それは、週末の夜に来着した一通のメールから始まりました。
s:明日、裏磐梯一緒に走ってくれる人なんていませんよねぇ(笑)
w:いますよ(笑)。何時にどこへ行けばいいですか?
M:ここにもいますよ!今日は宇都宮に宿泊しています。
s:マジですか?私、いま白布温泉に泊まってます。
ということで朝8時前、福島県二本松市の「セブン-イレブン 二本松藤太郎内店」に到着。
渋滞が始まる前に自宅から東北自動車道を経由して270kmほど走ってきたのですが、もちろんここは目的地ではなく、単なる集合地点に過ぎません。
言いだしっぺのsuite-spiralさんはRUF Rt12を駆っての一泊ツーリングの二日目、ALPINA B3 GT3のM郎さんに至っては一週間の東北GTの最終日に宇都宮からUターンしての参戦だと言いますから、まったくどうかしています(笑)。
「ツーリングマップル」を開いてルートを検討、Rt12、B3 GT3、ボクスターのオーダーで、まずはR459を磐梯方面へと駆け上がっていきました。
R115との交点、ここを左に行けば、登坂車線つきの快適な土湯バイパス。
先行車両は全て当然の如く新道へと入っていきますが、しかし我々は走りに来たのであって、オッサン3人で裏磐梯観光をするために来たのではありません。
直進、加速する2台のテールを追って、スポーツプラス・モードのスイッチを入れたボクスターのガス・ペダルを踏みつけました。
誰もいない木洩れ日の旧道はロード・コンディションも良く、2速⇔3速とギアを切り替えながら、次々に現れるコーナーへとステアリングを斬り込んでいく楽しさったらありません。
しかもRt12とB3 GT3という超レアなツー・ショットをフロント・スクリーンに映し、かつそのサウンドをオープン・トップの空から浴び続けているのです。
そんな幸せ者は、世界中で私ただ一人だけでしょう(笑)。
気温は23℃、素晴らしく涼しい森の中のワインディングを、3台は駆け抜けていきました。
引き続きsuite-spiralさんのアテンドで、K70/磐梯吾妻レークラインに突入します。
観光シーズンまっただ中の元観光有料道路にもかかわらず、ほぼクリア・ラップを取ることができたのは嬉しい誤算でした。
中速コーナーがメインでアップ・ダウンにも恵まれたルートですが、650ps/870Nmのモンスターであれば、3速、或いは4速に入れっ放しでも、尋常ではないペースで走ることができるはず。
なのにこの紅いRt12のオーナー・ドライバーは、スリー・ペダルとギア・スティックを駆使するシフト・ダウン行為そのものと、アスファルトを削るツインターボ・パワーの制御と解放とを楽しむためだけに、必要もないのにコーナー手前でわざわざ2速にまで落としているのです(汗)。
斯く言う私もトランス状態近くまでボクスターのドライビングに没入、あわや昇天となる寸前に、かろうじて涼風峠のパーキングに滑り込みました。
いや~ヤバい、めちゃくちゃ楽しい!
一般道なのにフロント・セクションを虫だらけにしている3台は、いつにも増してカッコ良く見えました(笑)。
ここからは私がパイロットを任せていただき、先頭に立ちました。
R459を西へ、裏磐梯から喜多方市内に下ると、気温は一気に30℃を越え、信号待ちの直射日光がキツく感じられるようになってきます。
が、街を出ると道は誰もいない広狭混在のカントリー&ワインディング・ロードとなり、暑さも吹っ飛ぶファスト・ドライブが続きました。
ちょうど昼時にもなったため、「そばの里」と呼ばれる喜多方市山都町の宮古で昼飯を喰うこととします。
suite-spiralさんは初めて、M郎さんは二回目、私は三回目となる「懐石そば かわまえ」の大広間には、涼しい風が通っていました。
名物の懐石コースではなく、天ぷら蕎麦のセットを頼んだのですが、トロトロの刺身こんにゃくや山盛りの漬物、会津伝統料理のこづゆなどが供されてから、野菜中心の天ぷらと共に他店では大盛りレベルの短く瑞々しい蕎麦がドーンと出てきます。
雰囲気も味も量も言うことなしですから、体重増加によるパワー・ウェイト・レシオの悪化も許容せざるを得ませんね(笑)。
膨れた腹をさすりつつ、食後のルート会議を経てリスタート。
幅員の広狭にこだわらず(汗)南へ下ることとし、B3 GT3、Rt12、ボクスターの順に無人のK361→K367を走っていきます。
いずれも初めての道ですが、開放的なストレートや屈曲のコーナー群に恵まれて、走り放題走ることができました。
野沢からは、R400をセレクト。
私は5月に一度だけ反対から走った際の印象がとても良く、同じ穴の貉であるお二人にもやはり喜んでいただけた模様です(笑)。
その先、K59→K153とひた走るうちに山はどんどん深く、道は徐々に細くなり、県道の終着点から続く入間方不動沢林道は、ほぼリアル一車線。
路面状態は望外に良く、生い茂る路傍の草もキレイに刈ってくれてはいるのですが、ところどころに砕けた落石が散っていたりするため、注意を怠らぬようにして大辺峠を越えていきました。
無事に下界へ出たところで、ボクスターのマルチ・ファンクション・ディスプレイに要給油マークが点灯。
昭和村のJA-SSで3台にハイオク・ガソリンを満たしたところで、以降のルートを検討しました。
うーん、どこかで東に曲がって東北道を目指さないとなぁ・・・などとツーリングマップルのページを南へ繰っていくと、「日光霧降高原・大笹牧場」の文字を発見。
「大笹牧場と言えば、ソフトクリーム・・・」
「ソフトクリーム、喰いたいですねぇ」
「いいですね、行きましょう!」
そんなプロセスでルートが決定(笑)、R400で南へと快走し、南会津町からはR121にスイッチします。
しかしさすがにメインの観光ルートではチンタラ走行が炸裂、35℃クラスの暑さにも負けて屋根を閉めエアコンを入れるや否や、強烈な睡魔が襲い掛かってきました。
抵抗も空しく眠気は限界を迎え、どこかで仮眠を取るから先に行ってもらおうとトランシーバのハンド・マイクを手にしたその矢先、先頭のRt12が砂塵を上げて五十里湖対岸の旧道へと左折したのです。
そうこなくっちゃ!とばかりに交通量ゼロの荒れたワインディングで睡魔を葬り去った私は再びボクスターの屋根を開け放ち、続くK23で3台は怒りのフル・スロットル。
そのままの勢いで屈曲のK169を駆け上がり、大笹牧場のレストハウスでソフトクリームにありつくことができたのでした。
もちろんsuite-spiralさんは前回、前々回に引き続き、漢[おとこ]の2本買いです(汗)。
時刻は16時を回りました。
通常、週末のデイ・ドライブは、高速道路の渋滞回避を第一義として、早朝から走って昼飯を喰ったらとっとと帰路に就くのをルーティーンとしています。
ところがこの日は東北道の上り線に渋滞予測は出ていなかったため、帰る時間をあまり気にせず走っていたのです。
じゃ、温泉にでも行こうということになり、チンタラ観光ルートの霧降高原道路を避け、狭い裏山道とでも呼ぶべきK245で市街地方面へと下山。
入場料510円、日光和の代温泉「やしおの湯」は、公共の温泉施設らしく家族連れなどで大変賑わっています。
汗にまみれた全身をゴシゴシ洗い、露天風呂で寛いで、大いにリフレッシュすることができました。
「いやー、さっぱりした」
「しかし腹減ったなぁ」
「じゃ、宇都宮で餃子でも?」
「お、いいですねぇ」
「昨日、宇都宮で餃子を喰ったんですが、あまり旨くなくて」
「街中にある『めんめん』という店が旨いですよ」
「でも、宇都宮市内は今日はお祭りで交通規制だと聞きました」
「ってことは、他の店もダメですね。どこか郊外で喰えるところがあれば・・・」
「検索したら『めんめん別邸』という店が出てきましたよ」
「支店なのかな?宇都宮からずいぶん離れてるけど」
「ま、とりあえず行ってみましょう」
日光宇都宮道路、東北道と乗り継いで、鹿沼ICでアウト。
カーナビの指示に従い下野市までの55kmを走ってきた3台は、こんな畑の真ん中に店があるのか?的なロケーションにある真新しい建屋の「めんめん別邸」に到着しました。
本店と同じく、宇都宮餃子としては珍しい羽根つきの餃子は、ヤケドに注意レベルのアツアツ肉汁がタップリ。
しっかり味のチャーハンと共に一人二皿ずつを平らげ、大満足で店を出ます。
店の前で再走を誓って解散、最寄の壬生ICから北関東自動車道に乗り、流れの良い東北道でそれぞれの家路に就きました。
本日の走行距離は、793km。
走行時間は10時間21分、平均速度は78km/h。
平均燃費は、11.2km/lでした。
------
いやはや、良く走りました。
一泊ツーリングのsuite-spiralさんや、東北GT最終日でかつ静岡まで帰ったM郎さんが、それぞれどんだけ走っているのか見当もつきませんが(震)、日帰りの私でさえ800km近くを走らせてもらっています。
とは言え、走りの満足度は、距離や時間、速度や燃費などよりも、むしろ数値に表すことのできないファクターに大きく左右されるんですよね。
その点、ルートや天候、昼飯&晩飯に温泉、そして何よりメンバーに恵まれた今回もまた、記憶に残るであろう素晴らしいドライブとなりました。
ホント、めちゃくちゃ楽しかったです!
w:いますよ(笑)。何時にどこへ行けばいいですか?
M:ここにもいますよ!今日は宇都宮に宿泊しています。
s:マジですか?私、いま白布温泉に泊まってます。
ということで朝8時前、福島県二本松市の「セブン-イレブン 二本松藤太郎内店」に到着。
渋滞が始まる前に自宅から東北自動車道を経由して270kmほど走ってきたのですが、もちろんここは目的地ではなく、単なる集合地点に過ぎません。
言いだしっぺのsuite-spiralさんはRUF Rt12を駆っての一泊ツーリングの二日目、ALPINA B3 GT3のM郎さんに至っては一週間の東北GTの最終日に宇都宮からUターンしての参戦だと言いますから、まったくどうかしています(笑)。
「ツーリングマップル」を開いてルートを検討、Rt12、B3 GT3、ボクスターのオーダーで、まずはR459を磐梯方面へと駆け上がっていきました。
R115との交点、ここを左に行けば、登坂車線つきの快適な土湯バイパス。
先行車両は全て当然の如く新道へと入っていきますが、しかし我々は走りに来たのであって、オッサン3人で裏磐梯観光をするために来たのではありません。
直進、加速する2台のテールを追って、スポーツプラス・モードのスイッチを入れたボクスターのガス・ペダルを踏みつけました。
誰もいない木洩れ日の旧道はロード・コンディションも良く、2速⇔3速とギアを切り替えながら、次々に現れるコーナーへとステアリングを斬り込んでいく楽しさったらありません。
しかもRt12とB3 GT3という超レアなツー・ショットをフロント・スクリーンに映し、かつそのサウンドをオープン・トップの空から浴び続けているのです。
そんな幸せ者は、世界中で私ただ一人だけでしょう(笑)。
気温は23℃、素晴らしく涼しい森の中のワインディングを、3台は駆け抜けていきました。
引き続きsuite-spiralさんのアテンドで、K70/磐梯吾妻レークラインに突入します。
観光シーズンまっただ中の元観光有料道路にもかかわらず、ほぼクリア・ラップを取ることができたのは嬉しい誤算でした。
中速コーナーがメインでアップ・ダウンにも恵まれたルートですが、650ps/870Nmのモンスターであれば、3速、或いは4速に入れっ放しでも、尋常ではないペースで走ることができるはず。
なのにこの紅いRt12のオーナー・ドライバーは、スリー・ペダルとギア・スティックを駆使するシフト・ダウン行為そのものと、アスファルトを削るツインターボ・パワーの制御と解放とを楽しむためだけに、必要もないのにコーナー手前でわざわざ2速にまで落としているのです(汗)。
斯く言う私もトランス状態近くまでボクスターのドライビングに没入、あわや昇天となる寸前に、かろうじて涼風峠のパーキングに滑り込みました。
いや~ヤバい、めちゃくちゃ楽しい!
一般道なのにフロント・セクションを虫だらけにしている3台は、いつにも増してカッコ良く見えました(笑)。
ここからは私がパイロットを任せていただき、先頭に立ちました。
R459を西へ、裏磐梯から喜多方市内に下ると、気温は一気に30℃を越え、信号待ちの直射日光がキツく感じられるようになってきます。
が、街を出ると道は誰もいない広狭混在のカントリー&ワインディング・ロードとなり、暑さも吹っ飛ぶファスト・ドライブが続きました。
ちょうど昼時にもなったため、「そばの里」と呼ばれる喜多方市山都町の宮古で昼飯を喰うこととします。
suite-spiralさんは初めて、M郎さんは二回目、私は三回目となる「懐石そば かわまえ」の大広間には、涼しい風が通っていました。
名物の懐石コースではなく、天ぷら蕎麦のセットを頼んだのですが、トロトロの刺身こんにゃくや山盛りの漬物、会津伝統料理のこづゆなどが供されてから、野菜中心の天ぷらと共に他店では大盛りレベルの短く瑞々しい蕎麦がドーンと出てきます。
雰囲気も味も量も言うことなしですから、体重増加によるパワー・ウェイト・レシオの悪化も許容せざるを得ませんね(笑)。
膨れた腹をさすりつつ、食後のルート会議を経てリスタート。
幅員の広狭にこだわらず(汗)南へ下ることとし、B3 GT3、Rt12、ボクスターの順に無人のK361→K367を走っていきます。
いずれも初めての道ですが、開放的なストレートや屈曲のコーナー群に恵まれて、走り放題走ることができました。
野沢からは、R400をセレクト。
私は5月に一度だけ反対から走った際の印象がとても良く、同じ穴の貉であるお二人にもやはり喜んでいただけた模様です(笑)。
その先、K59→K153とひた走るうちに山はどんどん深く、道は徐々に細くなり、県道の終着点から続く入間方不動沢林道は、ほぼリアル一車線。
路面状態は望外に良く、生い茂る路傍の草もキレイに刈ってくれてはいるのですが、ところどころに砕けた落石が散っていたりするため、注意を怠らぬようにして大辺峠を越えていきました。
無事に下界へ出たところで、ボクスターのマルチ・ファンクション・ディスプレイに要給油マークが点灯。
昭和村のJA-SSで3台にハイオク・ガソリンを満たしたところで、以降のルートを検討しました。
うーん、どこかで東に曲がって東北道を目指さないとなぁ・・・などとツーリングマップルのページを南へ繰っていくと、「日光霧降高原・大笹牧場」の文字を発見。
「大笹牧場と言えば、ソフトクリーム・・・」
「ソフトクリーム、喰いたいですねぇ」
「いいですね、行きましょう!」
そんなプロセスでルートが決定(笑)、R400で南へと快走し、南会津町からはR121にスイッチします。
しかしさすがにメインの観光ルートではチンタラ走行が炸裂、35℃クラスの暑さにも負けて屋根を閉めエアコンを入れるや否や、強烈な睡魔が襲い掛かってきました。
抵抗も空しく眠気は限界を迎え、どこかで仮眠を取るから先に行ってもらおうとトランシーバのハンド・マイクを手にしたその矢先、先頭のRt12が砂塵を上げて五十里湖対岸の旧道へと左折したのです。
そうこなくっちゃ!とばかりに交通量ゼロの荒れたワインディングで睡魔を葬り去った私は再びボクスターの屋根を開け放ち、続くK23で3台は怒りのフル・スロットル。
そのままの勢いで屈曲のK169を駆け上がり、大笹牧場のレストハウスでソフトクリームにありつくことができたのでした。
もちろんsuite-spiralさんは前回、前々回に引き続き、漢[おとこ]の2本買いです(汗)。
時刻は16時を回りました。
通常、週末のデイ・ドライブは、高速道路の渋滞回避を第一義として、早朝から走って昼飯を喰ったらとっとと帰路に就くのをルーティーンとしています。
ところがこの日は東北道の上り線に渋滞予測は出ていなかったため、帰る時間をあまり気にせず走っていたのです。
じゃ、温泉にでも行こうということになり、チンタラ観光ルートの霧降高原道路を避け、狭い裏山道とでも呼ぶべきK245で市街地方面へと下山。
入場料510円、日光和の代温泉「やしおの湯」は、公共の温泉施設らしく家族連れなどで大変賑わっています。
汗にまみれた全身をゴシゴシ洗い、露天風呂で寛いで、大いにリフレッシュすることができました。
「いやー、さっぱりした」
「しかし腹減ったなぁ」
「じゃ、宇都宮で餃子でも?」
「お、いいですねぇ」
「昨日、宇都宮で餃子を喰ったんですが、あまり旨くなくて」
「街中にある『めんめん』という店が旨いですよ」
「でも、宇都宮市内は今日はお祭りで交通規制だと聞きました」
「ってことは、他の店もダメですね。どこか郊外で喰えるところがあれば・・・」
「検索したら『めんめん別邸』という店が出てきましたよ」
「支店なのかな?宇都宮からずいぶん離れてるけど」
「ま、とりあえず行ってみましょう」
日光宇都宮道路、東北道と乗り継いで、鹿沼ICでアウト。
カーナビの指示に従い下野市までの55kmを走ってきた3台は、こんな畑の真ん中に店があるのか?的なロケーションにある真新しい建屋の「めんめん別邸」に到着しました。
本店と同じく、宇都宮餃子としては珍しい羽根つきの餃子は、ヤケドに注意レベルのアツアツ肉汁がタップリ。
しっかり味のチャーハンと共に一人二皿ずつを平らげ、大満足で店を出ます。
店の前で再走を誓って解散、最寄の壬生ICから北関東自動車道に乗り、流れの良い東北道でそれぞれの家路に就きました。
本日の走行距離は、793km。
走行時間は10時間21分、平均速度は78km/h。
平均燃費は、11.2km/lでした。
------
いやはや、良く走りました。
一泊ツーリングのsuite-spiralさんや、東北GT最終日でかつ静岡まで帰ったM郎さんが、それぞれどんだけ走っているのか見当もつきませんが(震)、日帰りの私でさえ800km近くを走らせてもらっています。
とは言え、走りの満足度は、距離や時間、速度や燃費などよりも、むしろ数値に表すことのできないファクターに大きく左右されるんですよね。
その点、ルートや天候、昼飯&晩飯に温泉、そして何よりメンバーに恵まれた今回もまた、記憶に残るであろう素晴らしいドライブとなりました。
ホント、めちゃくちゃ楽しかったです!