あまりの蒸し暑さにボクスターのトップを下ろせぬまま、首都高を走ります。
空には黒い雲が一面に低く垂れこめており、羽田空港の付近では小雨もパラつきました。
うーん、天気はダメかなぁ・・・と思いつつ東京湾アクアトンネルからアクアブリッジへと飛び出すと、頭上は暗いまま進行方向、すなわち房総半島方面だけは陽が射している模様です。
いいぞ、天気予報(笑)。
館山自動車道/富津中央ICでアウト、ETCゲートを抜けながらファブリック・ルーフをオープン。
さすがに涼しいとまでは言えないものの、気温は都心部より2℃ほど低く、湿気もあまり強くありません。
まだ朝が早いとは言えここは真夏の房総半島、当然ながら海沿いはマトモに走れるハズが無いでしょうから、今日もまた山間部を走ることとしています。
半島を縦断するK88の交通量は皆無に等しく、鹿の親子を目撃したりしながら(汗)マイペースでワインディングを駆けていきました。
南へと走るほどに、晴れわたってくる夏の空。
房総半島の内陸部にはあちこちに田畑が拡がっていますが、館山付近でも稲は大いに実り、そよぐ風に田は波を打っていました。
夏ですねぇ。
引き続き、広域農道/安房グリーンラインを快走します。
初めて走った
7年前よりはメジャーになったとは言え、内陸部のこの道を利用するクルマはあまり多くはなく、4速⇔5速でアクセル・オン。
相変わらず、素晴らしいファスト・ランを楽しむことができます。
そのままノン・ストップで海まで出てみましたが、いつも休憩する海岸には臨時の駐車場や海の家が設えられていたため、パス。
周辺の道にはいつもよりもクルマが多く見られ、やはりこの時期は海沿いなんて走るもんじゃねぇなと改めて思いました。
白浜のパーキングで小休止してから、グリーンラインを戻ります。
気温は30℃を超え、太陽は容赦なく直上から照りつけてきますが、風を巻いて走っている限りはそんなに暑くはありません。
K296からR410へとカントリー・ロードを走り続け、途中のセブン-イレブンで仕入れたおにぎりを「
千葉県酪農のさと」のベンチで頬張ります。
水道を借りてジャブジャブと顔を洗い、R410で北上を再開。
久留里の手前でいきなり見舞われたスコールのような1分間の雨に幌を上げ、K32で月崎方面へと走りました。
と、何やら怪しげな素掘りのトンネルを発見。
カーナビ上でも道はつながっているようなので、好奇心を抑えられずに突入してみた挙句、後悔しまくることになるのです(涙)。
離合不可能な激狭トンネルの先は、異世界でした。
狭いところでは幅員2mほどで左右のホイールがマジでギリギリのレベル、Uターンどころかまっすぐ進むこともできないんじゃないかぐらいの細道です。
泣きそうになりながら、左右から覆いかぶさる木や草をボクスターを停めて薙ぎ払いつつ進んでいくと、静まり返った森の中に巨人の子供が遊びで掘ったかのようなトンネルが出現。
崩れないよう真剣に祈りつつ、路面を確認しながら慎重に通り抜け、その先にようやく民家を見つけた時には、思わず助けを求めようかと思いました。
いや、久々に痺れました・・・。
常人ではない、狭い道に激しい興奮を覚えるような特殊な性癖を持つ方以外には、とてもお勧め致しかねるルートです(汗)。
K171でR297に出、すっかり乾いた幌を下げ、K148で里山をのんびりとドライブ。
この付近もちょっと探索すると無人かつ風情のある道がそこここにあり、海のイメージが強い房総半島の別の一面を見ることができます。
そのうちに腹も減ってきたので、
4年ぶりにアリランラーメンを喰いに行きました。
人里から離れた山の中にある「
らーめん八平」は案の定、今日も開店と同時に満席&行列となりましたが、私は運よく第一陣として着席することができています。
それでも30分ほど待ってから供されたラーメンを一気に喰い倒し、スープも残さず飲み干したら、汗びっしょりでお勘定。
売れているからでしょう、以前よりかなり値上げされてはいましたが、旨さは相変わらずなので、まぁ良しとしましょうか。
冷たい水で再び顔を洗ってからボクスターに乗り込み、K168を東へカッ飛ばして、まだ空いているアクアラインで帰路に就きました。
本日の走行距離は、303km。
走行時間は5時間10分、平均速度は60km/h。
平均燃費は11.1km/lでした。
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真夏の房総半島も、山の中ならスーイスイ。
往復路のアクアラインが混まない時間帯を択んで赴けば、手軽に走り放題のドライブを楽しむことができます。
更に今回は、図らずも房総の奥深さを再認識することとなりました。
面白半分で迷い込んでしまった激細山道は別としても、内陸部にはアドベンチャー要素満点の道も多く、他にも
素掘りのトンネルがあったり、
イノシシが飛び出してきたり、冬場は思いがけず
凍結したりもします(汗)。
そんなディープ&ファンタスティックな房総半島へ、これからもまた何度となく走りに行くこととなるでしょう。