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北海道グランド・ツーリング:7 [drive/touring]

例によって、セットしたアラームの時刻より前に目が醒めた。

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降り続いた雨は未明に止み、十勝川温泉の朝は明るい曇り空にまで回復している。
朝風呂に入ってから、バイキングの朝食を喰う。
チェック・アウトを済ませてD316を走り、乾いた幌を下ろした。

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十勝牧場の白樺並木に立ち寄る。
未舗装路故に昨夜の雨で水溜りがあちこちにできており、ボクスターは更に汚れることとなったが、それでもここは気持ちの良い場所なのだ。
十勝平野を脱するべく、D133→D54→D771と快走していくと、交差点に「戦車横断に注意」の大きな標識が立っている。
鹿や牛に注意との標識はよく見るが、戦車は初めてだ。
その手前には「馬横断あり」の標識もあるこの交差点、なかなかのものである。
瓜幕から西へと走っていると、右手に廃校となった新内小学校がある。
建屋はそのまま保存されており、ホールとして活用されているようだが、今は誰もいない。
校庭に立つ大きな、素晴らしい樹形の柏の木が、青空にその枝を揺らしているのみであった。

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R38に出て、狩勝峠へと上っていく。
クルマはほとんど走っておらず、広々とした登坂車線つきの快走路をかっ飛ばし・・・たいところだが、ボクスターに装備しているセルスター社製レーダー探知機「AR-121RA」がまずGPS位置情報を元に注意を発し、ほどなくレーダー波の受信を報せ始めた。
左手分岐、路肩の草むらに、進行方向を向いて隠れている4世代ほど前のトヨタ・クラウンのレーダー搭載パトカーを発見。
レーダーは前後双方に照射できるタイプだと思われたため、善良なる一般市民の安全を守るべく、パッシングとハンド・サインで注意を促しまくりながら走る。
何台もの対向車から感謝のサインを受け取り、自分も少しは他人様[ひとさま]の役に立てるのだな、と嬉しくなった。
狩勝峠のパーキングで休んでいると、地元ナンバーの986型ポルシェ・ボクスターがやってきたので、手を振って挨拶する。
ドライバーさんも、対向車のパッシングでレーダー・パトカーに気づいたとのこと。
北海道では取締りと荒れた路面と鹿の飛び出しに注意してください、との暖かいアドバイスをいただき、先に駐車場を出ていく986のテールを見送った。

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P1110353.jpgここまでは気持ちの良い晴天だったのだが、峠を下っていくと黒い雲が頭上を覆い、雨が降り出す。
路上の轍には雨水が溜まっており、雨も強くなってきたため、仕方なくトップを上げた。
峠の前後でまったく天気が違うことが、北海道では本当によくあるのだ。
ところがその雨も15分ほどでパッと止み、かなやま湖沿いのD465に入ると青空となって路面も乾いている。
変わりすぎにも程がある。
R237を右折したところで再びルーフ・オープン、その先でR38と合流し、北へと走る。
富良野エリアは晴天、爽やかな風に包まれながら、D544→D253で麓郷エリアをぐるっとドライブ。
秋色に染まる富良野岳の姿が、実に印象的であった。

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時刻は昼を過ぎ、腹が減ったので何か喰おうと思い立ち、富良野の街へと向かう。
魔女のスプーン」で発注した薬膳スープカレーは、辛さ控えめながらスパイシィで野菜がタップリだ。
とても旨かったので、その旨をママさんに伝えて店を出た。
・・・と、またもや雨である。
コロコロ変わる天気に呆れながら街を出ると雨はすぐに上がり、農道を適度なスピードで走らせているうちに幌も乾いたので、またまたルーフ・オープン。
もう降らないでくれと願いながら、D291で十勝岳へのワインディングを駆け上がる。
山は雲の中にあり、細かい雨がボクスターにまとわりつくが、こんなんで幌を閉めてたまるかボケ!
オープンを貫いたままD966を下り、美瑛の丘へ上った。

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ボクスターで北海道へ来る度に立ち寄る大好きな丘は、傾きつつある太陽に照らされ、晩秋を思わせる冷たい風に晒されている。
順光の先に聳えているはずの十勝岳連峰は雲に隠れたままであるが、それでも十分に美しい風景だ。
ボクスターをのんびりと走らせてから、丘を下りて富良野方面へと向かった。

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中富良野のホクレンで給油を済ませ、富良野の街を抜けた先にある「リゾートイン・ノースカントリー」にチェック・イン。
当日の予約で朝食つき5,500円、この宿は4年前にも泊まっており、快適で朝飯が旨いことは解っている。
部屋は小上がり付きの広々としたツイン・ルームで嬉しいのだが、レストランは予約客だけの営業に縮小しているというので、夜道を10分ほど歩いて一番近い「Kitchen Farm F's gate」で富良野ポークのハンバーグを喰った。
宿に戻って風呂へ入り、スマートフォンに繋いだBluetoothキーボードで今日の記憶をOneNoteに移植する。

GTも終盤となり、毎日が信じられないスピードで過ぎてゆく。
帰りのフェリーに乗る日まで、事故らず壊さず捕まらず、悔いのないように走ろう。


本日の走行距離は、 320km。
走行時間は6時間18分、燃費は11.6km/lであった。

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junki

wataさんこんばんは。
十勝牧場の白樺並木、以前トップ画像に使われていましたね。
それを観てどうしてもここへ行きたい!!と2年前の10月にレンタカーで行きました。あくまで施設への入り口でしょうが、ようやくこの場所へ来られたと感慨ありました。
パッシングでの相互サイン、20年以上前に比べると関東ではだいぶ見かけなくなってきましたね。車のライト点灯の構造的に「ちょいパッシング」がやりずらくなり、普段の無音の合図もやりずらくなり減って来たのかとも思います。

ついに・・・GT記終盤の締めの文章が寂しく感じてきました。

by junki (2021-10-29 01:26) 

wata

junkiさん、こんにちは。

白樺並木は、イイ感じですよね。
前回は周囲にヒマワリが咲いていて、仰る通りBlogのトップに使っていました。
雨が降るとぐちゃぐちゃのダートですが、ここは舗装していないからこその風景だと思います。
しかし言われてみれば、パッシングは確かにやりづらくなったような気がします。
ほんのワンテンポ遅れるというか、パッパッと意図した通り光っているかどうか、不安になってきました(汗)。

by wata (2021-10-29 17:08) 

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