紀伊半島ツーリング:1 [drive/touring]
朝4時前、ETC深夜割引の適用時間内に東京ICから東名高速道路に入る。
新東名高速道路から伊勢湾岸自動車道、東名阪自動車道、伊勢自動車道と繋ぎ、9時過ぎに三重県内の紀勢自動車道/大宮大台ICでアウト。
最寄りのエネオスで給油してくれている店員さんにここからの道路状況について尋ねると、山の中は雪が積もってるかもしれないから行かないほうがいい、と言う。
が、例によって行けるところまで行ってみることにする。
紀伊半島は何度となく訪れているが、今日はこれから、初めてのルートを走るのだ。
冬晴れのK31を西に向かい、そのままR422に入り快走を続けるボクスター。
往来は絶え、行く手を遮るかのように巨大な紀州の山が連なっている。
この道は紀北町のR42へと続くはずなのだが、その工事を断念したのか、山にブチ当たったところで途絶えている。
ところが地図を見ると、その未通区間を結ぶ2つの県道が通じているようなので、トライすることにしたのである。
国道の先はK53となり、宮川ダムが現れた。
誰もいない堰堤上でひとやすみしてから、ダム湖に沿ったワインディングで更に奥地へと分け入ってゆく。
K53からスイッチしたK603は、荒れたアスファルト上に苔が生え、枝葉や小石が散乱している。
しかしながらダム・サイドを離れて尾根道へとぐんぐん上がっていくと、舗装は敷き直されたようでとてもキレイになっていた。
水呑峠に到達。
ボクスターを停めて圧倒的な山の風景を眺めながら、ここまで来て良かったと心から思った。
宮川ダムから1台のクルマもバイクも見ておらず、「俺独り感」が全開なのである。
峠のトンネルを抜け、断崖に刻まれた県道を下る。
多少荒れてはいるが凍結箇所もなく、無事にR42へ出ることができた。
アドベンチャー感たっぷりのこのルート、ドライブ好きの皆さんに強くお勧めする次第である。
スペシャル・ステージを終えたら急激に腹が減ってきたので、R42を尾鷲まで走り、沿道のラーメン屋「風見鶏」に入る。
この店は2年前に続いて2度目だが、尾鷲に来たら必ず立ち寄ろうと決めていたのである。
とにかく、鶏白湯のラーメンが素晴らしく旨いのだ。
今回も口の周りがペタペタするほど濃厚な一杯をいただき、大いに満足である。
また来ようと決めて店を後にし、ボクスターに乗り込んだ。
街外れでR42を離れ、大好きなR311へと左折する。
交通量僅少、点在する集落を結ぶ広狭混在のワインディング国道は変化に富み、相変わらず本当に楽しいと思う。
複雑な入江を眺めつつ、コーナーの先を2速でアクセルを踏み込めば、ボクスターは次のカーブへと鋭くダッシュする。
ウィンドウの景色が流れ、2.7リッター・フラット・シックスのメタリックなサウンドが青空に轟く。
いやもう、最高である。
白砂がキレイな新鹿[あたしか]の浜辺は、感染拡大防止のため立ち入ることができなかったので、近くの漁港でひとやすみ。
とてものどかで、気持ちよくクール・ダウンすることができた。
熊野灘に面したR42に復帰するが交通量の多さに辟易し、内陸側のK141/オレンジロードを快走する。
K35を経て新宮の街を抜け、那智勝浦新宮道路で那智勝浦ICまでワープし、K46で熊野那智大社方面へ向かう。
連続するヘアピン・コーナーの途中で、熊野古道/大門坂に立ち寄った。
杉林の中、大社へと続く石段は実にいい雰囲気である。
しかしながら極めて急峻なため、少し歩いただけで撤収を余儀なくされたのであった(涙)。
今回は大社には詣でず、K46で初めてその先へと行ってみる。
誰もいない1.5車線レベルのテクニカルな山道はとてもおもしろく、ステアリングを切り続けボクスターを走らせた。
この道、以前はスカイラインを名乗る有料道路だったようで、途中の展望所からは熊野灘までが一望である。
これまで熊野那智大社には何度も来ているが、その都度引き返していたことを大いに悔いるレベルの楽しさであった。
天空のワインディングを存分に堪能してから、リアル1車線区間も楽しいK43を経て、K45で下山。
路面は良好、清流に沿った線形が実に好ましく、ハイペースで走り続けることができた。
本州最南端の街である串本を抜けてなおもR42を走っているうちに、日没の刻[とき]を迎えることとなる。
赤い夕陽は最後の最後で雲からその姿を現し、太平洋へと静かに沈んでいった。
すべてのクルマが無料の紀勢自動車道へと流れ去ったR42は、文字通り走り放題。
残照の水平線を左に見ながら、アクセルを開けて宿へと走った。
今回で2度目の宿泊となる「サンセットすさみ」は、港に面した温泉宿。
前回泊まった際、設備や食事、ロケーションと価格のバランスがとても良い印象があり、再び泊まることとしたのだ。
部屋へ入るなり浴衣に着替えて、風呂場へGO!
内湯のみではあるが、ここの湯はトロトロ浴感のアルカリ系で、実に気持ちがいいのである。
晩飯は名産のイノブタや海鮮類が並び、どれもこれも旨い。
大満足で部屋に引き上げ、今日1日の楽しさを反芻しながら記事のドラフトをOneNoteに打ち込んで、もう一度風呂に浸かって寝た。
本日の走行距離は、753km。
走行時間は10時間29分、平均速度は74km/h。
平均燃費は、10.7km/lであった。
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テレワークしつつの有給休暇(?)を3連休にくっつけて、冬の紀伊半島を走ってきました。
例によって記事を上梓していきますので、よろしければおつきあいください!
新東名高速道路から伊勢湾岸自動車道、東名阪自動車道、伊勢自動車道と繋ぎ、9時過ぎに三重県内の紀勢自動車道/大宮大台ICでアウト。
最寄りのエネオスで給油してくれている店員さんにここからの道路状況について尋ねると、山の中は雪が積もってるかもしれないから行かないほうがいい、と言う。
が、例によって行けるところまで行ってみることにする。
紀伊半島は何度となく訪れているが、今日はこれから、初めてのルートを走るのだ。
冬晴れのK31を西に向かい、そのままR422に入り快走を続けるボクスター。
往来は絶え、行く手を遮るかのように巨大な紀州の山が連なっている。
この道は紀北町のR42へと続くはずなのだが、その工事を断念したのか、山にブチ当たったところで途絶えている。
ところが地図を見ると、その未通区間を結ぶ2つの県道が通じているようなので、トライすることにしたのである。
国道の先はK53となり、宮川ダムが現れた。
誰もいない堰堤上でひとやすみしてから、ダム湖に沿ったワインディングで更に奥地へと分け入ってゆく。
K53からスイッチしたK603は、荒れたアスファルト上に苔が生え、枝葉や小石が散乱している。
しかしながらダム・サイドを離れて尾根道へとぐんぐん上がっていくと、舗装は敷き直されたようでとてもキレイになっていた。
水呑峠に到達。
ボクスターを停めて圧倒的な山の風景を眺めながら、ここまで来て良かったと心から思った。
宮川ダムから1台のクルマもバイクも見ておらず、「俺独り感」が全開なのである。
峠のトンネルを抜け、断崖に刻まれた県道を下る。
多少荒れてはいるが凍結箇所もなく、無事にR42へ出ることができた。
アドベンチャー感たっぷりのこのルート、ドライブ好きの皆さんに強くお勧めする次第である。
スペシャル・ステージを終えたら急激に腹が減ってきたので、R42を尾鷲まで走り、沿道のラーメン屋「風見鶏」に入る。
この店は2年前に続いて2度目だが、尾鷲に来たら必ず立ち寄ろうと決めていたのである。
とにかく、鶏白湯のラーメンが素晴らしく旨いのだ。
今回も口の周りがペタペタするほど濃厚な一杯をいただき、大いに満足である。
また来ようと決めて店を後にし、ボクスターに乗り込んだ。
街外れでR42を離れ、大好きなR311へと左折する。
交通量僅少、点在する集落を結ぶ広狭混在のワインディング国道は変化に富み、相変わらず本当に楽しいと思う。
複雑な入江を眺めつつ、コーナーの先を2速でアクセルを踏み込めば、ボクスターは次のカーブへと鋭くダッシュする。
ウィンドウの景色が流れ、2.7リッター・フラット・シックスのメタリックなサウンドが青空に轟く。
いやもう、最高である。
白砂がキレイな新鹿[あたしか]の浜辺は、感染拡大防止のため立ち入ることができなかったので、近くの漁港でひとやすみ。
とてものどかで、気持ちよくクール・ダウンすることができた。
熊野灘に面したR42に復帰するが交通量の多さに辟易し、内陸側のK141/オレンジロードを快走する。
K35を経て新宮の街を抜け、那智勝浦新宮道路で那智勝浦ICまでワープし、K46で熊野那智大社方面へ向かう。
連続するヘアピン・コーナーの途中で、熊野古道/大門坂に立ち寄った。
杉林の中、大社へと続く石段は実にいい雰囲気である。
しかしながら極めて急峻なため、少し歩いただけで撤収を余儀なくされたのであった(涙)。
今回は大社には詣でず、K46で初めてその先へと行ってみる。
誰もいない1.5車線レベルのテクニカルな山道はとてもおもしろく、ステアリングを切り続けボクスターを走らせた。
この道、以前はスカイラインを名乗る有料道路だったようで、途中の展望所からは熊野灘までが一望である。
これまで熊野那智大社には何度も来ているが、その都度引き返していたことを大いに悔いるレベルの楽しさであった。
天空のワインディングを存分に堪能してから、リアル1車線区間も楽しいK43を経て、K45で下山。
路面は良好、清流に沿った線形が実に好ましく、ハイペースで走り続けることができた。
本州最南端の街である串本を抜けてなおもR42を走っているうちに、日没の刻[とき]を迎えることとなる。
赤い夕陽は最後の最後で雲からその姿を現し、太平洋へと静かに沈んでいった。
すべてのクルマが無料の紀勢自動車道へと流れ去ったR42は、文字通り走り放題。
残照の水平線を左に見ながら、アクセルを開けて宿へと走った。
今回で2度目の宿泊となる「サンセットすさみ」は、港に面した温泉宿。
前回泊まった際、設備や食事、ロケーションと価格のバランスがとても良い印象があり、再び泊まることとしたのだ。
部屋へ入るなり浴衣に着替えて、風呂場へGO!
内湯のみではあるが、ここの湯はトロトロ浴感のアルカリ系で、実に気持ちがいいのである。
晩飯は名産のイノブタや海鮮類が並び、どれもこれも旨い。
大満足で部屋に引き上げ、今日1日の楽しさを反芻しながら記事のドラフトをOneNoteに打ち込んで、もう一度風呂に浸かって寝た。
本日の走行距離は、753km。
走行時間は10時間29分、平均速度は74km/h。
平均燃費は、10.7km/lであった。
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テレワークしつつの有給休暇(?)を3連休にくっつけて、冬の紀伊半島を走ってきました。
例によって記事を上梓していきますので、よろしければおつきあいください!
2022-02-13 23:31
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コメント(4)
こんばんは。
このシーズンの定番?紀伊半島へ行かれたのですね。私はこの週末伊豆半島へ走りに行きましたが、降雪影響で伊豆スカ~西伊豆はチェーン規制で走れずじまいでした。この時期は走れる場所が限られますね。。
昨年の冬、wataさんのエントリーを参考に紀伊半島をケイマンで走り、R311やR169など堪能致しました。
まだまだ魅力的な走るべき道があるようなので、私も機会を見つけて遠征してみたいと思います。
by UC (2022-02-14 20:49)
UCさん、こんにちは。
はい、2年ぶりに紀伊半島を走ってきましたが、いや~、やっぱり楽しいですねぇ。
実際には冬期通行止めとなっている道もいくつかあるものの、それを差し引いても最上級のドライビングを楽しめたと思っています。
UCさんも、是非再訪してください!
伊豆も房総も、シーズンに1-2度ぐらいは雪が積もっちゃいますよね。
南岸低気圧が来ない週末を見計らって、私もまた走りに行こうと思います!
by wata (2022-02-14 22:55)
いい記事をありがとうございます。私は大阪府松原市というところ住んでいるのですが、バイクツーリングが趣味で、嫁さんを後に乗せて走ってます。紀伊半島はホント楽しいですね。車は所有してないのですが、買うならオープンカーです。バイクと一緒の感覚ですからね。ドライブが趣味ならオープンカーに勝る車種はないですね。ありがとうございます!
by SATO (2022-02-15 21:49)
SATOさん、こんにちは。
こちらこそ、アクセス&コメントいただきありがとうございます!
今回は冬だからかバイクはあまり見ませんでしたが、春から秋にかけて紀伊半島をバイクで走るのは気持ちいいでしょうねぇ。
私はバイクの免許すら持っておらず、高校の時に友人の原チャリを借りて田んぼ道を爆走した経験しかありませんが(汗)、仰る通り、オープンカーはバイクに近い乗り物だと思っています。
2輪・4輪を問わず、これからもお互い安全に楽しく走っていきましょう!
by wata (2022-02-16 12:23)