クルマ仲間と、上信越のワインディングを泊りがけで走り回ってきました。
集合は関越自動車道、嵐山PA。
M郎さんのBMW ALPINA B3GT3、suite-spiralさんのRUF Rt12、Shimaさんのポルシェ・ボクスタースパイダー、私のポルシェ・ボクスター、以上の4名/4台が朝6時過ぎに本線上へと飛び出していきました。
交通量の多い上信越自動車道を淡々と走り、碓氷軽井沢ICでアウト。
K92で長野県境を越え軽井沢方面に向かい、K43沿道のファミリーマート・ヤオトク南軽井沢店での小休止を挟んで、一行はR146を北上していきます。
登坂車線つきのシャープなコーナーを次々とクリアして浅間高原を快走し、再び群馬県に突入。
空は薄曇りで気温は東京より3-4℃ほど低く、ウィンド・ブレーカーを羽織ってちょうどいいレベルの涼しさなのです。
まだ空いている草津の町を抜け、R292/志賀草津高原ルートに入ります。
ベタな観光ルートではありますが、早めのスタートが奏功したのか、ほぼクリア・ラップに近い状況で林間のワインディングを駆け上がっていきました。
先頭を行くボクスターはアクセルを開けて何とか逃げ切ろうとしますが、数車身の背後には常にスパイダーの低く黒い影。
更にRt12の鮮烈なオレンジ・カラーやB3 GT3の輝くコロナ・リングDRLがバック・ミラーにチラついて、プレッシャーは高まるばかりです(汗)。
森林限界を突破した先のパーキングでひとやすみ。
チンタラ走行の覚悟に反し、思いがけずガラガラの観光道路で最高レベルのドライビングを楽しんだ余韻に浸りました。
しかしながらこのR292はあくまでリエゾンに過ぎず、目指す目的路はまだこの先にあるのです。
M郎さんのB3 GT3を先頭に、誰もが立ち寄るであろう日本国道最高地点碑の前を今回も全力で通過(涙)。
渋峠を越えて再び長野県に入り、横手山のワインディングを駆け下っていきます。
志賀高原でR292を捨てたところから始まるのが本日のハイライト、長野県の最北部へと続く旧奥志賀スーパー林道です。
K471で広々としたスキー場エリアを抜けた先のK502は大型車通行禁止となり、コンボイは嬉々として山の中へと突入していきました。
山深いこの道は積雪期に閉鎖されるのはもちろん、災害により長期間通行止めとなることもしばしばで、全線が開通しているのは久しぶりのような気がします。
いやしかし、本当に気持ちがいい。
深いブナの森の中をひたすらに走り続け、路肩に停めてエンジンを切れば、エゾハルゼミの大合唱。
アップ・ダウンは少ないものの、タイト&ルーズなコーナーが延々と続いている、実にチャレンジングな道なのです。
1.5車線幅の果てしない山道は記憶の中よりも舗装が良くなっているようで、私以上にK502の走破を楽しみにしていたsuite-spiralさんも、ロード・クリアランスが詰められたモンスターを遠慮なく走らせているようでした。
野沢温泉を見下ろす稜線上、「見晴台サンセットポイント」への到着を以って、今回のスペシャル・ステージはフィニッシュ。
40kmに及ぶ旧スーパー林道のドライブを終えて晴天の展望駐車場に立つオッサン4人は、達成感でいっぱいとなりました(笑)。
この先、K502はまだ15kmほど続きますが、腹を空かせた我々は、この後の行程も考えて野沢温泉街へと下り、昼飯処を探します。
開いてる店がほとんど見当たらず、場所を変えようかと思った矢先、Shimaさんが小さな洋食レストラン「グリーンピース」を発見。
恐らくはご夫婦で経営されているイイ感じの店で、発注したサービス・ランチ/900円のポークソテーは、コスパ抜群の旨さです。
セットのサラダに使われている野菜が目に見えて新鮮でシャキシャキしているのも、地味ながら嬉しいポイントですね。
ごちそうさまでした!
温泉街を後にして山を下り、千曲川とJR飯山線を渡ったところにあるエネオスで、Rt12と共に196円/Lのハイオクをチャージ(涙)。
ガソリン代の高騰はイタいですが仕方ありませんので、高い燃料を一滴でも無駄にしないよう、楽しく走らせなきゃいけませんよね。
ということで(?)、4台は新潟県境を目指して再び山道を駆け上がっていきました。
5月末にようやく冬季閉鎖が解除となったK95は、大好きなドライビング・ロード。
センター・ラインのないアスファルトはよく整備されており、仲間の走りを目と耳で楽しみながら低木帯の明るいワインディングをアクセル開けて走らせるのは、言うまでもなく最高です。
関田峠を越えて新潟県に入りダウンヒル、その先の光ヶ丘高原を見下ろすパーキングにピット・イン。
山向こうの長野県とは空気がガラッと変わっており、薄い靄に覆われた白い景色に湿り気を帯びた涼しい風が吹いていました。
走るにつれて変わりゆくさまざまな道や風景と同様、肌で感じる変化もまた、クルマ旅の魅力のひとつなのだと思います。
高原地帯をK95で下り、広域農道/くびき野パノラマ街道へと右折。
これまた大好きな快走路なのですが、この区間は不整路面も多く、最低地上高の低いスパイダーやRt12には大いに難儀をさせてしまいました(汗)。
K198→K184を経てアクセスしたR405は、快走2車線路から未改良の山越え区間に突入します。
視界も開けており、気持ちの良いワインディング・ドライブが続きますが、飯山での給油を見送ったShimaさんから「アクセル踏みまくってたらガソリンが一気に無くなった」とのSOS無線を受信(笑)。
里に出てR403を北へ上がり、安塚のエネオスでスパイダーとB3 GT3の給油を待ちました。
ちなみに981型スパイダーのガソリン・タンク容量は、同型の標準モデルに比べて10L少ない53L。
航続距離を削ってでも軽量化を徹底し、911カレラS由来の3.8Lエンジンを積んでいながら、2.7Lのベース・モデルと同等のウェイトを実現しているんですね。
堪忍してください(伏)。
そのスパイダーを先頭に、R403の狭隘区間へアプローチ。
立派な2車線の東頚城広域農道が並行しているためか、山の中の屈曲国道はまったくの無人状態ですが、我々にとってはむしろ思う壺なのです(笑)。
必死こいてステアリングを切り続けながら、ゴロゴロパンパンッ!と爆音を響かせるスパイダーのテールを夢中で追い続けました。
K13の交点から先のR403は改良済の2車線となり、ギアを上げて快走。
もう十分に走りまくったのでそろそろ宿方面へ向かおうと、静かな山間のK80から幹線レベルのR353で津南の街へ出ることとしていたのに、先頭のShimaさんはK80を走り続け、R405でまたまた深い山に・・・(汗)。
この区間、JR飯山線/津南駅まではわずか10kmほどですが、つい最近まで雪に閉ざされていた、沿道に何もないタフ&ナローなマニアック・ルート。
生え放題の夏草に覆われて見通しの効かないショート・コーナーが、トランス状態に陥るレベルで延々と続いているのです。
いやもう、面白すぎますねぇ。
ようやく辿り着いたR117沿いのセブン-イレブン・津南町正面店で休憩を取りながら、「R353へ曲がり損ねたけど、結果オーライでしょ?」と宣[のたま]うShimaさん。
もちろんその通りなのですが、おかげでヘトヘトになりました(笑)。
夕刻が迫りつつあります。
いくらなんでも走りすぎたので、今度こそ最短のルートで宿へ向かうこととしました。
R353でチンタラと石打まで出、R17でみつまた/かぐら/苗場の一大スキー・エリアを快走。
3月に開通したばかりの新三国トンネルを抜けて群馬県に入り、人造の赤谷湖を望む猿ヶ京温泉「小野屋 八景苑」に到着しました。
Shimaさんが手配してくれたこの宿は2度目の宿泊で、小規模かつ家族経営のリーズナブルな良い温泉旅館なのです。
湖を眺めながら露天風呂で疲れを癒し、和食の晩飯に舌鼓。
しかしながら早起き&激走のおかげでしょうか、suite-spiralさん、Shimaさんと、20時を待たずにバタバタと斃[たお]れていきました。
ま、あんだけ走りゃ、そうなるわな(笑)。
いや~、よく走ったわ(笑)。
Day2へ続きます!