回っているのだが、私の部屋にも猫用の扉があり、早速2−3匹が入ってきて脱ぎ捨てたジーンズのニオイを嗅いだりしている。
貸切交代制の風呂に入ったら、浴室にも1匹の猫が入りこんでいるではないか。
猫は風呂嫌いだと思っていたのだが、そうでもないのかな・・・。
よくわからん(笑)。

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夕刻、徒歩数分の大洲城へ歩いて行ってみる。
ちょうど日没の時刻で、暮れなずむ空に白い天守が映えていた。
晩飯を喰うべく静かな街を歩き、目についた「大衆板前料理 網元」の暖簾をくぐる。
カウンターに座り、生ビールと合わせて鶏天の定食を喰った。
これがもう、ボリュームたっぷりでめちゃくちゃ旨い。
女将さんによれば、この店の鶏天は地鶏を使っており、しかも「東京から来た若いおにいさんへ」サービスで多めにしてくれたとのことだ。
焼酎のお湯割りを呑み続けている大将と楽しく話をさせてもらいつつ定食を平らげ、大満足で店を後にした。
冬を思わせる夜空の高みには、ナイフのような月が金星を従えて浮かんでいる。
すっかり冷え込んできた、宿に帰ってもう一度風呂に入ろう。


本日の走行距離は、253km。
走行時間は5時間32分、平均速度は45.7km/h。
平均燃費は、12.2km/lであった。

つづく。

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るのすぽめがとろ

ボクスターと同伴(笑)してるから、おみくじ当たってますよ(*´艸`*)
ずっとブログは拝読させて頂いておりますが、
初めてコメント致しましたm(_ _)m
当方、埼玉在住で関東近郊のドライブポイントがかなり被っていますので、いつかお会いしてお話したいです♪
黄色い最終型メガーヌR.Sトロフィー乗りのおっさんが話しかけてきたら、ひかないでください(笑)
by るのすぽめがとろ (2024-03-23 23:46) 

wata

るのすぽめがとろさん、はじめまして。

コメントをいただき、どうもありがとうございます!
また、以前からBlogをご覧いただいているとのこと、とても嬉しく思います。
「ドライブポイントがかなり被って」いるということは、るのすぽめがとろさんも山道を好んで走られているものと拝察します。
メガーヌR.Sトロフィーは、ワインディングがめちゃくちゃ楽しそうですよね!
私は屋根を開けてゆっくり走っていますので、追いついたらパッシングで、すれ違ったらスピン・ターンでお知らせください(汗)。
五日お会いできる日を、楽しみにしています!

by wata (2024-03-24 22:40) 

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