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北海道グランド・ツーリング:Day7 [drive/touring]

浜中町の民宿、朝6時に起床。
曇り空に風が吹いていましたが、ムシッとしてあまり涼しくはありませんでした。

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宿犬をイジり、朝飯を喰って8時に出発。
昨日に引き続きD123/北太平洋シーサイドラインを走りますが、もうずーっと霧の中です(笑)。
厚岸の街に出る手前でようやく視界がクリアになり、黄色い花が咲く空き地で小休止するのですが、気温は既に28℃ほどあってとても蒸し暑い。
内地じゃあるまいし、いくら何でもこの時間から暑すぎるだろ・・・と思ってWebでローカル・ニュースをチェックすると、今日から数日間、北海道は記録的な暑さになるとのこと。
道内各地は昨日までもかなり暑かったのですが、今日からは更に一段その上を行く猛暑のレベルとなりそうなのです。
んもー、涼しいと思って北海道へ走りに来たのに~(涙)。

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D14で標茶方面へと北上。
丘を越え牧草地の中を行く道道はいかにも北海道的でとても気持ちよく、徐々に晴れてくるのも嬉しいのですが、気温も絶賛上昇中です(涙)。
並行するJR釧網本線と分かれたD13で虹別を経てストレートのD885を走っていると、十字路に「←ソフトクリーム」と書かれた小さな看板を発見!
いや、この辺りは見渡す限り店も人家も何もないはずだけど・・・と半信半疑で脇道を進んでいくとありました、普通の牧場の中にソフトクリームの売店が(汗)。
吠えかかる犬どもをなだめつつボクスターを降りて見渡してみても、他に観光的要素もないガチの牧場としか思えないのですが、おねいさんのいる売店はどうやら営業中のようです。
で、発注したソフトクリームが旨くてビックリ!
甘さは控えめでミルク感に溢れており、それでいてサラッとした食感がクール・ダウンにピッタリなのです。
おねいさんと世間話をし、夏バテの牧場犬たちを軽く労ってから、再びボクスターに乗り込みました。

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D150は、明るい林の中を行く快走路。
スノー・シェルターを出てすぐの角を左折、2車線のアプローチを駆け上がって、裏摩周展望台に到着です。
対岸、弟子屈側の広く賑やかな展望台よりも湖全体の眺めは劣りますが、静かでとてもいい雰囲気でした。
30℃を軽く超える暑さとギンギンの直射日光が無ければ、ベンチでゆっくりしたいところです。
続くD1115を駆け下り、脇道に逸れてさくらの滝に立ち寄りました。
ここもクルマ仲間のShimaさんに勧めてもらった場所で、 夏の間だけ、高さ2mほどの滝を越えようとしてジャンプするサクラマスを見ることができるのです。
30-40cmほどの魚体が滝に向かって次々に跳躍する様は確かに素晴らしいのですが、その落差と水量から推して、極めて過酷なチャレンジであることは火を見るよりも明らかです。
それでも諦めずに命を懸けて跳び続けるサクラマスの姿は、感動的ですらありました。

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一昨日に泊まった清里町まで戻って来たボクスターはここで転進し、R391を南下していきます。
外気温計はもはや33℃にまで達しており、既にパーのアタマが本格的なパーになってしまいそうですが(汗)、常に風速20-30mほどの風を受けて走っているのでギリギリ大丈夫。
野上峠を越えて川湯温泉を右折、屈斜路湖畔を行くD52には沿道の樹々が影を落とし、強烈な暑さを和らげてくれていました。
腹も減ったので、湖南でR243との交点にある食事処の「はなこや」で昼飯です。
店の片隅に放置されていた旧い扇風機のスイッチを入れてメニューを眺め、カニバーガーのセットを発注。
揚げたてのフライド・ポテトと冷たいコカ・コーラとで汗をかいた身体に塩分&水分を補給しつつ、カニ風味なコロッケを挟んだバンズを頬張って腹を満たしました。

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汗を流してサッパリしようと、すぐ近くのコタン温泉露天風呂に寄ります。
ここは6年ほど前に浸かったことがあり、解放感Maxな湖畔のロケーションと適温の湯が実に印象的だったのです。
今回も屈斜路湖に接するそのエクストリームな眺めは素晴らしいのですが、とにかくお湯が熱すぎる(汗)。
東京から来たという先客2人組のおにいさんも「マジ熱すぎてヤバいですよ」と汗びっしょりで、恐る恐る足を入れてみると、そりゃもう痺れるような熱さです。
気温は軽く30℃を超え、遮るもののない直射日光は湖面からも照り返し、風もまったく吹かない中で、素っ裸の熱湯風呂。
拷問のようなこの状況を、おにいさんたちと一緒に大笑いしました。
その後も必死に風呂へ浸かりながら、仙台の学生ライダーや、大分から軽バンで旅をしている80歳のおじいさんと楽しくお話しさせていただきつつ、熱々リアクションを堪能。
「死んじまうよ!」と叫んで風呂を飛び出すおじいさんに、思わず手を叩いて爆笑です。
灼熱&激熱の露天風呂は、最悪ですが最高でした(笑)。

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R243でカルデラの外輪山を駆け上がり、美幌峠に到着。
定番中の定番、北海道を代表するビュー・スポットではありますが、眼下に拡がる国道から屈斜路湖にかけての眺めはやはり素晴らしく、文字通りの大パノラマでした。
来た道を戻り、K588へと右折して津別峠を目指します。
初めて走るこの道は、北海道らしからぬ1.5-2車線のハード&タフなワインディング。
2速ホールドでアクセルを開け、忘れかけていた「峠道」の感覚を思い出しながら、連続するタイト・ターンにステアリングを切り続けました。
展望台から望む屈斜路湖には雲がかかり始めており、美幌峠ほどの絶景は望めませんでしたが、こういう少々マイナーなところには、得てして面白い人がいるものです。
道を尋ねてきたスズキ・ハヤブサのおにいさんは、栃木の自宅から鳥取まで走って「隼駅まつり」に参加してから、その足で北海道へやってきたとのこと。
走り過ぎにも程があると注意したところ、嬉しそうに身悶えしておりました(笑)。
大阪ナンバーのスバル・インプレッサはルーフ上に巨大なウィンド・サーフィンのセットを積み、室内は助手席まで荷物だらけで、それらの重量で既にサスペンション・ストロークを使い切っているようにしか見えないシャコタン状態。
短パン&ビーサン姿で真っ黒に日焼けしているおじさんは、道内の全部の湖でウィンドすんねや!と息巻いておりました(笑)。

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さ、そろそろ宿に向かいましょう。
2台を見送ってからリスタート、峠からのダウンヒルを楽しんで、広大な耕作地の中を津別の街へとひた走ります。
ホクレンSSで給油を済ませてからD27を快走、訓子府からは玉ねぎ畑のストレートを突っ走り、夕刻のR39で北見市郊外の温根湯温泉郷・滝の湯温泉「一羽のすずめ」に到着しました。
旧い湯治旅館をリノベーションしたような宿で、とてもイイ感じに鄙びているのですが、もちろんエアコンなどはありません。
今日の北見市は最高気温が37℃に達し、あまりの暑さに学校が臨時休校となったとのこと。
私が宿に着いた時点でもまだ30℃近くあり、風はなく湿気も凶悪です。
しかも厳寒地の建屋は保温性も抜群のようで、館内にはサウナのように熱がこもっていました(汗)。

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貸切の内湯にドバドバと掛け流される温泉は大好きなヌルヌル系で、ものすごくイイ気持ちです。
しかしながら浴室に水道は無く、蛇口からも温泉が出てくるので、身体を冷やすことは一切できません。
と言うことで、風呂から上がった瞬間に再び汗だくとなりました(涙)。
晩飯は、リーズナブルな温泉宿のそれとは思えない旨さの料理が並びます。
じゃがバターに塩辛を添えるのは、大好きな北海道の味。
1人前ずつ炊き上げるムール貝の釜飯も、言うことなしです。
メインは鹿のロースト、ブルーベリー&バルサミコソース。
とても柔らかく量もたっぷりで、肉もソースもめちゃくちゃ旨いのです。
訊けば、宿のご主人が自ら鹿を撃っているとのことで、ウチは旨い鹿肉しか出しませんと静かに言い切っておられました。
いやはや、素晴らしいディナーをいただきました。

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しかし、夜になってもまだ暑い。
入口のドアも開けっ放しなのに、熱が部屋にこもったままで、扇風機の前から動けないのです。
恐らくは人生でいちばん暑い夜となるでしょう、それを北海道で迎えることになるとは夢にも思っていませんでした。
・・・皮肉なものよのぅ(涙)。


本日の走行距離は、347km。
走行時間は5時間35分、平均燃費は12.5km/lでした。
東京よりも暑い北海道の中でも特に暑かった道東エリアでしたが、何人もの旅人と話をすることもできて、今日も良い一日となりました。
残り僅かとなった北海道GT、暑さに負けず、引き続き楽しんで走ろうと思います!

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J

こんにちは~
道東のソフトクリームは牛乳風味があってともかく美味いですよね。
あれ他では食べられませんね。もう何年も経ちますけど懐かしく思い出します。
それにしても、いい宿、美味い物をよく探せるものですね。
サクラマスのことも初めて知りました。
当時ヒコーキ&レンタカー、ビジネスHばかりで、このような旅をしておけば良かったと思いつつです。
星空の綺麗な雪道を路肩矢印をうっかり左に寄りすぎて脱輪、滅多にクルマの通らない道東の夜、途方にくれたのを思い出しました。
これもなんの仕事だったのかすっかり忘れています^^;
いい旅をしていますね、しましたね(^^)/
by J (2023-09-15 11:13) 

wata

Jさん、こんにちは。

はい、道東の広大な草原や牧場を走ってからのソフトクリームですから、それだけでもう旨さ3割増ですよね(笑)。
サクラマスの滝登りも初めてでしたが、なかなか感動的なので機会があれば行ってみてください。
効率を考えれば、フライト&レンタカーがいちばんですよね。
私がやってるような旅は、非効率にも程があると思います。
めちゃくちゃ楽しいですけどね(笑)。

by wata (2023-09-17 12:21) 

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