夜明けの東名高速道路は、いつ雨が降り出してもおかしくないようなドン曇り。
こりゃどこへ行っても景色は望めないな・・・とぼやきつつ、湿った冷たい風に耐えかねてシート・ヒーターを入れオープンで走っていると、厚木ICの先あたりから予想に反して富士山がその姿を現してくれたではありませんか。
それでは富士山の麓まで行ってみよう!と思いましたが、もちろんこのまま高速で直行しては面白くもなんともありません。
ということで「脳内ナビ」でルートを設定、大井松田ICで一般道に下り、ボクスターにハイオク・ガソリンを満たしてから西へと向かいました。
街を出ると、K78/足柄街道は上り勾配となります。
二車線の快走路を3速⇔4速で気持ち良く走り続け、足柄峠への屈曲路に突入しました。
2速固定、連続する厳しいヘアピン・コーナーにイン・リフトを許しながらも、県境の峠へとボクスターはぐんぐん駆け上がっていきます。
いやもう、朝っぱらからたまりませんねぇ(笑)。
静岡県に入りK365をダウンヒル、視界の開けた駐車場でひとやすみ。
曇り空を背後に聳える富士山を眺めながら、途中のファミリーマートで買ってきたサンドイッチと烏龍茶で朝飯です。
うーん、旨いっ!
小山の街まで下ってから、K147で再び山登り。
ドライブ・モードをスポーツ・プラスにセットして、峠越えのハードなワインディングに挑みました。
高回転域でハモる素晴らしいエンジン&エキゾースト・サウンドに酔い痴れながら標高を稼ぎ、幾多のトリッキーなコーナーをクリアしていくうちに、あたかも自分がボクスターと一体化したかのような快感に達しそうになります。
明神峠を越えて神奈川県に入り、尾根筋をトレース。
その先、三国峠の向こう側では富士山が待っているはずなのですが、こんな天気ですから、近くまで行ったら霧や雲で見えなかった・・・なんてことになるかもしれません。
少々不安を覚えながら峠を越えて山梨県側に入ると、おぉっ!
裾野まで露わな、初夏の富士。
うっすらと霞んではいるものの、この天気でここまで見せてくれるのであれば、そりゃもう大満足です。
晴天なのに富士山だけ雲に隠れて見えない、なんてことも良くありますからねぇ。
気温は15℃でちょっと肌寒いものの、風もなく、またクルマやバイクも殆ど通らず、実に静かでいい雰囲気です。
山中湖の畔に出てもう一度眺めてみましたが、富士山って本当に美しい山だとつくづく思います。
ニッポンの最高峰にして完全なる独立峰、画に描いたようなコニーデ型の成層火山。
幼い頃から何度となく見ている日本人の私でもその姿には毎回感動するほどですから、外国の方が「Wonderful!」とか「Awesome!」なんて言って大喜びしてくれるのも良くわかります。
試しに海外で運営されているボクスターのフェイスブック・グループに「ボクスター&富士山」の写真を投稿してみたら、「いいね!」がつきまくりました(笑)。
時刻はまだ8時過ぎですが、今日は欲張らずにここから帰ることにします。
R413/道志みちは山間を抜けてゆくイメージがなかなか良いのですが、どうにもクルマやバイクが多いんですよねぇ。
この日も最初はマイペースで走れたものの、前がつかえ始めてスロー・ダウンを余儀なくされるのです。
拷問のようなチンタラ走行に耐えきれず、道の駅「
どうし」へと逃げ込んで、アツアツの豚汁(200円)をすすりながら、この道も単なる観光国道に成り下がっちまったんだなぁ・・・とやさぐれる51歳。
今から30年以上前、国道に昇格した直後ぐらいにKP61/
トヨタ・スターレットで走ったR413は殆ど無人の状態で、まだ残っていた未舗装区間で滑って大いに肝を冷やしたもんですけどねぇ(涙)。
ということで、道志みちを走るのはやめました。
都留へと抜けるK24は、木立の中を行くテクニカルなワインディング・ロード。
誰にも邪魔されることなく、本来走らせるべきペースでボクスターを走らせることができます。
道坂峠のトンネルを抜け、アクセル・オフで炸裂する排気音と共に屈曲のアスファルトを駆け下ったら、引き続きK35を東へと向かいます。
北の中央自動車道やR20と、南のR413との間に挟まれたこの道は交通量僅少で、大いに溜飲を下げつつ相模湖まで気持ち良く走ることができました。
R20で大垂水峠を越え、八王子ICからまだ空いている中央道で都心方面へ。
帰宅後、しばらくして降り始めた雨を部屋の窓から眺めつつ、各高速道路の上り線が渋滞する様を
JARTICのサイトで確認し、独りほくそ笑みを催すのでありました(笑)。
本日の走行距離は、235km。
走行時間は4時間12分、平均速度は58km/h。
平均燃費は9.9km/lでした。
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今回は、短いながらも十分に楽しいドライブとなりました。
晴天の週末もありましたが、最近は所用が重なり走ることができなかったので、その間に蓄えていたモチベーションを一気に解き放った感じです。
箱根や伊豆のようなメジャーなルートではないものの、ワインディング&カントリー・ランを存分に楽しむことができ、しかも世界に誇れる絶景の富士山を間近に見れるオマケつき(笑)。
お勧めですよ!