クルマ仲間と3人/3台で、信州・蓼科方面へとツーリングに行ってきました。
残念ながら予報は的中し、関東甲信地方は朝から冷たい雨が降っています。
ポルシェ・911カレラのMTさん、プジョー・308GT BlueHDiのKさんと、中央自動車道/談合坂SAで朝飯を喰ってから出発。
思いのほかクルマが多い雨のハイウェイを淡々と走り、韮崎ICで一般道に出ました。
例によってルート隊長を拝命している私、今日は走るのを諦めてサッサと温泉にでも行こうかと考えたものの、これまでのつき合いから、この二人は雨でもお構いなしに走りまくることは百も承知(汗)。
まずは茅ヶ岳広域農道を北上、山間のカントリー・ロード/K23を快走し、みずがき湖のビジターセンター駐車場で休憩です。
周囲の山々は徐々に色づき始めており、翌週あたりには紅葉が見頃になるんじゃないかと思いました。
さて、ここから峠越えのワインディング・ランが始まります。
K610で信州峠へと上って行くのですが、森の中の1.5車線路は見事なまでに落ち葉に覆われております。
9月末の12ヶ月点検時に交換を強く勧告されたボクスターのフロント・タイヤは、前回の箱根ドライブで更に減り、一番内側のスリップ・サインが露出し始めています。
そんな状態で濡れ落ち葉の屈曲路に突入するもんですから、先週装着したばかりのラテラル・メンバーの効き目がどうこう言う以前に、低速域からよく滑るんです(汗)。
峠を越えて長野県に突入、引き続きK2で馬越峠にアタック。
しかしながらやはり濡れ落ち葉のトラップは続き、しかも山を出ると、今度は路上に撒き散らされた畑の泥が容赦なくグリップを奪っていく始末です。
センター・ラインのない2速ベンドが続くこの道は初めて走ったのですが、恐らく景色も良く、とても楽しい峠道のはず。
いつか晴れた日に、また走りに来たいと思います。
雨は降り続いています。
K124からR141に入り、松原湖からK480/八ヶ岳ビューロードを駆け上がりますが、「ビュー」どころか「フォグ」に包まれ、ペースは上がりません(涙)。
コーヒーでも飲もうと立ち寄った「小海リエックスホテル」は喫茶営業の時間外だったため、引き続き山を上ってR299との交点にある「レストハウスふるさと」に入りました。
リニューアルされたキレイな店内、MTさんとKさんはキノコ汁を旨そうにすすっていますが、シイタケが入っている可能性にビビった私は、独りホット・コーヒーに口をつけるのです(汗)。
十分にゆっくりしてから、911/308/ボクスターのオーダーでリスタート。
こんな雨でも名勝・白駒池などを歩く人は多いようで、ハイキング・コース入口の駐車場には多くのクルマが駐まっています。
標高2,000m超の麦草峠を越え、その先で前走車がいなくなると、MTさん&Kさんは待ってましたとばかりにペース・アップ。
降りしきる雨や散乱する落ち葉をものともせずにじゃんじゃん駆け下っていく2台を、文字通り必死で追いかけるハメになったのでした(涙)。
信州まで来れば、昼飯は蕎麦と決まっています(笑)。
茅野の市街地まで下り、ガソリンを満タンにしてから、MTさんに諏訪市の「田毎庵」に連れて行ってもらいました。
細打ちの冷たい蕎麦にかえしの効いたキリッと辛口のツユがバッチリで、正に旨い蕎麦の王道と言った感じです。
大満足のうちに喰い終わったオッサン3名は、近くのスーパーで食材を購入。
宿泊隊長・MTさんが用意してくれた蓼科の定宿まで上がり、温泉で十分に温まってから、夕餉の始まりです。
いつもはテラスで七輪に火を熾[おこ]すのですが、本日は雨と寒さのため、ホット・プレートでの焼肉に変更。
ストーブをガンガンに焚いた部屋でビール片手に肉や野菜を焼きまくり、料理隊長・Kさんの手になる〆の焼きそばに至るまで、クルマの話をしながらおいしく楽しく腹一杯喰うことができました。
22時前には布団に潜り込み、天候の回復を祈りつつ爆睡です。
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翌朝は、雨も上がって薄曇り。
気温は5℃まで冷え込んでおり、標高の高いところは雪になったようで、遠くの山頂は朝日に白く輝いていました。
料理隊長が作ってくれた朝飯をガッツリと平らげ、掃除や後片付けを済ませたら出発です。
しかしながら駐車帯に駐めておいたボクスターには、信じられない量のアカマツの落ち葉が付着しているじゃあーりませんか!
場所を移動して一生懸命に取り払いましたが、キリがないので幌と窓以外はそのまま放置とし、風が吹き飛ばしてくれることに期待するしかありませんでした(汗)。
K192→K40で白樺湖を過ぎて走っていくうちに、輝く太陽と高原の風で幌も乾き、富士見台の駐車場で待望のルーフ・オープン!
ボディ一面にくっついていたアカマツの葉もほとんど落ちており、極めていい気分です(笑)。
雨上がり+無風+冷え込み+晴天の諸条件が重なって、眼下は見事なまでの雲海に覆われており、その彼方には雪を頂き聳えるアルプスの峰々や逆光の富士山までが一望。
本当に素晴らしい景色なのですが、それだけにクルマもバイクも多く、以降はのんびりと走ることになりました。
霧ヶ峰からK194→K460と走るうちに、短いながらも前が空くシーンがたびたび訪れます。
路面もほぼドライ・コンディションにまで戻っているため、ギアを下げてアクセルを踏み込み、コーナーへと向かいました。
ラテラル・メンバーを装備したボクスターは、その思惑通りリアの横剛性が上がったような印象があり、後輪のスタビリティが従前よりも更に向上している感じです。
もちろん私はそんなに飛ばさないのですが、それでも後続の2台からのプレッシャーから逃れるべく旋回中にパワーを入れても、テールが出ていきそうなムズムズ感に襲われることはありませんでした。
しかしながら、ミドル・コーナーで調子に乗ってもう一段スロットルを開けると、今度はフロントがジリジリと外に逃げていくような気がし始めます。
そんな印象を話すと、MTさんもやはり「リアのスタビリティが上がって相対的にアンダー・ステア傾向となっているのに、フロント・タイヤが減ってるから、追い込めば当然そういうことになる(笑)」。
実際にラインを外したり、スキール音を上げたりするようなことはなかったものの、事ここに及び、直ちにフロント・タイヤを発注しなければならないと思い至ることになりました(汗)。
いずれにせよラテラル・メンバーの装着により、ワインディング・ランにおけるボクスターの操縦性が変化していることは確かなようです。
と言ってもまだまだ走り込みが足りず、その変化を掴み切れていませんので、しばらくは意識して走らせていこうと思います。
再び前が詰まり、チンタラ走行にも飽きて駐車帯でひとやすみしていると、対向車線を1台の981型ボクスターが駆け抜けていきました。
反射的に手を振ったところ、それに気づかれたのかどうかわかりませんが、停車したそのボクスターからドライバーの方が降りてこられて曰く、「wataさんですか?」(汗)。
訊けば、私よりも少し前にボクスターを購入され、そのドライビングを大いに楽しまれているとのこと。
そんなある日、私のBlogを見つけて「ボクスターで雪の中を走ってる奴がいる!」と大いに驚かれたのだそうです(←誤解です。念のため)。
いやもう、こんな山の中で声を掛けていただいて、光栄にも程があります。
どうもありがとうございました!
観光車両の列の一部となって(涙)K460の急坂を上り、路肩に雪が残る標高2,000mの道の駅「美ヶ原高原」に到着。
ここからも見事な雲海を眺めることができましたが、それよりも人やクルマがたくさんいることにビックリ仰天です。
昨日は丸一日雨が降っていたのにこの混雑っぷりですから、夕刻の高速道路は渋滞必至でしょう。
トイレを済ませ、早々に撤収することとなりました。
本来はこの先、屈曲のK464で上田市方面へのダウンヒルを楽しみたかったのですが、災害復旧工事のため当面の間通行止めとなっています。
そこで上りよりも遥かに遅いスピードでK460を引き返し(涙)、K178へとエスケイプ。
川沿いをずっと下界まで下り、R142→K40と結んで東御市[とうみし]の「信州そば処 ふるさとの草笛」に立ち寄りました。
カーナビのグルメ検索でたまたまヒットしたこの蕎麦屋、かき揚げも蕎麦も予想以上に量が多く、そして旨い!
ツユに溶かすタイプのクルミだれはコッテリと甘くとても濃厚、小さな桶で供される平打ちの蕎麦は瑞々しく、普通盛りでもそこらの店の大盛りレベルのボリュームです。
野菜&小海老のかき揚げと共に平らげると、胃袋はもうギンギンになりました。
ちなみに私には、7年前に同じメンバーでとある蕎麦屋に入った際、ゴマだれをクルミだれと勘違いして大いに笑われたという悲しい過去があります。
すっかり忘れていたそのことをKさんが思い出し、再び大笑いとなったのでした(涙)。
店を出て、小諸ICから上信越自動車道で一目散に帰ります。
トラフィックはそれなりにあったものの、まずまずのペースで走り続けることができ、この後の大渋滞が始まる前に帰着することができました。
なお、ハイウェイ・ランにおいても、ボクスターの高速安定性が従前よりも増しているように思えました。
これもまたシャシー強化の産物だろうとは思いますが、私は高速でも屋根を開けてノンビリ走るので、あまり関係ないかもしれませんね(笑)。
仲間と走った2日間、走行距離は561km。
その他のデータは測り忘れましたが、楽しさは100点満点でした。
MTさん、Kさん、どうもありがとうございました。
また一緒に走りましょう!