今回は長野/岐阜から新潟までを仲間と、以降の東北6県を独りで、それぞれ走りまくることができました。
1泊目が岐阜県の山奥だったので、そこから西へと向かうのが季節的にも適っているだろうとは思ったものの、「新潟県の未踏路を走りたい!」「久しぶりにみちのくを走りたい!」との抗し難い欲求に従い、今回の行程となった次第です。
しかしながらやはり、気圧配置が冬型へと移ろうこの時期のルーティングとしては、少々無理がありました。
新潟から東北日本海沿岸を龍飛崎まで北上する当初計画は、雨天が続く予報を受け、宿も含めて出発直前に内陸ルートへと変更。
その後も八甲田/十和田、栗駒や裏磐梯エリアでの降雪により宿やルートを変え、挙句の果てには、温泉が出なくなったとの理由で宿泊先の変更を余儀なくされたりもしています。
改めてマップを眺めてみて思いましたけど、結果的にかなりイビツなルートになったんですねぇ(汗)。
これだけリルートしまくったGTは初めてですが、そのおかげで初めての道や風景に出会うこともできましたし、今回走れなかった道への渇望も、タップリと残すことができました(笑)。
8月に続き、今回もCOVID-19環境下でのロング・ツーリングとなりました。
私の場合、そもそもツーリングの目的は「クルマを走らせること」であり、観光地や市街地を避けて人気[ひとけ]の無い道ばかりを選んで走るので、旅のスタイルとしては他人との接触が少ないほうだと思っています。
それに加えて自身の対策はもちろん、宿や食事処もそれぞれキッチリと感染拡大防止策を取ってくれており、道中で不安に感じることは何一つありませんでした。
ただ、旅先でのコミュニケーションを控えざるを得ないのは、ちょっと寂しいですねぇ・・・。
従前であれば、景色の良い休憩ポイントでシャッターを頼んだり頼まれたり、食事の際に隣席の方と話をしたりして、それが独り旅をより一層楽しいものにしてくれていたのです。
今回の宿泊先はすべて2食つきの温泉宿、うち1軒を除いてすべて「
GoToトラベルキャンペーン」の対象だったため、旅の費用をかなり抑えることができたのは事実です。
それでもやっぱり、割引なんてなくてもいいから、早く元の世界に戻ってほしいと心から願っています。
毎回同じようなことを申し述べて恐縮ですが、今回のGTでもまた、ボクスターの素晴らしさを再認識することができました。
幌を下ろし、風を受け光を浴びながら、山の奥や海の際[きわ]に延々と続く無人のワインディングで走りに没入していると、ボクスターとの一体感がどんどん強まってくるように思えるのです。
もちろん、クルマは心を持たないマシーンであり、ドライバーとはシートやステアリング、ギア・スティック、および3つのペダルで接しているだけなので、「一体感」などと言っても、それが単なる錯覚に過ぎないことは解っています。
解っちゃいるのですが、その極めて情緒的な錯覚に心を委ねてボクスターを走らせるのが、たまらなくイイんですよね。
そんなドライビングができる道を求めて、いずれまた旅に出ようと思っています。
・・・と、調子に乗ってボクスターを10日間走らせまくっているうちに、リア・タイヤがすっかりツルツルになりました。
GT出発の直前にフロント・タイヤを
交換した際、リアには十分な溝があったため、あと8,000kmは余裕で走れるだろうと考えていたのですが、3,800kmを経て完全なるパイパン状態。
これは錯覚ではなく、現実なのです(涙)。