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北海道グランド・ツーリング:6 [drive/touring]

朝の中札内村には、夜の雨が残っていた。

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モーニングを喰っていると、宿のママさんが窓の外のエサ台にひまわりのタネを撒いているのが見える。
宿のある森にはリスが棲んでいるとのことで、程なくエゾリスやシマリスがやってきて、エサを頬張ってはどこかへと消えていく。
宿代を支払ってチェック・アウト、洗濯した下着をリア・トランクに押し込んで出発した。

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今日の道内は昨日と逆で、北へ行くほど天気は回復傾向になるとの由。
ということで、宿を出てD316を北上するうちに雨は止み、空はドン曇りながら幌も乾いてくれた。
気温は14度とそれほど低くはないが、トップを下ろすと冬のような冷たい風がキャビンに入ってくる。
裏起毛のジャンバーを羽織り、暖房とシート・ヒーターを入れ、いわゆる露天風呂状態で気持ちよく走り続けた。

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D134を東へ走り、D499を経て本別に出、R242で足寄の道の駅「あしょろ銀河ホール21」に到着。
すぐ近くにある「ウッディベル」のハンバーガーが旨い、とクルマ仲間のKさんから聞いていたため、やってきたのだ。
店長おすすめの十勝チーズベーコンバーガーを発注、現在はテイクアウトのみだというので、近くの自販機で買ったコカ・コーラと共に駐車場の端っこに座り込んで喰った。
なるほど、こりゃ旨い!
1,000円以上もするハンバーガーなのだが、その価値は確かにあると思った。
昨日の「浮舟」がある本別も、ウッディーベルの足寄も、決して大きな街ではないはずだ。
北海道の食文化のレベルの高さに、改めて驚かされた次第である。

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大満足のうちに足寄を後にし、R241からD88に入る。
この道は80km近い超絶一本道で、人家も何もない原野の中をひたすら走り続けるドライビング・ロードなのである。
交通量はほとんどなく、たまに大型トレーラーが現れても、安全迅速にオーバー・テイク。
霧雨をものともせず、ボクスターは5速⇔6速でのスーパー・クルーズ状態に入っていた。
が、至るところに注意喚起の表示があるように、鹿の出現には気をつけなければならない。
今回も、路傍に佇む巨大な角を持つ大鹿の脇を5速ですり抜けたことに気づいた瞬間、袋が全力で縮んだのであった(汗)。

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小さな峠を越えてD88は終了、R39を左折し石北峠への上りを開始する。
大型トラックも走っているが、峠までは登坂車線が完備されているため、お互いにストレスはかからない。
濃霧の石北峠は気温7度と真冬のレベルだが、トンネルを抜けると霧は晴れ、気温も10度にまで回復。
大雪湖を取り囲む山の樹々は黄色く色づいており、実にイイ感じである。
R39と別れ、R273で大雪ダム掩体の上を通って三国峠を目指す。
秋の風景の中を快走しているうちに雲は薄くなり、峠のトンネルの先は晴れているんじゃないかとさえ思えたのだが、そうは問屋が卸さない。
標高1,139mの三国峠は、完全なる雲の中にあったのだ(涙)。

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仕方ないのでトイレ休憩のみでリスタートすると、嬉しいことにすぐ雲の下に出ることができ、色づく樹海の谷を松見大橋が越えていくのが見える。
確かに晴れてはいなかったが、曇り空の景色としても最高の部類に入るだろう。
その先のR273は白樺の林を抜けながら、標高をどんどん下げてゆく。
路面も良く、道幅も広く、交通量はほとんどない。
間違いなく、来てよかったと思える道である。

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途中を右折し、幌加温泉「湯元鹿の谷」に立ち寄る。
ここは大好きな温泉のひとつで、3種の源泉が3つの浴槽に掛け流される内湯の外には、開放感炸裂の露天風呂があるのだ。
気温は12度、湯温は40度、周囲は紅葉、客は私だけ。
長湯をするなっつーほうが間違っていると思う。
最高の休憩タイムであった。

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国道に戻って引き続き南へ走ると、旧国鉄士幌線幌加駅の跡がある。
これまでは素通りするだけであったが、今回初めて立ち寄ってみた。
一部が遺されているレールを歩き、ホームの上に立つ。
往時には周囲に人家や往来もあったのだろう、それも今は静寂に包まれ、聴こえるのは時折通過するクルマの音と、遠く響く鹿の啼き声だけであった。

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とかなんとか言ってるうちに時刻は15時半を過ぎ、辺りは早くも薄暗くなり始めている。
昼前に予約した今日の宿まではまだ70km以上あるのだが、例によって「ふーん」といった感じである。
本降りとなった雨に幌を上げ、R273からD316をハイペースで走り続ける。
ストレート主体とはいえ農地の中の道、路面は平滑ではないのだが、ボクスターのサスペンション・トラベルはそんなもんを意にも介さない。
本格的に暗くなる前に、十勝川温泉「ホテル テトラリゾート十勝川」に到着した。

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2食つき7,500円、例によって最安のビジネス・プランだが、部屋は8畳+6畳ほどの大きさで広すぎるぐらいだ。
大浴場&サウナ&露天風呂でさっぱりし、ビジネス定食ながら十分な旨さの晩飯を、クリーミィなサッポロ・クラシック生ビールと共にいただく。
いやもう、大いに満足である。
さ~て、寝る前にもうひとっ風呂浴びてくるとするかちくしょうめ。


本日の走行距離は、377km。
走行時間は5時間42分、燃費は12.9km/lであった。

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コメント 4

なまちゃん。

ウッディベルのハンバーガー、ボリューミーでジューシーでほんと美味しいですよね。

それにしても、wataさんのブログ&動画に出てくるグルメはどれも本当に美味しそうなものばかりで、いつ見てもお腹がすいてしまいます。

以前のブログで拝見した雪沢温泉のきりたんぽが気になってしまいまして、実は次の週末に海を越えて訪問する予定です(笑)
by なまちゃん。 (2021-10-23 02:27) 

wata

なまちゃん。さん、こんにちは。

足寄の松山千春の駅・・・いや(汗)、道の駅には何度も立ち寄っているものの、そのすぐそばにこんなに旨いハンバーガー屋があるとは知りませんでした。
なお、グルメといっても高級なモノは喰っておらず、今回のGTでもこのハンバーガーや本別のトンテキが限度なのですが、それでも多幸感はMAXなんです(笑)。
雪沢温泉「清風荘」もリーズナブルな宿ですけど、きりたんぽ鍋は旨かったですよ~。
秋の東北、ケイマンを思いっきり走らせてきてくださいね!
https://wind-and-light-bxtr.blog.ss-blog.jp/2020-11-22

by wata (2021-10-23 10:14) 

nao

ご無沙汰しております。
真っ黒な320dツーリング乗りのnao です。

先月に飛行機とレンタカーで道東に行った際に三国峠・幌加温泉・足寄のハンバーガーの三つに当方も立ち寄りました。
何度行っても三国峠のダイナミックさには心底惚れておりますので、次は自分の車で走ること確定です。

このままリバウンドなく安心してツーリングに行きまくれるようになると良いですね。


by nao (2021-10-24 16:26) 

wata

naoさん、こんにちは。

足寄のハンバーガーで腹ごしらえをしてから三国峠を越え、幌加温泉でリラックス。
いやもう、最高じゃないですか!(笑)
私もnaoさんと同様、三国峠の雄大さには毎度心を打たれております。
あんな峠道、他にはありませんからねぇ。
フライト&レンタカーも手軽でいいとは思いますが、次回は是非ぜひ、ご自身のクルマを走らせてください。
ちなみに私、今回も峠から松見大橋までの間を2往復しちゃいましたよ(笑)。

by wata (2021-10-24 17:37) 

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