SSブログ

九州グランド・ツーリング9:玖珠・九重、南小国・小国 [drive/touring]

大分県の人里離れた山の中、七福温泉

DSC_0986.JPG
P1280623.jpg
朝6時半にアラームが鳴ったのですが、起き出したのは7時40分。
二度寝をしてしまったのはこの旅で初めてのこと、帰りたくないという思いがそうさせたのでしょうか(汗)。
朝風呂にざっと浸かってから朝飯を喰い、のんびりチェック・アウト。
放射冷却の影響で早朝は氷点下まで冷え込んだようですが、快晴無風で気温は上がりつつあります。
頭上の大岩が落ちてこないように願いつつ(笑)、日の当たる場所で幌と窓の夜露を拭き上げました。
九州最終日の今日は福岡県の新門司がゴールということだけが決まっており、あとはノープラン。
まずは近場で景色のいいスポットに行ってみようと、宿を後にしました。

P1280629.jpg
P1280628.jpg
317.jpg
林道を経てR387に出、南に走ります。
玖珠町を抜けた先、看板に従って田畑の中から1車線の山道をトコトコと登って山頂に出ました。
ここは伐株山[きりかぶさん]といい、かつては山城があった場所なのだそうです。
それだけにたいへん見晴らしが良く、実に気持ちがいい。
パラグライダーのテイクオフ・ポイントもあるようですが、この日は風も無く、草原の山頂には晩秋の陽射しが降り注いでいました。
駐車場から少し歩くと、6連の大きなブランコが建っているのが見えてきます。
こんなもん、子供の遊びだろ・・・と思いつつ、辺りに誰もいないことを確認し、搭乗(註:57歳です)。
最初は思ったように揺れてくれないことに焦りましたが、全力で立ち漕ぎをすると恐ろしいぐらいのスイングとなります。
ガキの頃はこのまま跳び出してその飛距離を競ったりしたものですが、今やったら死んじゃいますね(汗)。

P1210538.jpg
P1280631.jpg
P1280640.jpg
山を下り、引き続きR387を南下。
3日前、観光道路を選んだが故にあまり走れなかった阿蘇方面へと、今日は「走れるルート」で向かうことにしました。
やはり秋晴れの土曜日とあってクルマも多いため、四季彩ロードと名付けられた町道へと逃げ出します。
町道とは言っても完全2車線で広域農道ぐらいの道路感であり、少ない交通量をいいことにアクセルを開け、気持ちよく走り続けることができました。
その先、久住高原へのルートのひとつであるK40は、並行するK11/やまなみハイウェイよりも圧倒的に空いているイメージです。
途中にはセンターラインの無い区間や屈曲ゾーンなど、善良なファミリーカーの皆さんが嫌う要素もあるためでしょう、走るならこっちだなと思いました。
森を抜けだすと、眼の前に巨大なススキの山が見えてきます。
山頂に向かって極めて魅力的な急坂の狭い小径が続いていますが、ヤバそうなので登頂は断念しました(笑)。

P1280658.jpg
P1280655.jpg
K11と合流、熊本県に入ったところで昼飯処をサーチ。
R442の沿道にポツンと建つ「辻の茶屋」は、ご夫婦で営んでおられる古民家造りの店構えで、たいへんいい雰囲気です。
味噌仕立てだろうと勝手に想像していた熊本名物のだんご汁は塩味で、平延べしただんごと根菜類が山ほど入っていました。
いかんせん量が多すぎて少し残してしまいましたが、味はとてもよく、椎茸が入っていないのも嬉しいポイントです(笑)。
ごちそうさまでした!

P1280660.jpg
DSC_0989.jpg
DSC_0988.JPG
腹も膨れたので、次は温泉です。
狭い山道のK317を辿ってK40へと繋ぎ、満願寺温泉にやってきました。
ここは2015年に一度立ち寄っているのですが、近隣の黒川温泉などと異なり、まったく観光地化されておらず誰もいません。
駐車場にボクスターを駐めて少し歩き、自称「日本一恥ずかしい露天風呂」に到着。
料金箱に200円を投じ、屋根だけの脱衣所で素っ裸になって、万願寺川沿いに設えられた湯船に入りました。
無色無臭の湯はちょっと低めの適温で、のんびりと長く浸かっていられるのですが、ここはとにかく対岸の県道から丸見え。
交通量は少ないものの、皆さん必ず速度を落として独り全裸で入浴中の私を一瞥していくのです。
嗚呼、恥ずかしい・・・(悶)。
個人的に、露天風呂の魅力はその解放感にあると思ってはいるのですが、何事にも限度というものがありますよね。
そういう意味ではこの温泉は最高で、眼前のせせらぎを聴きながら、長風呂を決めこむのでありました。

P1280661.jpg
P1210541.jpg
P1280664.jpg
P1280663.jpg
温泉を出てリスタート。
ここから阿蘇方面へ行っても間違いなく混雑しているだけなので踵[きびす]を返し、ファームロードWaitaと呼ばれる広域農道を北に走りました。
これがまた貸切状態の快走路で距離も長く、文字通りの走り放題となっております。
地元のバイクがカッ飛んでいてもおかしくないのですが、誰もいないんですねぇ。
県境を越えて再び大分県に入り、午後の陽光が眩しい亀石峠で小休止。
遠く霞む阿蘇の山々を眺めていると、グランド・ツーリングも終わりなのだな・・・との実感がしみじみと湧いてきます。
その後も終着まで走りに走って大満足だったのですが、結果的にこれが九州GT最後のドライビング・セクションとなりました。

DJI_0769.JPG
P1280665.jpg
P1280669.jpg
日田から飯塚へと向かうR211はイイ感じの県境越えルートなのですが、徐々にクルマが増えてペース・ダウン。
更に福岡方面へのR201/八木山バイパスでは渋滞に巻き込まれ、志賀島辺りで日没を迎えるプランは断念せざるを得なくなりました。
で、目的地の新門司方面へと向かうことにするのですが、まだ時間があるから下道でいいや、との判断ミスが炸裂。
安易にR3をメインにしたところ3時間近くもかかり、ヘロヘロ状態で新門司港のフェリー・ターミナルに到着したのでした(涙)。
途中でラーメンの一杯でも喰えばよかったのですが何となく喰いそびれ、東京九州フェリーそれいゆ」の巨体を眺めながら寒空の下でセブン-イレブンのおにぎりを頬張ります。
定刻より30分ほど遅れて24時前に乗艦、風呂に入って温まってから、シングル・ルームに戻って爆睡の床に就きました。


本日の走行距離は、299km。
走行時間は7時間38分、平均速度は39km/h。
平均燃費は、11.9km/lでした。

福岡-北九州エリアの交通量を甘く見ていた報いを受けたものの、九州最終日も楽しく走ることができました。
新門司港を出たフェリーは21時間近くをかけて、帰りたくない私を神奈川県の横須賀港まで強制送還してくれるのです(笑)。

312.jpg
ひー。
nice!(5)  コメント(4) 

nice! 5

コメント 4

watanabe hiroyoshi

wataさんの影響で718boxsterGTSに乗っております。いつもコメントもせずに拝見してばかりおりましたが、我がふるさと飯塚市をお通りいただけたようなので感謝を申し上げたくて足跡を残すことにしました。是非、次回の機会がありましたら、八木山バイパスではなく、八木山峠をお通りくださいませ。空いていますし、ドライビングが楽しめますよ。
by watanabe hiroyoshi (2023-12-16 09:47) 

wata

watanabe hiroyoshiさん、こんにちは。

コメントをいただき、どうもありがとうございます!
飯塚市はホントに通過しただけですし、感謝していただけるようなことは何もやっていませんが(汗)、これも何かの縁ですので、今後ともよろしくお願いします。
「無料のバイパスと並行する現道/旧道は、走り放題」とのセオリーは、やはりR201でも当てはまるんですね。
次回は遠慮なく、八木山峠を走らせていただきます!

by wata (2023-12-16 16:55) 

クリスチャン

Dear Wata-san,
this was again a very nice report of Kuyshu GT. I pass by your blog from time to time and enjoy the story, scenery and maps. Gives ideas for next touring. Around Tokyo I sometimes follow your tips and maps. Kyushu is on the list for next year.
Rgds
Christian
by クリスチャン (2023-12-17 21:45) 

wata

クリスチャンさん、こんにちは。

Thank you very much for your comment.
I am very pleased to hear that you have been reading my blog for some time.
The Kyushu region, which I visited after a long time, was blessed with good weather, and the roads, scenery, meals, and hot springs were all wonderful.
I was also able to reconfirm the joy of Boxster.
Please enjoy your Kyushu tour safely next year.
If my blog can be of any reference, I would be very honored !

by wata (2023-12-18 19:10) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。