梅雨の間隙を突いて、1泊のツーリングに行ってきました。
朝イチで関越自動車道に乗り、途中のパーキングで握り飯を頬張りつつ、上信越自動車道/妙高高原ICからR18に降ります。
関東地方はぐずついた天気で、家を出てからしばらくは雨が降っていましたが、このあたりは目論見通りすっかり晴れており、ETCゲートを出るタイミングでルーフ・オープン。
そう、ここ新潟県は関東とは異なる空模様となることが多く、梅雨時には東京が雨でも新潟は晴れている日があるのです。
丸紅エネルギー・妙高プラザSSでガソリンを満タンにし、K262→K97→K455と里山の奥へ入っていきました。
広域農道/くびき野パノラマ街道。
町から離れた野山を駆け巡る、走り放題のワインディング・ロードです。
ド晴天の空から降り注ぐ初夏の陽光を浴び、濃厚な緑の匂いを感じながら、2速⇔3速でボクスターを思うさま走らせました。
路面は必ずしも良くはなく、荒れていたりうねったりしている箇所も少なくはありませんが、ビルシュタイン・B6ダンプトロニックはファルケン・アゼニスFK510をして、そんなアスファルトを常に捉え続けさせます。
小さな丘をいくつも越えてゆく、変化に富んだこの20kmの広域農道は、とても楽しく気持ちいい道です。
広域農道や大規模林道が好きな貴兄には、一度走ってみることを強くお勧めする次第です(笑)。
道は良く整備されており、しかも相変わらずほぼ無人の状態で、完全なるマイペースで走り続けることができました。
用もないのにシフト操作を繰り返し、その都度変化するエンジン・サウンドが堪らないのです(笑)。
この先しばらくトレースすることとなるR403は、小さな峠越えの1.5車線路からスタート。
森の中を下るとその先は改良済の2車線路で、明るい山間をボクスターは独り駆け抜けていきました。
R253との重用区間は交通量の多い普通の道路ですが、再び単独となったR403は、渋海川に沿って北上するセンターラインのない快走路となります。
クルマはほとんど走っておらず、「熊出没」の注意看板には妙なリアリティがありました(汗)。
小国町から針路を東に変え、幅員激減の山道となったR403はしかし、峠越えのトンネルが通行止め。
仕方がないのでUターン、一本南を走るK341で山を越え、小千谷の街へと下っていきました。
昼飯を喰おうと店を探し、JR小千谷駅近くの「麺や つるり」に入ります。
外気温は既に28℃まで上がっており、遠慮ない日光に汗を流しながら走っていたので、アツアツのラーメンではなく、つけ麺の店を選んでみたのです。
が、供された醤油つけ麺は、そのつけ汁が土鍋でグラグラと煮立った状態。
濃いめの味付けで小麦感たっぷりの麺をおいしくいただきましたが、つけ麺なのに、汗ダクとなって店を後にしたのでした(笑)。
午後も引き続き、越後の山間路を走ります。
R291で再び山の中に入り、山古志村でK24へとスイッチ。
これがまた誰もいない広狭混在のカントリー・ロードで、ボクスターを走らせるのに適した素晴らしい道なのです。
栃尾の街を出、K317→K9→R290→K226と人家を極力避けたルーティングで走り続け、K17で三川方面へ。
この道はリアル1車線を含むタフな峠越えで、6年ぶりに走るのを楽しみにしていたのですが、そんなおいしい屈曲区間が始まるところで、無念の通行止め・・・。
来た道を引き返し、K435からR49で三川へと迂回しました。
北へと向かうK14は、綱木川に沿った2車線路。
クルマも少なく快適に流すことができますが、沿道に民家が点在するのでメリハリをつけて走りましょう。
その先の北蒲原東部広域農道は、広い田んぼを突っ切り深い森の中を行く、無人のドライバーズ・ロード。
「いくら何でも走りすぎじゃないのか?」と少し引き気味になりつつ、アクセルを開け続けました。
いやほんと、あったまパーになること請け合いです(汗)。
K272で大石川に出たところでようやくペース・ダウン、川沿いをのんびりと走り、R113から荒川の堰堤に上がってひとやすみ。
そろそろ宿へと向かってもいい時刻なのですが、心地よく涼やかな風が、もうひとっ走りするか!との気持ちにさせてくれました。
で、初めて走るK273で山の中へ突入。
最後の集落を過ぎると道は一気に狭くなり、峠を越えて人跡未踏感炸裂のK207へとボクスターは迷い込んでいきます。
ワクワクドキドキしながら進んでいくのですが、いくつかの急なカーブを曲がった先にあったのは、またしても通行止めのバリケード・・・。
本日3度目の仕打ちに歪んだ悦びを覚えながら、延々とK273を戻っていきました(涙)。
R290にアクセルを叩きつけ、岩船の街を抜けて日本海へ。
今日初めて見る海はとても穏やかで、彼方の水平線に至るまで、青空には雲ひとつ浮かんでいません。
ことここに及び、大変僭越ではありますが、勝手に梅雨明け宣言をさせていただきました。
これで明日も、晴天は確定です(←そうか?)。
日本海沿いの瀬波温泉にある「ゆ処そば処 磐舟」は、リーズナブルな温泉旅館。
朝食のみのプランで予約したため、日本海を望む屋上の露天風呂で汗を流してから、腹を満たしに街へぶらりと繰り出しました。
「トト・パッセジャータ」は、そんな温泉街で店を開いているカフェ・レストランです。
気さくなご主人と話をしながら、冷たい生ビールを片手にサバ揚げの定食をおいしくいただきました。
宿への帰り道、ベンチに座ってボーッと眺めている海の向こうへと、真っ赤な夕陽が傾いていきます。
雲に隠れず、水平線へダイレクトに沈む太陽を見るのは本当に久しぶりのことで、改めて梅雨明けを確信することができたのでした(←そうか?)。
本日の走行距離は、668km。
走行時間は9時間43分、平均速度は70km/h。
平均燃費は、10.1km/lでした。
今回の行程は、昨年秋にクルマ仲間のYubaさんたちと走ったルートとほぼ同じです。
前回も楽しかったのですが、ほとんど終日雨に降られていたので、いつか晴れた日にもう一度走ってやる!と、その機会を窺っていたのでした。
で、念願叶ってオープン&ドライで走った新潟県縦走ルートは、最高の一言。
南西部の妙高高原から北東部の瀬波温泉まで、高速道路なら2時間で行けるのに、8時間かけてカントリー&ワインディング・ロードを走りまくって行ったのです。
いやもう、バカバカしいったらありゃしませんね(笑)。
さて、今回は1泊のショート・ツーリングなので、明日は帰らねばなりません。
もちろん、まっすぐ帰るのではなく、「曲がって帰る」所存です(笑)。