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GW中国地方ツーリング:1 [drive/touring]

深夜1時半、セットしたアラームより30分も前に目が醒める。
コーヒーを飲みつつ身支度を整え、ボクスターのキーを手に、バッグを担いで玄関を出た。

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幌を掛けたまま最寄りのランプから首都高に乗り、イエロー・マジック・オーケストラを聴きながら、東名、新東名、伊勢湾岸道と順調に西へ走る。
明け行く空は文句なしの晴天で、新名神/鈴鹿PAでのコーヒー・ブレイクを機にトップを下ろした。
気温はまだ10℃前後で肌寒いが、たいへん気分がいい。
いつもの如く、京滋バイパスとどっちがええねん、と悩みつつ名神を走り、大山崎JCTから京都縦貫道で日本海側への北上を開始。
途中、京丹波PAのベンチを借りて、持参した炊き込みご飯のおにぎりと漬物とで朝飯を喰った。
うーん、旨い!

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終着の京都府/京丹後大宮ICでアウト。
燃料残量警告灯が点いていたボクスターは、国道沿いのJA-SSで10,000円を超えるハイオク・ガソリンを飲み込んだ(涙)。
R312を西にのんびりと走り、かぶと山を眺めつつ久美浜湾の際で小休止。
すげぇクルマやなぁ、と声をかけてくれた軽トラのおじさんによれば、数日前の大雨で汽水は濁っているものの、本来はとてもキレイな湾なのだそうである。
その一方、F49で小天橋海水浴場に出てみると、誰もいない白い砂浜の向こうには碧い海が拡がり、遥か彼方の水平線で空色と接している。
いやはや本当に素晴らしい、「旅に出た感」が炸裂である。

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F11で屈曲路を駆け上がり、三原峠を越えると兵庫県。
K11はそのまま海に出て、リアス式海岸をトレースする但馬海岸道路となる。
時折眼下に青い日本海を眺めつつ、タイトなコーナーやハードなアップ&ダウンを2速メインで次々とクリアしていく。
500kmを超える安楽な高速道路走行で鈍[なま]ったアタマとカラダとが、一気に覚醒していくようだ。
加美町まで走ったところでシーサイド・ランは終了、ここからは内陸方面へK4で南下を開始。
矢田川沿いの快走路は交通量も少なく、ハイペース・クルージングを堪能する。
晴天は続いているものの、見上げた太陽には暈[かさ]が掛かっており、天気が下り坂にある旨を報せてくれていた。
R9との交点ではR482を択び引き続き南進、大型車通行不能の看板を横目に1-1.5車線区間を進み、鳥取県境の小代峠を目指す。
人家が途絶え、道はどんどん狭くなり、いい感じになってきたところで無情の通行止め・・・。
手前に告知板などがあったかどうかもわからないが、おそらく冬季閉鎖がまだ解除されていないのだろう(と思ったら、土砂崩落の恐れのため2週間前から通行止めになったとのこと)。
ツーリングマップルを開き、ここから80kmほどの迂回ルートを設定、5回ほどの切り返しを経てUターンすることとなった。
んもー、こんな山奥まで来たのに(泣)。

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K89→K135と山越えのワインディングを経て、R9に出る。
右折してすぐにある道の駅「村岡ファームガーデン」に立ち寄り、腹も減ったので隣接する「麺屋 てんかむてき 村岡店」で看板の但馬黒そばを喰う。
濃厚な醤油味のラーメンは旨いのだがかなり塩辛く、不覚にもスープを完飲することはできなかった。
いわゆる富山ブラックのようなイメージで、同時に白飯を発注すべきであったと臍[ほぞ]を噛みつつ店を出る(涙)。
気温は25℃を超え、ラーメン効果もあって汗をかくほど暑い。
パーカーを脱ぎ捨て、Tシャツ姿で走り出す。

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R9をおとなしく南下、その先をK714へ右折すると交通量は絶無となり、峠越えの山道へと突入。
700番台の県道はどんなもんかと訝っていたが、幅員もあり路面も良く、思いのほか走りやすい峠道を楽しむことができた。
川沿いのK48を西に走り、若杉峠の屈曲セクションをハイペースでクリアする。
山を下った突き当りのR29を右折、新戸倉トンネルを抜けてようやく鳥取県に入った。
誰もいない豪快な山間のワインディングを駆け下り、R482との交点で迂回完了を確認。
初の小代峠越えは叶わなかったが、迂回ルートも楽しく走れたので良しとしよう。
国道と並行するK6を経てR482で小さな山を越え、R53に出る。
智頭からK6に入ると、例によってクルマも人もいなくなる。
深く暗い静かな山の中を独り迷走し、物見峠を越えて岡山県に突入。
「県境に良い道在り」との格言が裏打ちされたことをここでも確認しつつ、JR因美線と絡むカントリー・ロードを下っていった。

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加茂の街に出、K75でまたもや山の中に向かう。
調子に乗ってカッ飛ばしていた快走2車線路がいきなり1車線になるのは、もはやお約束だ。
市町境の峠、美作中央林道との三叉路でボクスターのイグニッションを切り、暫しの孤独感に浸る。
と、行き先の方向から1台のトヨタ・クラウンが登場、ドライバーのおじさんが驚いた表情でこちらを眺めながら、加茂方面へと去っていく。
そう、私にとっては楽し過ぎるツーリング・ロードでも、地元の方々から見れば普段から使っている生活道路に過ぎないのだ。
対向車への注意や沿道への配慮を怠らず、旅を続けよう。

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越畑の集落に出たところで県道と別れ、粟倉木屋原大規模林道で笠菅峠を越えて西へ走る。
大規模林道のフォーマット通り、景色は拓けないが2車線の豪快な山岳ワインディングを大いに楽しめる道である。
奥津温泉付近に出てR179をのんびりと南下し、本日最後のSS[スペシャル・ステージ]であるK56K65に挑む。
緑豊かな田園地帯を突っ走り、中高速ワインディングで雄大な山の風景を駆け上がっていく。
やがてセンター・ラインは消え、上杉越へと上るタフな羊腸路となる。
ブレーキとステアリングを駆使したハードなダウンヒルを経て道は再び2車線となり、ギアを上げて植杉川沿いに快走を続けた。
R482に出たところで今日のドライブは終了、クール・ダウンを目的に近隣の小さなスキー場へ立ち寄ってみる。
シーズン・オフのゲレンデは一面が緑に覆われており、見渡す限り誰もいない。
見晴るかす山々の風景を眺めてからボクスターに乗り込み、夕刻の風を感じつつ宿へと向かった。

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時刻は17時半、岡山県最北部の「津黒高原荘」にチェックイン。
8畳の和室に荷物を放り込み、薪で沸かしているという温泉が満たされた広い風呂を独占して旅の汗を流す。
湯上りに風に当たるべく外へ出てみると、夕焼けが西の空を朱く染めている。
日暈が示唆していたとおり明日は雨模様の予報となっているものの、それが俄かには信じがたいレベルのスッキリとした日没であった。
晩飯は鶏鍋がメイン、例によって安価なプランでの宿泊ではあるが、炊き立ての釜飯などもついて、質&量ともに大満足である(注:椎茸を除く)。
しかしながら、深夜起床&ロング・ドライブで自身のパワーとテンションを使い切ったらしく、ビール一杯で完全に酩酊。
ヘロヘロ状態でもう一度温泉に浸かってから、21時前には布団へと倒れ込むのであった。


ツーリング初日、今日は良く走った。
終日の晴天で渋滞はゼロ、通行止めを喰らったりしたものの、迂回ルートも含めて最高のドライビング・デイになったと思う。
本日の走行距離は、904km。
走行時間は11時間43分、平均速度は79km/h。
平均燃費は、12.0km/lであった。

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ということで、今年のゴールデン・ウィークは中国地方を中心にボクスターを走らせてきました。
旅程はGW前半の5日間ですが、最終日は直帰しているため、実質的には4泊4日のクルマ旅です。
当日の夜に書いた旅日記を推敲、加筆&修正して上梓していきますので、よろしければ最後までお付き合いください!

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*喰えないんです、椎茸(涙)。

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NOLI

この辺は旅情が炸裂するんですよね!あまり頻繁に走りにける距離ではないのですが、911CRZ前夜にちょろっと訪れていて、R482が15年ぶりに開通した直後の走破でした。いや懐かしい。。。全線は(そもそもYoutubeやってない時代なので)撮ってませんが、一部はR482の映像が残っておりましたぜ(→ https://youtu.be/zMEolVuWtfY )。岡山方面、鳥取あたり、ゆっくりと堪能したいのでまずはこちらで予習させてもらいますぜ。
by NOLI (2023-05-08 22:37) 

UC

こんにちは。
wataさんのGWはどこに走りにいかれたのだろう、、と色々想像しつつ記事を心待ちにしておりました。
日本海の碧い海の色が爽快な気分にさせてくれますね。丁度2年前の今頃、981ケイマンで小天橋の砂浜にハマりかけたことを思い出しました。
この後のエントリーも引き続き楽しみにしております!
by UC (2023-05-09 08:41) 

wata

NOLIさん、こんにちは。

そう、そもそもR482の鳥取-兵庫県境区間は、台風被害で15年間も閉鎖されていて、再び全通したのがわずか4年前なんですよね。
NOLIさんが走った(迷い込んだ?)ことも含め、予備知識ゼロで突入したものの、敢え無く撤退となりましたので、次回完走を心に誓いました。
とは言え80kmの迂回ルートも走りまくれましたし、まだ初日にもかかわらず、中国エリアのドライビング・パラダイスっぷりを存分に堪能させていただいた次第です(笑)。

by wata (2023-05-09 19:04) 

wata

UCさん、こんにちは。

本来は10日間ブッ通しでグランド・ツーリングに出たかったのですが、GW後半に予定が入ったため、4日間で中国地方のみを走る旅となりました。
ちなみに今回のツーリングで海を見たのはこの日限りで、以降は山間部ばかりを選んでアホみたいに走り回っています。
小天橋の砂浜は砂がサラサラなので、迂闊に乗り入れたらハマりますよねぇ。
そんなUCさんには、石川県の千里浜なぎさドライブウェイを強くお勧め致します(笑)。

by wata (2023-05-09 19:05) 

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