福島県に入り、新潟方面にチェーン規制の表示が出ている磐越自動車道と別れた常磐道は片側1車線となり、路肩には放射線量を示す電光掲示板が建つようになります。
本日のドライブ・エリアを
調べてみたところでは、原発事故の影響で、今も走れない道が多数残っている模様。
通行禁止区域内に眠る、
かつて気持ち良く走った峠道や里山のカントリー・ロードをいつか再び走れるようになることを信じつつ、220km走った常磐道を常磐富岡ICで降りました。
仲間と走った
昨年の11月と同様、まずはK36で内陸方面に向かいます。
改良済の2車線路や川沿いのワインディングなど、予想通り交通量は皆無に近く、のっけから走り放題が炸裂します。
用もないのにシフト・ダウン、1段低いギアでボクサー・シックスを回して走る気持ち良さったらありませんねぇ。
川内村の中心部からはR399にスイッチし、南へと走ります。
この道は最高のドライビング・ロードのひとつで、飯舘村や葛尾村の閉鎖区間を走れないのが返す返すも残念なのですが、ここから南を走るだけでも本当に素晴らしいドライブを体験できます。
ルーズなコーナーとアップ・ダウンを走り抜け、幅員減少の標識を目がけてブレーキング、4速⇒3速⇒2速。
バイパス・トンネルの工事が進む未改良の屈曲路区間を曲がり切り、復活するセンター・ラインにアクセルを開けギアを上げていきます。
冬の名残りを思わせる冷たい風を切って、青いボクスターは走り続けました。
麓まで下り、夏井川とJR磐越東線に沿うK41をのんびりとトレースしていきます。
周囲の桜は、種類によっては満開に近いレベルまで咲いているものもありましたが、全体的にはまだこれからと言った感じでした。
予想外に気持ちのいいワインディング・ロード/K359の先にある、桜の名所と呼ばれる「
いわきの里・鬼ヶ城」の桜もまた、殆ど咲いていません。
更に小野町からぐるっと回って「
夏井千本桜」に立ち寄ってみても、立ち並ぶ桜のつぼみはようやく膨らんできたところでした。
先週、
北関東エリアの満開を確認して今日は南東北までやってきたのですが、どうやらボクスター、勢い余って桜前線を追い越してしまったようです(笑)。
R399に劣らず、R349もまた、阿武隈高地を思うさま走りまくれるB級国道。
誰にも邪魔をされることもなく、あくまで自分自身のペースで、クルマとの一体感を感じられるレベルまで走り続けることのできる道です。
途中の古殿町にはたくさんの桜が植えられており、ボクスターをゆっくりと走らせながら開花状況をパトロール。
いずれも七分咲きほどのレベルでしたが、街全体がパッと明るくなったようで、とてもいい雰囲気でした。
鮫川村農産物直売所「
手まめ館」の食堂でカツカレーの昼飯を済ませ、再びカントリー・ロードとなったR349でボクスターのペースを上げていきます。
相変わらず誰もいない山の中を走り抜け、矢祭町に出て底が見えてきたハイオク・ガソリンを満タンとしました。
いつもなら夕方の渋滞を避けるべく帰投を考える時間ですが、今日の常磐道には渋滞予測が出ていません。
であれば、もうひとっ走りしない理由はありませんので、ツーリングマップルを開いて次なるターゲットを定めました。
茨城県に入り、水戸方面への幹線道路/R118を離れてK28へと右折すると、交通量は再びゼロとなります。
山の間を独り突き進み、K248で八溝山へのヒルクライムを開始しました。
この県道は永く未開通となっており、八溝山登頂は三度目ながら、今回初めて走るのだということに気がつきます。
後で調べてみたところ、山頂まで開通したのはわずか4年前、2014年の春。
前回八溝山を走ったのは同年の夏でしたから、開通していたことを知らなかったんですね(汗)。
実際、K248は1速で上るような急勾配のヘアピンがいくつもあるような道ですが、新しいアスファルトが敷かれた路面はとても走りやすく、ボクスターのグリップも良く出てくれています。
空はいつの間にか雲に覆われ、山頂展望台からの景色はイマイチだったものの、ここまで走ってきた達成感は格別。
大きく深呼吸をしてから、復路として選んだ舗装林道をのんびり下っていきました。
復帰したK28をなおも進むと、道は深い山の中のリアル1車線路となります。
ガードレールもロクに設置されていない無人の山道は、お気楽サンデー・ドライバーをして「こんなところで何やってんだオレ」的な自問を何度もさせるのに十分なレベルの非日常感に溢れていました(汗)。
県境を越えて栃木県に入り、ようやく山を脱したボクスターは、K321でのどかな風景の中を快走。
以降、K205で再び茨城県、K159→R461でまたまた栃木県、K232→K234の狭い烏帽子掛峠でもう一度茨城県。
何やってんだかよくわかりませんが、常々主張させていただいているように、県境付近には楽しい道が多いんです!(キッパリ)
R293、K12、R123と南下を続け、K112からはいつもの茨城県広域農道ルートの南半分を走ります。
笠間まではビーフライン、道祖神峠を越えてフルーツラインで筑波山の南まで。
夕刻のミニストップで「
あまおう苺ソフト(ミックス)」を舐め倒してから、常磐道/土浦北ICへと向かいました。
本日の走行距離は、デイ・ドライブとしてはいつもより長めの737km。
走行時間は10時間3分、平均速度は75km/h。
平均燃費は、10.4km/lでした。
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いやー、走った走った!
もちろん距離や時間だけの話ではなく、阿武隈高地や八溝山エリア、茨城広域農道ルートなど、いずれも大変魅力的な道を全域マイペース&オープン・トップで走り続けることができたため、オッサンの満足感は発射寸前にまで高まっていたのです。
帰宅後にゆっくりと風呂に浸かりながら、「これでもう当分、走らなくていいや・・・」と、独り静かに呟くのでした。
・・・いや、また走りますけどね(笑)。