SSブログ

北海道グランド・ツーリング:Day2 [drive/touring]

午前6時過ぎ、定刻より約2時間遅れて新日本海フェリー「あざれあ」は小樽へ入港しました。
深夜に何度か大きく揺れたものの、台風の直後であることを考えれば、実に快適な航海だったと思います。

P1260953.JPG
P1210053.JPG
P1260955.jpg
P1260954.jpg
826.jpg
着岸、下船。
天候は晴れ&曇りですが、イメージと違って朝っぱらからかなり蒸し暑く、幌を下ろすとステアリングを握る手がじんわりと汗ばんできます。
それでも東京と較べれば圧倒的に快適で、R5からR337→R231と、混雑の始まった街を離れ日本海側を北上していきました。
最北への行程はざっくり言って沿岸ルートと内陸ルートがあるのですが、今回は内陸をしばらく走ってから沿岸に出ることに決定。
厚田から海に背を向けて、D11で無人の山間へと走り込んでいきます。
手応えのある中速ワインディングが続きますが、路面がうねっている箇所も少なくはなく、油断は禁物。
対向車線をカッ飛んでいく地元ライダーに敬意を払いつつ、K28との交点まで走りました。
駐車広場でひとやすみ、厚田のセイコーマートで仕入れてきたホットシェフおにぎりを頬張ります。
うーん、旨い!

P1210065.jpg
P1260958.jpg
P1260956.jpg
P1270007.jpg
続くK28もまた、無人状態。
沿道には何もなく、いかにも北海道らしい高速ワインディングを大いに堪能しながら走りました。
一時停止から右折したR451、アンジュレーションだらけだった昔の路面はほぼ改修されており、稲作地帯を抜けて滝川の手前まで出ます。
参考までに申し上げますと、沿岸の厚田からここまでの60km余、信号はひとつもありませんでした(笑)。
幹線のR275をのんびりと北上し、日本一を謳う北竜町のひまわり畑に寄ってみます。
さすがに盛りは過ぎていましたが、最後のひまわりが咲く畑の周囲には、雄大な緩斜面の景色が拡がっていました。

P1270009.jpg
P1270012.jpg
035.jpg
つづく寄り道は、留萌本線の恵比島駅跡
昭和情緒たっぷりの駅舎はドラマのロケに使われていたらしく、根室本線の幾寅駅と同様、劇中の駅名「明日萌」がそのまま掲げられています。
カーナビのデータとツーリングマップル北海道版、いずれも2018年度版しか持たない私は知る由もありませんでしたが(汗)、この駅を含む留萌本線の一部区間は、今年の4月1日に廃止されたばかりなのだそうです。
なんだか寂しいですね・・・。

P1270020.jpg
人の営みから離れ、D867を北上。
2車線のアスファルトはホロピリ湖を越え、緩いアップダウンを伴いながらボクスターを望むがままのペースで走らせてくれます。
達布の集落からはD126→D742、引き続き走り放題走っていきますが、途中からいきなり雨が降り出しました。
仕方なく幌を上げ、強まる雨の中をR239に入り沿岸方面へと走ります。
ところが山を出て苫前まで下るうちに雨は唐突に止み、晴れ間さえも見えてきます。
北海道は走っているうちに天気がズバッと変わることを、上陸初日の午前中に早くも思い出させてくれたのでした。

P1270025.jpg
R232を羽幌まで走ったところで、昼飯を喰うことにします。
町外れに佇む「食事処 かつ亭」は、そもそも営業してるんだかしてないんだかわかりませんでしたが(笑)、中から出てきたおばちゃんが駐車場を案内してくれました。
極めてブイシーな店内で扇風機の風に当たりながら、カツ丼を発注。
玉子でとじずに載せられたカツもご飯もかなりのボリュームで、ガス欠状態から一気に満タンとなりました(笑)。

DSC_0741.JPG
DSC_0740.JPG
938.jpg
左手に日本海を見ながら北上を続けていると、一度行ってみたいと思っていた旭温泉の案内看板を発見、迷うことなく右折します。
D971をドン突きまで6km走って温泉宿に到着、風呂に入らせてもらったのですがこれがビックリ。
内湯は真っ赤で露天風呂は真っ黒と、まったく異なる二つの湯が満たされているのです。
複数の源泉を持つ温泉は他にもありますが、ここまで極端に違うのは初めてです。
いずれも強烈なキャラクターで、特に露天の黒湯には油分がたっぷりと含まれているかのような印象がありました。
一軒宿としてのロケーションも素晴らしく、いつか泊まりに来ようと思います。

P1210068.jpg
P1270031.jpg
P1270033.jpg
DJI_0004.JPG
P1270035.jpg留萌中部広域農道で遠別の町まで走り、荒涼とした海沿いの開拓農道町道浜更岸線を経由して天塩まで来ました。
ここから先のD106が、オロロンラインのハイライト。
オトンルイ風力発電所を過ぎ、道はなおも水平線と地平線の彼方へと延びていますが、いったんD972で内陸へと向かい、幌延からD121を経て落合広域農道を走ります。
誰もいない・・・いや、牛しかいない広大な牧場の中をのんびりと流すのは、とても気持ちいいですねぇ。
豊富のエネオスで給油をしていると、その片隅にコイン洗車マシーンがあります。
バッタを始め、様々な虫の死骸がこびりついたフロント部をキレイに洗い流してやりました。
スッキリしたところで、サロベツ原野を貫くストレート/D444で再び海岸線に出て、曇天のオロロンラインを軽く走ってから宿に向かいました。

P1270039.jpg
P1270042.jpg
679.jpg
民宿「あしたの城[ジョー]」は、道道から狭い未舗装路を上がった先、緑の丘の上に建つ一軒宿。
数えてみたら、今回でもう4回目の宿泊です。
夕方になると快適なレベルにまで気温は下がり、駐車場で暴れていたアブの大群もいなくなりました。
今宵の客は、家族4人が一組とソロライダー2人、仕事兼旅行者が1人、および私の計8人。
独り旅の4人は同じテーブルを囲み、ビール片手に楽しく話をしながら旨い手料理をたらふく喰いました。
宿にエアコンはありませんが、窓を開けていれば扇風機さえも要らない涼しさです。
パンイチ姿で布団にくるまり、あっという間に爆睡することとなりました。


本日の走行距離は、459km。
走行時間は7時間21分、平均燃費は12.9km/lでした。
今回は2時間遅れの上陸&スタートとなりましたが、そのことを忘れるほど、ガッツリと楽しく走ることができました。
この程度のビハインドはモノともしない懐の深さが、北海道ツーリングの魅力のひとつなのだと思います。

nice!(5)  コメント(10) 
共通テーマ:自動車

nice! 5

コメント 10

Nakagawa

こんにちは

基本北海道は夕方に雨でも降らない限りキャンプしてるのですが、明日の城いいですね。
ロケーションといい2食つきでこの値段はお安い!
4回も泊まられている気持ちも分かります。
私も来年は泊まってみようかと思います
by Nakagawa (2023-09-01 12:41) 

niwa

wataさんこんにちは。

昨年夏に私も全く同じルートを走行しており、驚いて(久しぶりに)コメントしてしまいました!

海沿いも素晴らしいですが、北海道と言えばダイナミックな内陸ワインディングは外せませんね!

続編も楽しみにしております。
by niwa (2023-09-01 22:11) 

なま

wataさんこんばんは

仰るとおりR451は最近路面が改善されて、北海道では珍しい
ツイスティなワインディングで走って楽しい道になりました。

こちら札幌は今年、例年とくらべて暑すぎでして道北の涼しさが
羨ましい限りです(笑)

北海道GT、続きも楽しみにしております。
by なま (2023-09-02 20:55) 

wata

Nakagawaさん、こんにちは。

あしたの城のような旅人宿が数多くあるのが、北海道の魅力のひとつだと思っています。
ホテルのような設備や、大型旅館のような豪華な食事などはありませんが、旅人同士のコミュニケーションがとても楽しいんですよね。
プライバシーを第一に考える人には合わないかもしれませんけど、安いだけでない「ならでは」の良さがありますので、ご検討いただければと思います(笑)。

by wata (2023-09-02 21:45) 

wata

niwaさん、こんにちは。

おぉ、陸海混合爆走北上ルートを走られましたか!
北海道の他ではあり得ないドライビング体験は、ホントに最高なんですよねぇ。
個人的には、ストレート中心の海沿いよりもひたすらワインディングの内陸ルートのほうが平均速度が高いように思えるのですが・・・。
気のせいでしょうか?(汗)


by wata (2023-09-02 22:01) 

wata

なまさん、こんにちは。

2年ぶりにお邪魔させていただいた北海道は、やっぱサイコーでした(笑)。
R451を初めて走ったのは12年前でしたが、完全2車線なのに路面がうねりまくっていて、ALPINA B3のサスペンション・ストロークを使い切るレベルで走らせた記憶があります。
それにしても、今年の北海道の暑さは尋常ではなかったようですね・・・。
かく言う私も、旅の後半では暑さに苛まれておりました(汗)。

by wata (2023-09-02 22:09) 

Sho-z

小樽からD867に至るルート、まさに私が最終日に走ろうと思っていた行程そのものです。
“バッタの襲撃”にビビって、止めてしまったんですけどね。。。
かなり楽しそうですので、次回は真似させていただきます!

D867~R239は大量の“バッタの襲撃”があったコースですが、ボクスターのサイドインテークが奴らで埋め尽くされることは無かったようですね。
一生懸命、退治した甲斐がありました。(?笑)
by Sho-z (2023-09-02 23:11) 

wata

Sho-zさん、こんにちは。

夏の北海道は虫、特にバッタがキツいですよね・・・。
一匹の体躯がデカいので、集団のヒットを喰らうとフロント周りが阿鼻叫喚状態となりますからねぇ。
実際、ボクスターのサイド・インテークは開口部も大きいので、奴らを大いに飲み込んでいるかもしれません。
なので、一度エア・クリーナーを外してチェックしようとも思っているのですが、恐ろしくて放置している状況です(汗)。

by wata (2023-09-03 00:10) 

ていしあ

遅ればせながら
旭温泉は数年前のGTで宿泊しました。味わい深くていい宿だった記憶があります。
ツーリングの続き、楽しみにしてます。
by ていしあ (2023-09-03 09:42) 

wata

ていしあさん、こんにちは。

さすが、既に宿泊済なんですね(笑)。
旭温泉は以前から何度かGT宿の候補に考えていたのですが、小樽早朝着のフェリーで最北を目指すと、ちょっと近いんですよね。
ただ、お湯も雰囲気もロケーションもたいへん好みなので、次回は旅程に組み入れたいと思っています。

by wata (2023-09-03 14:34) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。