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サスペンション交換計画 [maintenance]

初度登録から5年が経過し、15万km近くを走らせているボクスター。

エンジン・オイルや各種フィルター類、スパーク・プラグなどは定期的に、タイヤやブレーキ周りなどは消耗に応じて複数回交換しており、イグニッション・コイルやバッテリー、ドライブ・ベルトなどもそれぞれ一度ずつ新品に換えています。
が、逆に言えば、これらのスタンダードなメンテナンスだけで済んでいることには驚くばかり。
実質的にノー・トラブルで走り続けるボクスターは、本当に頼もしいクルマだと思います。
しかしながら、故障はしなくても、新車時と比較してフィーリングが低下しているのは間違いないでしょう。
劣化速度が極めて遅いために気づきにくいのでしょうが、さすがに足回りはそろそろ換えたほうがいいんじゃないか、と思い始めました。

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実際、サスペンション由来の異音や振動、タイヤの偏摩耗といった症状は認められないものの、ローリングやピッチングのスピードは確かに速くなっている気がします。
大袈裟に表現すれば、ステアリングを入れるとカクッと傾くようになってきた、みたいな(笑)。
ただ、私のボクスターはPASM[ポルシェ・アクティブサスペンション・マネージメントシステム]を装備しており、スポーツ側にセットするとロールもピッチもグッと少なくなります。
なので、ロール・スピードの増加はあまり気にならなくなるのですが、段差等での突き上げは、従前より強く感じるようになってきました。
ま、これだけ走らせてりゃ、仕方ないですかね(笑)。
ということで、トラブル・シューティングではなくリフレッシュの一環として、サスペンションを交換することにしました。

純正の乗り味は大変好ましいものの、正規ディーラーで一式交換をしてもらうと、その費用は天文学的な数値となります(震)。
ショップに依頼するとしても、純正部品がベラボウに高いのは同じですから、今回はポルシェのOEサプライヤーでもあるビルシュタイン社製のダンパーに交換することにしました。
981型ボクスターに適合するのは「B4」「B6」「B16」の3モデルがあり、いずれもPASMに対応するアダプティブ・ダンパー「ダンプトロニック」をラインアップしています。
黒い筐体のB4は純正同等品と思われますが、日本では正規に導入されていません。
黄色いB6は純正形状のスポーツ・ダンパーですから、現状よりも多少ハードになるのでしょうか。
銀色のB16は車高調整式のスプリングつきキットであり、私のようなチンタラ・ドライバーには完全なるオーバー・スペックです(汗)。
以上の選択肢から、ローコストで純正同等の乗り味を再現できるであろうB4ダンプトロニックの個人輸入も考えました。
が、もろもろの手間暇や取付け&セッティングを考慮、また走りのアップグレードにも期待して、今回は実績のあるショップでB6ダンプトロニックを組んでもらうことにしたのです。

メールでのやりとりを経て、当該ショップへ初訪店。
リフト・アップしたボクスターをチェックしてもらったところ、左後ろのダンパーは既にオイルが滲んでいる状態でした。
リアのコントロール・アームのブッシュにも傷みが見られたものの、こちらは直ちに交換すべきほどの程度ではないため、このまま走り続けて次の機会にフロントと併せて交換を検討してはどうか、とのこと。
的確なアドバイスに感謝すると同時に、15万km走った足回りがこの程度の劣化で済んでいるボクスターの頑丈さに、改めて驚かされた次第です。

PET.jpg
結果、同店にサスペンション交換を依頼することに決めました。
ダンパーは予定通りビルシュタイン・B6ダンプトロニックとし、それに伴うアッパー・マウントやベアリング等の周辺部品を純正新品に交換します。
いわゆる「ローダウン」には興味が無いこともあり、スプリングは継続使用。
コントロール・アームについても、今回は手をつけないことにしています。
以上の内容で見積書を作成してもらい、入庫は後日として店を後にしました。

総額、約50万円(汗)。
クルマのメンテナンスで一度にかける費用としては、2009年の夏に実施したALPINA B3のシリンダー・ヘッド修理および冷却系全交換=85万円に続く額となりました。
ボクスター1台をギリギリ維持している私にとってはめちゃくちゃキツい金額ですが、もしも正規ディーラーに依頼していたら、とても50万円のレベルでは済まなかったことでしょう。
ちなみにこの額は、ALPINA B3のサスペンション交換費用の約2倍。
しかしながらB3は5万km時/12万km時/21万km時の計3回交換しており、合計で72万円ほどかかっています。
ボクスターは15万kmで50万円ですから、kmあたりのコストはB3と殆ど変わらないんですね。
・・・このように相対的に考えると、多少なりとも心が和らぐのです(涙)。

長々と書きましたが、大枚はたいてサスペンションを新調するのは、これからもボクスターに乗り続けると決めているからです。
足回りがヘタってきたからクルマを売っ払うとか、○年経ったから買い換えるとか、そんな発想もカネも無いんです、私(笑)。
サスペンションを交換すると、ボクスターの乗り味はどうなるのか。
ボクスターの純正ダンパーはビルシュタイン製、かつPASMはポルシェとビルシュタインとの共同開発と聞きますから、B6ダンプトロニックのパフォーマンスには大いに期待しているところです。
実作業はまだですが、今からとても楽しみです!

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ぽてと

こんにちは。
自分も、毛色や車種は全く違うのですが、アフターパーツはビルシュタインからOEMで供給されているので、純正印の外れたしかも上位グレードのショックに交換されるのは非常に興味があります。
是非とも続報楽しみに待っています^^
by ぽてと (2019-11-27 07:10) 

つくばの松

・・大枚はたいてサスペンションを新調するのは、これからもボクスターに乗り続けると決めているからです。・・

よく分かります(笑)。つまり最近の新車に夢がないか、我々が歳をとったかですね・・

しかし、ショック15万kmは引っ張り過ぎですよ~(((^_^;)。
by つくばの松 (2019-11-27 19:15) 

wata

ぽてとさん、こんにちは。

今回はリフレッシュ、つまり新車の状態に近づけることを目的としていますが、純正品やB4ではなくB6を選んだことで、走りも変わるはずだと思っています。
とは言え、B6はOEメーカーのビルシュタインが作った純正形状ダンパーです。
ポルシェ用のダンプトロニックはPASMと同義だと思いますし、更に純正スプリングとの組み合わせですから、乗り味のベクトルが大きく変わることはないだろうと考えていますが、どうでしょうかねぇ。
いずれにせよ、私もたいへん興味があります(笑)。

by wata (2019-11-27 21:00) 

wata

つくばの松さん、こんにちは。

松さんも、車齢が20年近いALPINA B3のエンジンをフル・オーバーホールしたばかりですよね。
かなりの時間と費用がかかったでしょうし、常人にはとても理解できないと思われますが、私にはよ~く解りますよ(笑)。
ボクスターのダンパーは結果的に15万km無交換でしたが、それは無理に引っ張っていたからではなく、これまで交換する必要性を感じなかったからです。
耐久性能が凄いのか、それとも私が鈍いだけなのか、どちらなんでしょうね(汗)。

by wata (2019-11-27 21:00) 

amataro

Wataさん こんにちは

乗っているとなかなかショックアブソーバーのヘタリは分かりづらいでよね。
距離による交換推奨時期みたいのはあるのかもしれませんが、それも目安でしかないですし。 いっそ壊れてくれれば分かりやすいんですが。。。

ポルシェはビルシュタインのOEMなんですね。 同じメーカーとはいえ純正と社外品では味付けも違うでしょうから、交換後にどうフィーリングが変わるのか楽しみですね。

私も先日ショックアブソーバーをメンテナンスに出しました。 オーバーホール推奨距離が3〜5万キロと随分短いのですが、なにが純正と違うのか。。。
純正は高いだけあって長い距離持つんですかねぇ。

そのペースで走られてれば、証明していただけそうですね(笑)
by amataro (2019-11-28 18:59) 

wata

amataroさん、こんにちは。

そうですね、サスペンションはタイヤやブレーキのように減るものではないので、見極めが難しいんですよねぇ。
とは言え、多くのクルマ好きがサスを換える理由は「ヘタったから」ではなく、パフォーマンスやルックスの向上がメインだと思います。
確かamataroさんも、BMW M4の足回りを2万km弱でKW ver.3にスパッ!と交換していますもんね。
結局、オーナーが交換したいと思った時が、換えどきなのだと思います(笑)。

by wata (2019-11-28 22:03) 

KG

こんばんは。wataさん。

いよいよ足廻りのリフレッシュですか。
自分も以前から考えていてディーラーで見積を取った所、約160万円の費用を提示されました(汗)
アーム類とかも交換してほぼ一新する内容でしたので.、交換個所を絞って実施する予定でしたが、現在はまだ保留中です。
by KG (2019-11-30 19:26) 

kurtsu

こんにちは。待望のメンテ内容です。

ホントにサスペンションに限らず整備は整備工場次第ですね。空冷911のサスペンションを(空冷整備工場)その後の車検での正規ディーラー入庫で肝心なアームを支えるボルトが無い!事が発覚(無事に直りました)。これには気絶しました。

お陰で空冷911のアライメントにはもの凄く詳しくなりました。

続編楽しみにしています。
by kurtsu (2019-12-01 11:31) 

wata

KGさん、こんにちは。

KGさんの981型ボクスターも、同じくらいの距離を走っていますよね。
ディーラーでの足回り一式交換が160万円とは・・・やはり、そうでしたか。
私はアーム類を除くいわゆるサスペンション交換の費用をディーラーに軽~く訊いてみたのですが、PASM無しでも100万円を越えるとのことでしたので、見積もりを依頼することすら諦めました(涙)。
この価格設定は、もはや「クルマを買い換えましょう」と同義だと思います(笑)。

by wata (2019-12-01 18:29) 

wata

kurtsuさん、こんにちは。

そうですか、ボルトの入れ忘れとはまた酷い目に遭われましたねぇ(汗)。
私の場合も、もっと安価にしようと思えばやり方は他にいろいろあるのですが、今回は結果を重視することにしました。
ビルシュタインが認定したプロショップのひとつに依頼していますので、仕上がり/セッティングはまず間違いないだろうと思っています。
50万円は確かにキツいものの、それでもディーラーの半額ですからね(笑)。

by wata (2019-12-01 18:32) 

katsupon

私もショック交換を含めた足回りのリフレッシュしないとなぁと思っています。参考にしたいので、この先のレポート楽しみにしています。
ブッシュ類の交換は効くと思いますよ。

自分の996は、車検時にエンジンマウントとイグニッションコイルの交換する予定です。
by katsupon (2019-12-01 23:35) 

wata

katsuponさん、こんにちは。

ダンパーだけでなく、くたびれたブッシュ類を新品に交換すると、シャキッとしますよね。
私も以前に乗っていたALPINA B3では、マフラーのマウントを10回近く換えたような気がします(汗)。
その他、足回りや駆動系統のブッシュ類も多数交換していますが、それと比べるとボクスターは手がかかりませんねぇ。
記事の通り、コントロール・アームのブッシュに傷みは見られますが、緊急性が低いことに加えてカネも無いので(涙)、交換はもう少し先のことにします。

by wata (2019-12-02 21:43) 

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