土浦北ICでアウト、快晴の空にボクスターのトップを下ろします。
空気の冷たさにビックリして外気温計を見てみるとマイナス1℃まで下がっており、暖房を強めて手袋をはめました。
今日はまず、「茨城縦断・広域農道快走ルート(私が勝手に呼んでいるだけですが・・・)」を走ります。
土浦から北茨城まで、常磐道なら13のICに匹敵する区間を、県が誇る広域農道や県道を結んで約130km。
私の知る限り、関東近郊でこれだけの距離を全線ほぼマイペースで楽しくドライブすることができるルートは、他にありません。
この時期は凍結も危惧されますし、特に県北の山間部には先日も雪が降ったりしているのですが、ま、ダメなら引き返せばいいだけのこと。
とりあえず、行ってみましょう!
K199/朝日トンネルで筑波山の下を通り、4速メインで畑の中のストレートを疾走。
この辺りは小さな盆地状の地形となっているためか冷え込みがキツく、気温はマイナス4℃にまで達していました。
とは言え路面は完全なドライ・コンディション、交通量も皆無に近いため、アクセルを緩める理由はありません。
寒いけど、めちゃくちゃ気持ちいいですねぇ。
道は県道からそのまま広域農道となりますが、それらを総称して
フルーツラインと呼ばれているようです。
で、盆地の北端でK42にスイッチしたフルーツラインは山にブチ当たり、二輪車通行禁止の峠道となりました。
ギア・スティックを2速に叩き込み、屈曲路を駆け上がって
道祖神峠を越えたらダウンヒル。
まだ北茨城までの行程の3割にも満たないのですが、既に最高です(笑)。
笠間からはルートの第2ステージ、広域農道/
ビーフライン。
完全2車線のアスファルトが緩やかなアップダウンを伴って北東へと伸びる、これまた素晴らしい低山&丘陵道路です。
引き続き交通量はゼロ、3速のパワー・バンドでボクスターを楽しく走らせて行きました。
沿道にはライダーが集まる道の駅のような「
物産センター山桜」もありますが、さすがに開店前のこの時間には誰もいませんね。
K112に入ったところで、小さな集落の路肩で小休止。
イグニッションを切ると辺りは静寂に包まれ、鳥の囀る声しか聞こえません。
民家の軒先では梅の花が綻んでおり、寒いながらも春の訪れを感じさせてくれました。
那珂川を渡り、工業団地を抜けたビーフラインは、R118にブチ当たったところで終了。
ルートの続きは、
グリーンふるさとラインが担います。
久慈川を越えて東進、水府の町から再び山間部に入り、北東方面へと走り込んでいきます。
この辺りまで来ると、路肩に雪の名残を見かけることもありますが、ドライブにはまったく影響ありません。
ただ、
R461との交点まではあちこちにゼブラ・ペイントや取締り系看板があり、クルマもぼちぼち走っているので注意が必要。
私も何台かをパスさせてもらったり、後方からすんごいスピードでやってきたフォルクスワーゲン・ゴルフに道を譲ったりもしています。
で、そのR461を挟んだ先から北の
最終区間こそが、グリーンふるさとラインのハイライト。
トラフィックはゼロ・レベルとなり、曲率・高低差ともによりハードなワインディングが山を縫って続いているのです。
グレーチングやバンプ、アンジュレーションもありますが、いずれにせよ走り放題。
危惧していた雪も無く、途中の
小山ダムでホット・コーヒーと焼き菓子で一息つきながら、何て素晴らしい道なんだろうと改めて感じ入るのでありました。
130kmに及ぶ「茨城縦断・広域農道快走ルート(自称)」は、グリーンふるさとラインとK153との交点にて終了。
ここからはそのまま北上を続け、福島県南部を軽く走ろうと思います。
常磐道の西側を並行する
K10は、途中で軽い屈曲路を挟む趣深い道。
県境を越えて
R289へとスイッチし、バイパス・クラスにまで改良された2車線路で豪快に西へと走って行きます。
途中、分岐する
K390で北に向かおうとしましたが、林の中の1車線路を進んでいくうちに、路面は凍った雪に覆われ始めました。
うーん、こりゃもうスタック必至だな・・・。
暖冬&少雪傾向とはいえ、やはりマイナーな山峡路には雪が溶けずに残っているんですね。
そんなわけで、転回できる場所までジリジリと後退を余儀なくされたのでした(汗)。
復帰したR289を
R349との重用区間へ右折し、北上。
この辺りはピカピカに改装されており、新たにR289のバイパスが開通していました。
が、嬉しいことに重用を離れたR349は従来の姿を保っており、広狭混在の楽しいカントリー・ロードが集落を結んで続いています。
沿道に雪が残るもののアスファルトはドライ、天気は上々、寒さも和らぎ実にいい気分です。
5年ほど前にこの近くで鄙びた温泉に浸かったことを思い出し、K71を辿って「
旅館 入道」に寄ってみたのですが、無念の休館(涙)。
後ろ髪を引かれながら小松川沿いの
K135をトレースし、K14→R349とぐるっと回って鮫川村の村民保養施設「
湯の田温泉 さぎり荘」で風呂をいただくことにしました。
ピカピカで新しくモダンな温泉は、地元のおじいちゃんたちで大賑わい。
休憩室も満員で、弁当を拡げたりビールを飲んだりと、皆さん大いに楽しんでおられるようでした。
風呂から上がるともう昼時近くで、腹も減り始めています。
R349→R289と戻りながらどこかで昼飯を喰って帰ろうと思案した結果、いわき市内のトンカツ屋へ行くことに決定!
JR常磐線/植田駅に近い「
多安房」の暖簾をくぐり、チキンカツの定食を発注しました。
予めソースがかけられたチキンカツは質感・量感ともに抜群、付け合わせのキャベツにはナポリタン&マカロニがたっぷりと添えられており、ごはんの盛りもなかなかです。
ロースカツと同価格のチキンカツは予想通りいいモモ肉を使っているらしく、実にジューシーで旨い!
ガブリと噛むと、中から旨味脂が溢れ出るのです。
炊き加減も抜群なごはんと併せてバクバクと喰い進めた結果、腹痛寸前まで腹いっぱいになりました(笑)。
さ、渋滞が始まる前にとっとと家へ帰りましょう。
本日の走行距離は、573km。
走行時間は9時間18分、平均速度は63kmh。
平均燃費は、11.3km/lでした。
自分の中では定番となっているドライビング・ルートですが、いやはややっぱり面白かった!
今回、福島県は南部をちょろっと走っただけなので、季節が進んだら阿武隈エリアへも足を伸ばそうと思っています。
それにしても今シーズンの福島は、本当に雪が少ないですね・・・。
1月と2月には出張で中通りや会津へ行きレンタカーを走らせましたが、山間部も含めて雪道はほとんどありませんでした。
茨城県北部の山中も同様で、過去には同じ時期に国道や広域農道で雪道に遭遇していたのに、今回はオール・ドライ。
長期的な気候変動の影響なのか、はたまた一時的な事象に過ぎないのかわかりませんが、本格的な雪融けも早まるのではないでしょうか。
北関東から東北へと、春ドライブの妄想は膨らむばかりです(笑)。