朝6時に高知を出発、R55で太平洋岸を東に向かいます。
途中、安芸市街地の対向車線において卑劣なネズミ捕り行為を目撃したため、HIDが壊れるんじゃないかぐらいの勢いでパッシングを続けながら走行。
田野町の手前を左に折れ、K12を山の中へ向かいます。
小雨が降り始め、ボクスターの屋根を閉めつつこんな山奥に町があるんかいな・・・と思い始めた頃、馬路村に到着。
柚子の生産&加工、およびそのプロモーションの成功で潤う山村には極めて立派なJAの事務所兼工場があり、中をゆっくりと見学させてもらうことができました。
コミュニティセンターで入った温泉はヌルヌル系でとても気持ち良く、実にいい気分。
思わず、馬路村特別住民の申請をしてしまいました(笑)。
北川村でスイッチしたR493もいわゆる「酷道」のレベルで、観光ドライブと言いつつ嬉々としてこんな道を走る私は、やはりM体質なのでしょうか(汗)。
天候が回復したR55に復帰、満車状態の道の駅「日和佐」で焼きそばなどを軽く喰ってから幌を下げ、混雑/渋滞を避けるべくK19→R195→K19→K16→K33→R438→K21と田舎道を小刻みに結んで北上。
R318で東かがわ市まで出、R11沿いのその名も「うどんや」で瀬戸内の海を眺めながらぶっかけうどん(withアジフライ)を喰いました。
久々に喰いましたが、本場のさぬきうどんはやっぱり旨いですねぇ。
「セントラルホテル鴨島」は結婚式場やチャペルまで備えたホテル、しかもゴールデン・ウィークなのに、二食付で一泊6,000円レベルのビックリ・プラン!
夕食はファミレス・クラスのメニューですが、味も量も十分以上です。
おまけに生ビールも半額、素晴らしいコスト・パフォーマンスに感謝しながら床に就きました。
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7日目の今日は四国を離れますが、そのまままっすぐ帰るワケではございません。
吉野川を渡り、土成ICから徳島自動車道に乗ってそのまま高速道路で淡路島を縦断し本州に復帰。
阪神高速湾岸線は大阪湾をぐるっと高架で囲む快適な道で、晴天の下、オープン・トップで気持ち良く走ることができました。
泉佐野北ICでアウト、街を離れK62で山を越えてR24へ。
道の駅「紀の川万葉の里」で仕入れた鮎ずしは鮎の甘露煮が載った押しずしで、デイ・キャンプで賑わう紀ノ川を眺めながら土手に座って頬張りました。
腹も満たされたところで、R480で山の中へ。
覚悟していたよりもクルマは少なく、ストレス・フリーで目的地を目指します。
高野山。
何度か通過し或いは立ち寄ったりはしていましたが、今回初めて、ゆっくりと歩いてみることにしたのです。
もちろん観光客で賑わっていたものの、それはごった返すようなレベルではなく、裏通りに入れば人影も疎らとなって実に静かです。
金剛峰寺を中心にぐるっと見て回っただけですが、巨きな樹々に囲まれたそれぞれの寺や仏閣の佇まいや空気感が、実に素晴らしい。
自身がすっかりオッサンになったせいもあるでしょう、しかし若い頃にはわからなかった良さを感じとれるようになったのであれば、歳を取るのも悪くないなと思いました。
せっかくなので、今宵は寺に泊めていただくこととしています。
「別格本山 西南院」の宿坊は想像していたようなストイックなものではなく、旅館のような造りで快適に過ごすことができます。
風呂は人工温泉の大浴場、晩飯も品数豊富で、肉や魚などを使っていないだけで十分に豪華な内容です。
禁酒なのかな・・・と勝手に思っていましたが、逆に「お飲み物は?」と訊かれてビールを頼んでしまいました(笑)。
食後、酔い覚ましを兼ねて残照の通りを歩きます。
人のいなくなった寺を散策していると、一人のお坊さんがこちらへやってきて小声で曰く、「浴衣での参拝はご遠慮いただいております」。
も、申し訳ございませんっ!と深く頭を下げた常識知らずのオッサンは、借り物の雪駄をパタパタと言わせつつ、小走りで出口へと向かうのでした(汗)。
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高野山の朝。
質素ながら味の良い朝食をいただき、宿坊を出て奥の院へと向かいます。
が、少し歩いたところで急に雨が降ってきたため撤収、しばらく止みそうも無いのでR370で山を下りることにしました。
この道は高野山と下界とを結ぶメイン・ルートとは言え、なかなかのワインディング。
対向車に注意しながら駆け下り、広域農道を経て紀ノ川まで戻りました。
雨は上がり、幌も乾いたのでルーフ・オープン。
R370→R169→R165→R369と北上し、道の駅「針テラス」でラーメンなど喰いつつひとやすみです。
このまま帰宅の途に就こうかと思ったものの、本日はUターン・ラッシュのピークと目されており、東名阪自動車道は例によって朝から亀山JCT付近で渋滞中。
更に夕刻から夜にかけて関東地方はアホの大渋滞となることが必至と思われるため、途中でもう一泊して翌朝帰ることにしました。
まずはR25/名阪国道を亀山まで走り、東名阪道の渋滞を避けるべく狭いK11で北上します。
渋滞の先、四日市ICから高速に乗って伊勢湾岸自動車道を豊田南ICまで快適に走り、「ABホテル豊田元町」に到着。
高速道路上り線の渋滞状況をワクワクしながら確認し、しめしめと独りほくそ笑みを催しつつ、深い眠りに就くのでした。
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翌日は、朝から新東名高速道路を快走し帰宅。
8泊9日の四国観光GTは事故らず/壊さず/捕まらず、ゴールデン・ウィークなのに全行程渋滞ゼロで無事終了しました。
総走行距離は2,655km、走行時間は45時間34分。
平均速度は60km/h、平均燃費は12.7km/lでした。
冒頭に記した通り、今回はいつもより「走り」を抑えて「観光」にシフトしたツーリングとしています。
で、初上陸の小豆島や高野山でそれぞれ一泊したり、都市部のホテルへ早めにチェック・インして街をブラブラしたりもしていました。
しかし、だからと言って「走り足りない」との印象は微塵もなく、それはやはり四国の道やボクスターでのドライブが楽しかったからなのだと思っています。
むしろ、一昨年も昨年も四国内には3泊だけしかしなかったためにそこはかとなく感じていた「四国不足感」を解消し、大いに溜飲を下げることができたのです(笑)。
クルマ好きの皆さん、もし未走であれば、是非四国へ一度走りに行ってみて下さい。
また走りに行きたくなること、請け合いですよ!