融雪剤の痕が白く残る常磐自動車道を走り、土浦北ICで一般道に下ります。
気温はマイナス2℃まで冷え込んでいますが、空は概ね晴れているので迷わずボクスターの屋根を開けました。
そのまま走って霞ヶ浦に出ると、昇りはじめた冬の太陽が、東の空と湖面とをオレンジ色に染め上げています。
辺りには誰もおらず、風も吹いておらず、実に静かな霞ヶ浦の朝。
スペアミントのように冷たい空気を思い切り吸い込んで吐き出すと、平日の間に溜まった汚れや穢れが一気に浄化されていくかのようです。
私が霞ヶ浦を好きな理由のひとつに、湖岸道路があります。
湖のほぼ全周に沿って、ガードレールもロクに設置されていない1.5車線のアスファルトが敷かれており、リアル・レイクサイド・ドライブを楽しむことができるのです。
マフラーを巻き、ヒーター&シート・ヒーターを全開にして、そんな湖岸道路をマイペース・クルージング。
目論見通り道路に雪は残っておらず、静かな湖面を眺めながら気分良く走り続けました。
途中、この湖岸道路沿いにある「
あそう温泉 白帆の湯」に立ち寄ってみます。
茨城県は温泉が少ないイメージがあるのですが、ここは天然温泉だとのこと。
霞ヶ浦を見下ろせる建物の3階に設えられた浴槽には褐色の湯が満たされており、ほぼ地元の方々と思われるお客さんで大変賑わっていました。
そして言うまでもなく、浴後にオープンカーを走らせる気持ち良さったらありません。
晴れていた空には雲が拡がり、外気温は未だ5℃にも達していませんが、「寒い」のではなく「涼しい」と感じられるのが素晴らしいんですよね。
昼時となりましたので、帰る前に腹ごしらえといきましょう。
美浦村[みほむら]、R125沿いの「
あたりや食堂」は、昭和の余韻が今も続いているかのような大衆食堂。
地元のおじさんたちが、昼間っから日本酒やビールを片手にワイワイと楽しそうに飯を喰っています。
ここを選んだのは、霞ヶ浦名産と言われるキャットフィッシュ、すなわちナマズの天丼を喰ってみたかったから。
その白身は「ふんわりとした超やわらかい鶏肉」といった感じで、実にいい味を出しています。
同様に霞ヶ浦名産のレンコンがシャクシャクとした食感なので、ナマズ→レンコン→ナマズ→レンコンと交互に頬張ると、ふんわり→シャクシャク→ふんわり→シャクシャク→ふんわりシャクシャクふんわりシャクシャクふんわりシャクシャクふんわり嗚呼ッ!!
・・・失礼、取り乱しました(汗)。
本日の走行距離は、319km。
走行時間は5時間29分、平均速度は60km/h。
平均燃費は、11.3km/lでした。
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雪国の方々から見れば笑止千万といったところでしょうが、1月22日の雪は都心の交通網を麻痺させただけでなく、近郊のドライビング・ルートをもクローズに追い込んでしまいました。
例えば伊豆スカイラインや西伊豆スカイラインは一週間経ってもチェーン規制が敷かれたままですし、箱根の観光有料道路群も同じような有様です。
そんな状況下でフラッと出かけた霞ヶ浦は雪の影響もなく、湖岸のクルージングや温泉、昼飯などをのんびりと楽しむことができました。
アクセルを踏んづけて走るようなルートではありませんが、とてもいいドライブでしたよ!