快晴の東京湾アクアラインをのんびりと走り、圏央道の木更津東ICで一般道へ。
気温は2桁になったかどうかのレベルですが、ルーフを開け放ったボクスターのキャビンには陽光が降り注ぎ、シート・ヒーター+ダウン・ジャンパー+手袋で十分な暖かさです。
馬来田[まくた]から東へと向かうK168は、短いながらも交通量僅少かつ変化に富んだカントリー・ロード。
気持ちよく走ってR297を右折、その先のK148から畑の中を突っ切って「
らーめん八平」に到着しました。
こんな山里にラーメン屋があるわけないじゃん的な山里にあるこの店は大人気で、私も到着から着丼まで最長で
2時間も待ったことがありますが、この日も広大な敷地内に数組のお客さんがスタンバイしている状況です。
混んでいるんなら帰ろう・・・と思いきや、COVID-19対策として一度に8名程度しか店内に案内しないため、店外での待ちが発生しているようなのです。
列を作らないように番号札が配られており、更には在店時間をも減らすべく、注文は店外で受け、入店するとすぐに丼が運ばれてくるようなオペレーションとなっていました。
30分ほど待ってガラガラの店内でありついたアリランラーメンは、ニンニクやタマネギの旨味が赤黒いスープに溶け込んだ、安定のピリカラ味。
ホロッホロのローリング・チャーシューの味わいも抜群で、待ち時間以上の満足度を以て店を後にしました。
・・・さて、これからどうしよう。
とりあえずアリランラーメンを第一義としてやって来たので、以降はまったくのノー・プラン。
とは言え、せっかくなので少し回り道をしてから帰ることにしました。
K27を南下、大多喜の街に入ると見せかけて、誰もいないK172へと右折。
道は程なくして1-1.5車線レベルの狭隘路となり、対向車に注意しながら、小さな集落とゴルフ場が点在する山の中を走っていきます。
田んぼを抜けて突き当たったK81を左折、宿泊客らしき人影の歩く養老渓谷温泉を通過して、改良の進むR465から再び分かれたK81へ。
多くのお客さんで賑わう七里川温泉を過ぎると、予想通りクルマは1台もいなくなりました。
小櫃川の渓谷に沿って南北にうねるK81、清澄養老ライン。
始点と終点の双方から改良工事が行われてはいるものの、崖にへばりつくリアル1車線区間などがアドベンチャー気分をも高めてくれる、房総半島屈指の良道です。
ところどころに残る荒れた路面には注意が必要ですが、交通量皆無で見通しも良く、ガードレールが迫る断崖セクションでもマイペースで走ることができます。
後半、2車線区間に入っても敢えてギアを2速に残したままで、今日イチのワインディング・ランを堪能。
雪が薄く残る路肩が少々気になるものの、本線上は完全なドライ・コンディションで、終着の安房天津までめちゃめちゃ楽しく走り切ることができました。
いつの間にか、冬の太陽は西に傾きつつあります。
鴨川市郊外の菜の花畑に寄ってから、海岸線の国道に出ました。
日が沈んでどんどん暗くなるR128を、南に下っていきます。
休日昼間はチンタラ走行が炸裂する海岸線の幹線道路ですが、夜間の交通量はとても少なく、まずまずのペースで走ることができました。
K297/房総フラワーラインに入ると沿道に人家は途絶え、辺りは真っ暗になります。
半島の南端からは内陸へと戻り、広域農道/安房グリーンラインへ。
無人のワインディングに灯りはありませんが、ボクスターに装備された
ダイナミック・コーナリングライトの光芒がコーナーに潜む闇を次々と暴いていきます。
しかし山間の気温は氷点近くまで急激に下がっており、オープンのまま調子に乗って走っているうちに指先や耳が冷たくなってきました。
そんなワケで、温泉でゆっくり温まってから帰ることに決定です。
K88からK258で内房方面へと向かい、R127を北上。
保田の街を抜け、真っ暗な東京湾を左手に走っていくと、灯りに照らされた大きな建物が見えてきました。
初めて訪れた「
天然温泉 海辺の湯」は褐色の温泉で、ベランダのような露天風呂に浸かると、冷え切っていた指先がビリビリと痺れるように温まってきます。
目論見通り、先客は数人程度と空いており、冷たい風に吹かれながら適温の湯に身を沈めているのは最高で、今夜はもうここに泊まっちゃおうかと思いました(笑)。
もちろん、風呂上りのオープンカーもまた最高であることは言うまでもありません。
スマートフォンを開き、渋滞や規制など、ルート上にボクスターの走りを邪魔するものは何も無いことを
確認。
冷たい夜の風を浴びながらクルマの絶えたR127をマイペースで走り続け、袖ヶ浦ICから東京湾アクアラインで自宅へと帰りました。
本日の走行距離は、324km。
走行時間は6時間16分、平均速度は53km/h。
平均燃費は、11.2km/lでした。
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緊急事態宣言と山間部の積雪とのダブル・パンチで、年明け以降、ボクスターをマトモにドライブしていません。
今回も、昼飯のついでにちょろっと走っただけですが、それでも毎日のテレワークで家から出られないオッサンにとっては、心と身体の大いなるリフレッシュ&リセットとなりました。
そもそも自身のドライブは他人との接触が極めて少ないとは言え、やはり現状では、平時のように好き放題走りに行くことは控えています。
再びボクスターを走らせられるようになるその日まで、もう少しの辛抱です!