雪が降る前に、群馬県や栃木県の峠道を走ってきました。
上信越自動車道、松井田妙義ICでアウト。
料金所脇のスペースでダウン・ジャケットを着込み、ボクスターの幌を下ろします。
天気は晴れが先行、寒さもそれほどではなく、よっぽどの山中に入らなければ道にも雪はないでしょう。
まずはK33を北に走り、地蔵峠にアタックしました。
林間の静かな峠道は年々改良が進んでいるようで、舗装が敷き直された箇所も少なくありません。
ですが、調子に乗って下っていると、コーナーの先の路面が大きく荒れていることもありますので、注意が必要です(汗)。
下界に出、このままK33を進めば榛名山を登ることもできますが、今日はK54を西に向かうことにします。
立派なバイパス・ルートの先に待っているのは、二度上峠への屈曲路。
概ね2車線幅は保証されているものの、急勾配のヘアピン・コーナーも多く、ボクスターは2速ギアのままで駆け上がっていきました。
峠の向こうに現れた浅間山はうっすらと雪を被り、控えめな噴煙を上げています。
外気温が2℃まで下がった北軽井沢の別荘地帯を抜け、誰もいない広々とした畑の真ん中をのんびりとポタリング。
風もなく、冬の太陽はとても暖かでした。
R292を北上し、K55を西へ、暮坂峠を越えていきます。
この道を走るのは10年ぶり、ボクスターでは初めてなのですが、いやはや楽しいですねぇ。
記憶にあるイメージよりも道は良くなっているものの、峠の先のダウンヒルにはタフな屈曲区間がちゃんと残されており、ブレーキングとハンドリングを大いに楽しむことができます。
上沢渡川に沿ったクルージング・セクションも気持ち良く、10年間も走っていなかったことを少々後悔しました(笑)。
峠と呼ぶほどのものでもない権現峠をR145で通過し、沼田の街で昼飯を物色します。
普通の民家にしか見えない「関屋うどん店」を発見できたのは、オープンカー故、ダシの香りに気づくことができたから(笑)。
昔ながらの食堂のような店内に客は私一人でしたが、厨房では3-4人の女性がフル回転で働いており、テーブルには持ち帰り用のうどんが山積みとなっていました。
発注した天ぷらうどんは想定と異なり、作り置きの天ぷらが載った柔らかい細目の冷たいうどんと熱いツユとが別々に供されてきます。
前半戦はうどんをつけて喰い、後半戦はツユの残りをぶっかけて喰い、腹いっぱいになった挙句、ワンコインでお釣りが出ました(笑)。
R120を外れ河岸段丘を下り、K62を走ります。
赤城山の東麓を行くこの道は大好きで、昼過ぎにも関わらず交通量はほとんどありません。
林間のアスファルトを彩る木漏れ日の中、ボクスターを2速⇔3速で思うさま走らせました。
水沼からは渡良瀬川に沿ってR122を北上、途中で草木ダムの上を渡り、対岸のK343へ。
国道よりも遠回りなのは百も承知ですが、変化に富んだ湖岸のワインディングを走る楽しさには代えられないのです(笑)。
沢入でR122に復帰し、県境を越え、栃木県に入りました。
K15で越えてゆく、粕尾峠。
内ノ篭川のドン詰まりから道は急な上り勾配となり、連続するヘアピン・コーナーが山の高みまで続いています。
アスファルトはところどころ新しくなってはいるものの、それでも全体的には荒れた印象の強い、昔ながらの狭くハードな峠道なのです。
この道を走るのは昨年の春以来ですが、足尾側の山林が大きく伐採されていてちょっと驚きました。
一帯は自然がとても豊かなところで、付近の山林は保安林としての役割も担っていると思うのですが、大丈夫なんでしょうか・・・。
大好きなこの峠道とその周辺の行く末に少々不安を感じながら、60近いカーブをクリアして山を出ます。
思川沿いの快走ワインディングとなったK15を風を切って走り続け、栃木ICから東北自動車道で都心方面へと向かいました。
本日の走行距離は、530km。
走行時間は8時間52分、平均速度は61km/h。
平均燃費は、10.3km/lでした。
群馬県から栃木県へ、峠道を結んでぐるっと走った冬のドライブ。
幸い、雪に行く手を阻まれることもなく、今回もボクスターの走りを存分に楽しむことができました。
日に日に寒くなっていく今日この頃、積雪路や閉鎖路も増えてきますが、それでもまだ走れる道はあるはずです。
これからもそんな道を探して、冬空にボクスターを走らせようと思っています。