小田原厚木道路を終着まで走り、幌を下ろしてK732で箱根登山を開始します。
タフな七曲りを擁する旧東海道を走るのは久しぶりですが、この道もやはり「ボクスター向き」だと改めて思います。
2速メインで氷点に届かんとする冷たい山の空気を切り裂いて走るボクスターは、狙ったラインを外すことなくタイトなコーナーをクリア。
旧道故に荒れたままとなっているアスファルトをものともせず、抜群のロード・ホールディング性能を感じながら駆け上がっていきました。
標高を稼ぐに連れて路肩には雪が現れ始め、凍結防止剤が撒かれた路面はハーフ・ウェット状態となります。
しかしながら凍っているような場所は無く、静けさに満ちた芦ノ湖まで、気持ち良く走ることができました。
湖畔でのクール・ダウンを経て、K75/椿ラインに突入。
クルマもバイクも文字通りまったく走っておらず、しかも山頂から少し下ると路面は完全なドライ・コンディションとなります。
これ以上無い条件下でダウンヒルを存分に堪能し、終着の奥湯河原温泉でUターンを切って、ヒルクライムでもクリア・ラップのままで走り切ることができました。
ストレートやロング・ターンで構成された豪華なターンパイクなどとは異なり、椿ラインは無数のショート・コーナーが10km以上続くハードなワインディング・ロード。
エスケイプ・ゾーンはゼロ、トリッキーなコンビネーション・カーブなども多数ある一方で直線は殆ど無いためか、ターンパイクを豪快に駆け上がってきたすんごいクルマが椿ラインへと向かう姿は、あまり見ないような気がします。
そんなプロファイルの椿ラインを走ると、G81型ゲトラーグ社製マニュアル・トランスミッションは前進6段もあるのに、2速に固定されたまま(笑)。
もちろん3速や4速で流すこともできるのですが、ボクスターにミドシップ・マウントされたMA122型2.7リッター水平対向6気筒DFIエンジンは、旧き佳き自然吸気のオーバー・スクエア・タイプです。
ラインアップ中で最も非力なユニットではあるものの、高回転域で炸裂するパワーやレスポンス、そしてサウンドがもう本当にたまらないのです。
その代償として、燃費計の数値は一気に一桁台まで落ちるのですが、ま、仕方ありませんね(涙)。
再びの山頂、大観山のレストハウスに立ち寄りましたが、広いパーキングには青いボクスター以外、クルマが一台もいません。
こんなことは初めてで、ビックリすると同時に、三連休なのに誰も来ないような冬の箱根で屋根を開け嬉々として走り回ってる俺ってどうなのよ?と少々不安になったこともまた事実です(汗)。
時刻は10時を過ぎ、R1/箱根新道でおとなしく下山。
箱根の温泉は高いので、下界でサーチして見つけた「小田原温泉 八里」に向かいます。
昭和感全開、ちいさな内湯が一つだけの鄙びた温泉施設で、地元のおじいさんたちと共に掛け流しの朝風呂をじんわりと楽しみました。
いや~、極楽ぢゃ(笑)。
本日の走行距離は、だいたい240km。
平均速度や燃費は、未計測のためわかりませんでした(汗)。
この日、千葉県や茨城県などは平野部でもかなりの雪が降ったとのことですが、箱根はぜんぜん大丈夫でした。
予想を遥かに超えるガラガラっぷりで、極上の屈曲ルートを走り放題&曲がり放題。
一か八か来てみて、良かった(笑)。