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グランド・ツーリング2021春【3】雨のち、痛打 [drive/touring]

朝6時、広島県尾道市郊外の宿。

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期待を込めてカーテンを開けるも、窓の外は予報通り雨であった。
露天風呂で目を醒まし、朝食会場に赴く。
小皿バイキングのおかずを好き放題喰い倒し、最後に温玉納豆海苔しらす丼をこしらえて腹に収めた。
今日は各地で荒れ模様になる・・・と、TVでお天気おねいさんが言っている。
急ぐ旅でもないので、ゆっくりコーヒーを飲んでから9時前に宿を発った。

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西に向かうR496は降りしきる雨に視程も低いが、晴れていれば気持ちいいだろうと思われるカントリー・ロード。
白竜湖からK348でK33へと結び、水溜まりを蹴散らしながらボクスターはマイペースで走り続けた。
K46を北上するまでは良かったが、続くK37は広島市へと向かう通勤ルートだったと気づく。
多くのクルマにチンタラ走行を強いられ、自身のミスコースを悔いることとなった(涙)。
臥薪嘗胆の思いで可部の街を抜け、太田川沿いの狭いK177でようやく他車から解放される。
続くR191は川を眺めながら快走できるとても良い道で、いつか晴れた日にオープンで走りたいと思った。

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途中、トンネルを迂回する旧道に入ると、廃線となったJRの駅舎に役目を終えたディーゼル機関車が小雨に打たれ停まっているのが見える。
ボクスターを駐め、少し歩く。
静かな山間に咲き始めた桜が時間の止まったようなその風景を彩り、何とも心が穏やかになった。
・・・が、でっかい三脚を抱えたマニアの方々と思しき皆さんが大挙してやってきたため、そそくさと撤収したのであった。

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戸河内からは、R186をトレース。
この道は何度となく走っており、中国自動車道に沿って快走できる素晴らしいドライビング・ロードである。
雨はほとんど止んでおり、濡れた幌を乾かすべく、ペースを上げて走った。
吉和からはR434へと右折、松の木峠を越えるとオレンジ色のガードレールが現れ、山口県に入ったことを実感する。
引き続き中国道と絡みつつ、狭く路面も悪い道をのんびりと下っていった。
途中でK16を選び、程なくするとガードレールが再び白くなる。
この付近は県境が入り組んでおり、ボクスターは島根県に入ったのだ。
幌は完全には乾いていないと思われたが、明るい農村風景の中を走るうちに我慢できなくなり、待望のルーフ・オープン!
冷たく湿った風がキャビンにドッと流れ込む。
背後のエンジン・サウンドが、ダイレクトに耳へと届く。
待ちに待った解放感に、思わず拳を突き上げてしまった(笑)。
道の駅「むいかいち温泉」に立ち寄り、遅い昼飯代わりに焼き鯖寿司を喰う。
程よく甘辛いツメが塗られており、とても旨かった。

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今日はR186を皮切りに、中国道と並走する国道や県道ばかりを選んでいる。
山の中の中国道に沿った道はおもろいに違いない・・・と踏んで立てたこの企画は大当たりで、変化に富んだ素晴らしいドライビングを堪能することができている。
で、引き続きK12で中国道沿いを南下しようとアクセルを開けるが、崩落のため島根-山口県境の米山峠を越えられないことが判明。
涙を呑んでUターン、六日市ICから一区間だけ中国道を利用して、通行止め区間を迂回することとした。
再び山口県に入って鹿野ICでアウト、K9で再び中国道に沿って走る。
途中には急坂の熊坂峠や森の中の木引峠があり、とても気持ちのいい道であった。
R376からR262で萩方面の山中に入ると、霧雨が降ってくる。
途中から雨足が強くなったため幌を上げたが、日本海側のR191を走っているうちに雨は止み、沿道には心なごむ里山の風景が広がっていた。

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長門市の手前で左折、エネオスで給油してからR316を南に下り、長門湯本温泉に到着。
湯本ホテル枕水」は、昭和の香りが炸裂する温泉旅館である。
予約したのは8畳の和室であったが、旧いが広々とした和洋室にアップグレードしてくれていた。
温泉街を散策してから、温めの温泉にゆっくりと浸かる。
晩飯はフグの刺身+干物+粕鍋+唐揚げ、三種の陶板焼きに桜海老の釜飯などなど、とても旨くて腹一杯だ。
この内容で大一枚でお釣りが来るのだから、実にありがたい。
ちなみに夕食時には、支配人とのじゃんけんゲームがあった。
ゲットした三種の駄菓子は今すぐ喰わずに、これからの旅の友としよう。

さて、明日からはようやく晴れの予報となっている。
いや~、楽しみだ・・・とほくそ笑みながら露天の樽風呂を出ようとした瞬間、右足を滑らせて転倒し、左足の甲を樽の淵で痛打。
幸い、擦過傷と軽い打撲だけで済んだのだが、それよりも自身の情けなさに打ちのめされた心の傷のほうが、遥かに大きかったのであった(涙)。


本日の走行距離は、351km。
走行時間は6時間22分、平均速度は55km/h。
平均燃費は、12.0km/lであった。

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あいたたたたた(泣)。

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scatman

wataさん
まさか九州を目指しているのではないでしょうね。
by scatman (2021-04-03 11:57) 

山本幹夫

wataさん こんばんは  痛々しいショットですが、軽傷で何よりです。それも左足だなんて・・・。 PDKでなくMTなんですから。(汗)
by 山本幹夫 (2021-04-03 19:31) 

wata

scatmanさん、こんにちは。

いえいえ、記事群の冒頭で申し述べた通り、今回は中国&四国地方を走ってきたんですよ。
九州はいつかまた行きたいと思っています。

by wata (2021-04-03 21:27) 

wata

山本幹夫さん、こんにちは。

はい、しばらくズキズキと痛んだのですが、クラッチを踏めないほどではありませんでした。
しかし風呂場で転倒って、もはやおじいちゃんの域に達してますよね(涙)。

by wata (2021-04-03 21:31) 

Dion

打撲ですんでよかったですね。
痛々しいお写真にビックリしましたが、
運転できたとのこと。良かったです。
桜海老の釜飯、とっても美味しそうです。
最後のマップを見て、20年前に
E36で福岡、松江間を往復したことを思い出しました。
復路は10分休憩一回のみで走って快走ハイ状態でした。(笑)
雨に濡れた桜も趣がありますね。

by Dion (2021-04-05 22:04) 

wata

Dionさん、こんにちは。

オッサンの打撲写真なんて見たくない!
・・・と思われたでしょうが、自身への戒め&辱めとして敢えて掲載しておりますこと、何卒ご容赦ください(伏)。
宿の晩飯はとても旨くて、昭和温泉旅館の意地を見た思いがしましたよ。
しかし福岡⇔松江って、一度の休憩で済むレベルの距離じゃないと思います。
私だったら、途中の温泉で一泊していますよ(笑)。

by wata (2021-04-06 08:32) 

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