出発してすぐに屋根を開け、かつて経験したことがないほど空いている東名高速道路から小田原厚木道路を走り、小田原西ICでアウト。
空は分厚い雲に覆われていましたが、およそ2か月半ぶりのドライブに、心は晴れ晴れとしています。
料金所のおじさんに路面状況などを確認してから、箱根ターンパイクを駆け上がっていきました。
まずはのんびりと御所ノ入駐車場まで走り、麓のセブン-イレブンで仕入れた握り飯を平らげたら、本線に戻ってアクセル・オン。
ここしばらく、街中や首都高で低回転に甘んじていたMA122型水平対向6気筒エンジンは、甘美なサウンドを放ちつつ、それ自身の持つリミットを躊躇なく極めようとします。
うわ、こんなに回るんだっけ・・・と少々驚いたドライバーは、忘れかけていたそのビートやパワー感、レスポンスを楽しむためだけに、意図的にシフト・アップを遅くしながらボクスターを走らせました。
いや~、本当に気持ちいいですねぇ。
山頂付近は霧に覆われており、クルマも疎らな終着の大観山駐車場は肌寒いほどでした。
K75、屈曲の椿ラインで湯河原方面へとダウンヒル。
霧の中をゆっくりと下り、視界が拓けたところでギアを2速へと落としました。
昨年12月以来となる椿ラインは路面の改修も進んでいるようで、敷き直されたアスファルトが
ファルケン・アゼニスFK510のグリップ感をグッと高めてくれているような印象があります。
もちろん、荒れた路面に戻っても
ビルシュタイン・B6ダンプトロニックはしなやかに動き続け、かつ反復する加減速旋回Gに抗してボクスターの姿勢を極力フラットに保ってくれています。
そんなことを改めて感じながら奥湯河原まで下り切り、すぐさまUターンしてヒルクライムを楽しみました。
テクニカルでリスキーな椿ラインは、「このテの道が好きな人」しか走りに来ないものと思われます。
皆さん、やはり緊急事態宣言の解除を待ちわびていたのでしょう、この日はガッツリと走るクルマを何台も見ることができました。
中でも2台のメチャ速なスズキ・スイフトスポーツのドライバーさんには、抜いてもらえるストレートを見つけるまで延々と前を塞いでしまったことを、この場を借りてお詫び申し上げる次第です(伏)。
再び立ち寄った大観山にはたくさんのクルマやバイクが駐まっており、仲間同士で楽しく談笑する姿があちこちで見られました。
以前の賑わいが戻りつつあることを嬉しく思いながらパーキングを後にし、芦ノ湖東岸、仙石原を経由してR138からK736に入ります。
長尾峠へと続くこの道は、アップダウンは少ないものの、1.5車線レベルがメインのタイトなワインディング・ロード。
クルマもバイクもほとんど走っておらず、小休止のためにエンジンを切ると、辺りは静けさに包まれました。
峠のトンネルを抜けて箱根スカイラインにゲート・イン、その先の芦ノ湖スカイライン終着まで走ります。
箱根外輪山の西稜線上をトレースするこの2本の有料道路はとても良く似ており、アップ・ダウンと適度なミドル・コーナーに恵まれているだけでなく、富士山や芦ノ湖を眺めることのできるシーニック・ロードでもあります。
故にファミリー層のクルマも多く、そのためもあって私はあまり走らないのですが、この日はまだ観光客が少ないのか、交通量は僅少。
心配していた霧も出ておらず、2速⇔3速を駆使してボクスターを存分に走らせることができました。
・・・が、ここで正直に告白せねばなりません。
「箱根スカイライン」「芦ノ湖スカイライン」と名づけられてはいるものの、いずれもそのルートは県境の西側、すなわち静岡県を通っているということに、この記事を書くまで気がつかずにいたのです(汗)。
ここまでの燃費は、リッター7km台前半。
久しぶりのドライビングに喜ぶあまり、意味もなくアクセルを踏んでしまったようです。
時刻はまだ10時半ですが、もう十分に走らせたので、温泉にでも入っていくことにしました。
未だ休業の施設が多い中、町営の入浴施設は通常通り営業しているとのことで、「
宮城野温泉会館」へ。
そもそも温泉に浸かるのも3月の西伊豆以来だよなぁ・・・と感慨に耽りつつ、誰もいない半露天風呂で大いに袋を伸ばしました。
風呂から上がると一気に腹が減り、昼飯処を検索。
R138を宮ノ下まで下り、町営の立体駐車場にボクスターを放り込んで、すぐ近くの「
麺398-1」を訪ねました。
鶏チャーシューやサラダのような生野菜がタップリと載った「塩麺」は、塩味ながらコクのあるスープに、全粒粉?のツブツブが独特の触感を生み出す麺も相まって、実に印象的な旨さです。
箱根でラーメンを喰うのは初めてのことですが、そもそも観光地の箱根で旨いラーメンなど喰えるわけなかろう!と思い込んでいた、自身の不明を恥じることとなったのです(汗)。
さ、今日はこれくらいにして帰りましょう。
昼過ぎの小田原厚木道路は順調に流れていましたが、あまりに順調だったのか、善良な市民のクルマが上下線合わせて3台も覆面パトカーの餌食となっておりました(涙)。
本日の走行距離は、308km。
走行時間は5時間05分、平均速度は62km/h。
平均燃費は帰りの高速道路で多少は改善したものの、やっぱり悪くて8.3km/lとなりました(笑)。
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久々にボクスターを走らせて、「あぁ、やっぱり楽しいなぁ」としみじみ感じ入った一日となりました。
昨年も、
心臓弁膜症手術2か月後の初ドライブが
箱根でしたから、奇しくも2年連続で箱根からリスタートしていることになりますね。
COVID-19の影響はこれからも続くでしょうし、どこでも自由に走らせられるようになるのはもうちょっと先ですが、焦らず徐々に行動半径を拡大していこうと思っています。