和歌山県南部、雲取温泉の朝。
6時に起き、風呂に入ってからチェック・アウト。
今朝はやはり冷え込んだようで、ボクスターのフロント・ウィンドウは軽く凍りついていました。
濡れた幌をかけたまま、新宮まで戻りR42を南下。
並行する無料の那智勝浦新宮道路のおかげで、流れは悪くありません。
天気は快晴、風も殆どなく、沿道の池は山の木々を映していました。
串本のファミリーマートでコーヒーを買い求め、小さな湾を眺めながら、持参したパウンド・ケーキを頬張ります。
そよぐ海風に旨さも倍増、実に贅沢な朝食となりました。
ようやく乾いた幌を下ろし、左手に太平洋を眺めながらR42を走ります。
串本を過ぎて交通量は減りましたが、更にすさみからは無料の紀勢自動車道にクルマが流れ、R42は二桁国道なのに走り放題となるのです。
適度なアップダウンとコーナーに恵まれた南海岸のルートは、本当に素晴らしい。
アホみたいにすっ飛ばすのではなく、陽光を浴び太平洋を眺めながら4速を中心にクルージングを続けていると、本当に豊かな気持ちになります。
いやもう、最高です。
南紀白浜までくるとさすがに交通量も増えてきたため、上富田ICから紀勢自動車道で市街地をパス。
御坊南ICで下道に出、街に入ったところで昼飯タイムとなりました。
ここはやはりラーメンを喰いたいと思い、目についた「まるよし」に入ってラーメンと餃子と白飯のセットを発注します。
和歌山ラーメンを喰ったことは殆どないのですが、いや~、旨いですねぇ。
豚骨醤油と思われるスープは、ストレートの麺にはもちろんのこと、白飯にもよく合うんですね。
ごはんつきのセットを頼んでおいて良かったと、心から思いました(笑)。
御坊の街を離れ、K187で日の岬に立ち寄ってみます。
かつては賑わっていたであろう山頂の施設はその多くが閉鎖となっているようで、少々うら寂しい雰囲気です。
青空に聳え立つ白い灯台に、海からの風が強く吹きつけていました。
岬を下り、これまた初めてのK24で複雑な湾に沿って走ります。
交通量僅少、点在する港町エリアを除きセンター・ラインは殆どなく、2速⇔3速でひたすらストイックにドライビングを続けました。
愛媛県/宇和海沿いのR378に似ていると言えば、解っていただけるでしょうか(←解らないって)。
本日の海ルートは湯浅の街をゴールとし、以降は内陸を走ります。
有田川町から北上するR424もまた、初体験。
深い谷を見下ろしながら、1.5車線のワインディングをぐんぐん上っていきます。
例によって交通量はゼロに近いのですが、ブラインド・コーナーも多いので油断は禁物です。
ピークからしばらく下ると道は改良済みの2車線路となり、ギアを上げて痛快ダウンヒル。
紀伊半島には、このように変化に富んだ楽しい道がたくさんあるんですよね。
関西の人がつくづく羨ましいと、改めて思いました。
普通の道となったR424を引き続きトレースし、紀の川からK62で山を越え、大阪府に入ります。
阪和自動車道に乗って向かった約束の場所には、大阪在住・旧いクルマ仲間のmtmさんが待っていてくれました。
981型ポルシェ・ボクスターGTSを買ったというので、見に来たのです。
ダークブルー・メタリックのボディに、左ハンドル&マニュアル・トランスミッション。
装飾系&利便性オプションは殆どついていないという、何ともシンパシーを感じるストイックな仕様です(笑)。
南港界隈から阪神高速へと一緒に走ったのですが、スポーツ・エグゾーストの爆音にビックリ仰天。
「グワァァァァァアンッ!バウンッ!バリバリバリッ!パンパンッ!パパンパンパンッ!」
いやいやいやいや、コレはアカン!
間違いなく子供が泣き出すレベルでっせ(汗)。
朝潮橋PAでGTSのタイヤ空気圧を調整、マルチ・ファンクション・ディスプレイの設定変更をレクチャーし、スポーツ・エグゾーストの使用禁止令を通告してから(笑)、一旦解散となりました。
「桜ガーデンホテル」は何故かセミダブルからダブルへとアップグレードされており、一人で泊まるのはもったいないぐらいなのですが、独りで泊まるのです(涙)。
電車に乗ってmtmさんと待ち合わせしている京橋駅まで行き、カオスな雰囲気の路地を抜け、「焼肉ノ、シアン」へ。
旨い肉をジュウっと焼きながら、ボクスター談義、クルマ談義に花が咲くのでありました。
mtmはん、ホンマおおきに!
本日の走行距離は、357km。
走行時間は7時間46分、平均速度は47km/h。
平均燃費は10.9km/lでした。
つづく。