今回は
車検から戻ったばかりのボクスターを駆って、週末の2日間で軽くツーリングを楽しむことにしています。
天気予報は好天を謳っていたため前日から現地入りし、2泊2日の行程としました。
のんびりと
伊那ICまで走り、街中の「
あいや旅館」にチェック・イン。
旧い宿ですが8畳間の部屋は静かで快適、大風呂にザブンと浸かってから旨い晩飯を喰いました。
ビールの大瓶で酩酊しつつ部屋に戻ると、窓の外は雨が止んでおり、雲間に月が見え隠れしています。
しめしめ、予報通り明日は晴れるぞ・・・とほくそ笑みながら、21時前に爆睡です。
翌朝は5時半に起床。
6時半から用意してくれた朝飯はお代わりが3杯に達し、苦しい腹をさすりながらのチェック・アウトとなりました。
街を出て、
R361/権兵衛街道を西へ向かいます。
空は快晴、カラッと乾いた幌を下ろしてアクセル・オン!
気温は18度前後、日陰に入るとポロシャツ姿では寒いくらいですが、素晴らしくいい気持ちです。
R19を南下、K20→K256と結び、
御岳湖畔で一息ついてからヒルクライムを開始しました。
誰もいない
K256のワインディングを、思うさま駆け上がっていくボクスター。
新品の
ファルケン・アゼニスFK510は空気圧が高いこともあって100%のフィーリングではありませんでしたが、それもコーナーを刻んでいくうちに所期のイメージを取り戻していくのがわかります。
ゲトラーグ製の6段マニュアル・トランスミッションを2速に固定、高回転域ならではのレスポンスとサウンドに酔いしれながら走り続け、そのまま
御岳スカイラインに突入しました。
この道はバンプやアンジュレーションが多くペースは上がらないのですが、「
おんたけ2240スキー場」のゲレンデ内を走るので、ガードレールも高い木もありません。
路肩にボクスターを停めて振り返れば、リフトの向こうに雲海を従えた中央アルプスの風景が拡がっています。
いや~、素晴らしいですねぇ。
ハイカーの姿が多く見られる終着のパーキングからは、青空にうっすらと噴気を上げる
木曽御嶽山が間近。
下界よりも圧倒的に強い日差しと低い気温とが、標高2000mに佇んでいることを実感させてくれました。
往路を戻って
K20を北上し、R361へ。
県境の長峰峠を越えて長野から岐阜に入り、すぐに
K463へと左折して日和田高原を快走します。
続くK435の
駐車場に立って眺めれば、南にはすぐ木曽御嶽山が、北には遠く乗鞍岳が3000mの高さにまで聳えています。
いやほんと、来てよかったと心から思える素晴らしい風景です。
濁河温泉へと向かうK435と別れて
K441に入ると、道は深い森の中を延々と下る1.5車線路となり、その先は山腹をトレースするタイトなワインディングが続きます。
左手は深い谷になっており、その向こうに大きな山々の風景が拡がっているのですが、夏草が茂りまくっていてほとんど見えませんでした(笑)。
狭隘区間を走り切るとその先は2車線のダウンヒル、K437へとスイッチしたところで道の駅「
南飛騨小坂はなもも」にピット・イン。
夏のような日差しの下で
10年ぶりに喰った五平餅は、記憶にある通りの旨さでした。
R41を南下、R257を経由して川沿いの2車線路/
K431を走ります。
K86へと続く東仙郷金山湖に沿ったワインディングはとても楽しくて、必要以上にシフト・ダウン&アクセル・オンを繰り返してしまいました。
湖南端の
岩屋ダムで小休止、真夏のような暑さを湖面からの風に和らげてもらいながら、「
ツーリングマップル」を広げて以降のルートを検討します。
山を下って高規格の
R256を西へ向かい、長大な
タラガトンネルを抜けて板取川沿いに南下していきます。
が、10年以上前は誰もおらず走り放題だったこのリバーサイド・ルートは、沿道の観光地「
モネの池」のおかげで交通量が爆増しており、もはや走るべき道ではなくなっていました。
思うように走れなかったので広狭混在の
R418で再び山間部へと向かい、ハードな尾並坂峠のドライビングで大いに留飲を下げるのでした。
根尾からは
R157をのんびりと南下、K40の
昭和シェルで給油してから、「
谷汲山華厳寺」への参道を上がっていきます。
今日の宿は、その山門のすぐ脇にある「
料理旅館 立花屋」。
天井は低く、中庭のある昔ながらの参詣宿と言った趣で、実にいい雰囲気です。
風呂に入って文字通り汗を流してから、人気[ひとけ]の絶えた夕刻の華厳寺を歩きました。
100円を投じて引いたおみくじは吉、しかも「旅立よし」とあって大いに結構(笑)。
宿へ戻り、もう一度風呂に入ってから大広間へと赴き、ビール片手に晩飯です。
部屋も食事も最安のビジネス・プランで、隣のテーブルに運ばれていた松茸の土瓶蒸しや栗の釜飯などは供されませんでしたが、それでも十分なボリュームと味とに大満足。
明日のルートを思い描きながら、早めの床に就くのでした。
つづく。