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グランド・ツーリング2016秋[3]ゆるキャラパワーで、ドミトリー。 [drive/touring]

◆Day3

朝6時に起床、外はまだ暗い。
すぐ脇を流れる四万十川に発生した川霧の影響もあるのだろう、朝露でボクスターはびしょ濡れだ。
もう数年間使い続けてクタクタになっている「ユニセーム」で窓や幌を拭き、旨い朝飯を喰って出発した。

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昨日は山と川を走った。
今日は海を走ろうと考え、R321/サニーロードを南下する。
完全に乾いた幌を下ろし、やがて海が見えてくると、薄曇りだった空は「SunnyRoad」の名前の通り晴れてきた。
四万十付近で10℃を下回っていた気温は土佐清水を抜けると17℃まで上がっており、ダウン・ジャケットを脱いでシート・バックのフックにかける。
交通量はほぼゼロに等しく、空からは眩しい陽光が降り注ぎ、輝く海を眺めながら実に気持ちの良い快速ドライブが続く。
しかしながら宿毛の手前から車が増え始めたため、海沿いを蹴って内陸へとエスケイプ。
K4はまったく誰もいない2車線路、アクセルを開けてひたすら走る。
と、道は突然狭くなり、しばらく走るとまた2車線に広がって、再びのギア・アップを要求する。
久しぶりに走ったが、変化に富んだ素晴らしい道だと改めて思った。

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松山自動車道の無料区間を西予宇和ICで降り、K45へ。
この道は急激なダウンヒルで、山の上から海面レベルまで屈曲路を一気に駆け下るのだ。
私はそんなにカッ飛ばして走る訳ではないが、このように下りコーナーが連続するようなステージでは特に、ボクスターのブレーキング性能の高さが良くわかる。
速度を一気に削ぎ取ってくれるだけでなく、その効き味はとても自然であり、車体は極めて安定したまま減速するのだ。
これはブレーキ・システムそのものの良さに加え、低重心かつミドシップであることが大きいのだな・・・と、私でも実感できるレベルなのである。
眼下の宇和海は昼の光に輝いている。
その海岸線をトレースするR378が、本日のハイライトである。

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曲がりくねった狭い道が小さな漁港を結ぶこのルートは、地元の人以外は誰も択ばないように思われる。
速度も上がらないが、何と言っても海の風景が素晴らしく、かつそれを殆ど独り占めしながら走ることができるのだ。
昼飯は、途中の商店で買ったおにぎり弁当。
誰もいない小さな港にボクスターを駐め、静かな湾を眺めながら岸壁に腰かけて喰った。
八幡浜の街まで1時間以上もかかる道ではあるが、海の景色も走り応えも満点、このような道こそ、わざわざツーリングで走りに来る価値がある。
皆さんにも是非一度走ってほしいと思う。
しかしR378は、これで終わらない。
伊予灘に出ると一転、道はストレート中心のシーサイド・ラインとなり、5速から6速を多用して走ることとなる。
文字通り風を切ってクルージングを続け、松山市内へと向かった。

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本日の宿は、道後温泉の「道後ドミトリーホテル」。
男女別2段ベッドのドミトリー・ルームで、一泊2,800円の旅人宿だ。
この日、道後も松山もその周辺地域も何故かぜんぜん宿が空いておらず、やっと取れたのがこの宿だったのだ。
初めての道後温泉街は大変賑わっており、有名な道後温泉本館は順番待ちの列ができているほどの混雑だったため、夕刻の入浴は断念。
で、宿の談話室で同宿の若者たちと話をしていたら、どうやら今日明日と松山市内で「ゆるキャラグランプリ2016」があるらしく、そのためにホテルや旅館がどこもかしこも満室となったようなのだ。
東京から来た若い男性と、岐阜から来た更に若い女性は、いずれもそのグランプリを見るためだけに、わざわざここ愛媛県まで独りでやって来たらしい。
今日のグランプリ予選?の模様をネタに盛り上がる若い二人の横で、オッサンはおののきを隠すことができなかった。
ゆるキャラパワー、恐るべしである。

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晩飯は、近くの「かどや」で鯛めしを喰う。
そもそも鯛めしが愛媛/宇和島の名物だということをここに来るまで知らなかったのだが、宿代が安く済んだので少々奮発してみることにしたのだ。
それはイメージと異なり、ダシ入りの生卵に鯛の切り身を混ぜて白飯にかけて喰うのだが、これが実に旨い。
言わば高級卵かけごはん、「HG-TKG」だ(←そうか?)。

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夜になって、多少空いてきた道後温泉本館の風呂に入る。
別料金となっている上階の休み処を利用しなかったためか、単なる古風な銭湯といった感じではあったが、とりあえず天下の名湯に入ることができたので良しとしよう。
宿に戻り、二段ベッドの上段によじ登って布団をかぶる。
これまでもゲストハウスや旅人宿と呼ばれるところに泊まったことはあるが、いずれも追加料金を払って個室を占有するなどしており、他の宿泊客と同じドミトリー・ルームでの宿泊は(合宿免許の宿泊所などを除けば)これが初めてである。
眠れなかったらどうしよう・・・。

と思う間もなく、爆睡した。



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オーチャム

楽しく拝見しております。

お泊りは流行りのシェアハウスですな。若者には出会いの場でもあるんでしょうね。でもホントに宿を予約しなくても何とかなるもんですね。

続き楽しみにしています。
by オーチャム (2016-11-20 14:55) 

wata

オーチャムさん、こんにちは。

はい、当日の空室を安く出す旅館やホテルもありますから、じゃらんのような予約サイトさえあれば宿は大丈夫です。
松山のような都市部は宿がたくさんあるので通常は選び放題なのですが、今回はゆるキャラグランプリにやられました・・・。
いろいろあります、グランド・ツーリング(笑)。

by wata (2016-11-20 21:28) 

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