早朝の東名高速道路、秦野中井で発生した多重事故を先頭に急激に延びる渋滞を何とかパスして沼津市内に集合。
M郎さんのBMW M235iクーペ、ShimaさんのALPINAロードスター、suite-spiralさんのRUF Rt12、そして私のポルシェ・ボクスターは、伊豆縦貫道→伊豆中央道からK130を経由して駿河湾に出ました。
タイトなワインディングが続くK17では時折小雨がパラつくものの、Shimaさんも私も一旦開け放った屋根を閉めるつもりは毛頭ありません(笑)。
断崖上の1.5-2車線路は独りストイックに走るのもいいですが、こうして仲間と走ると本当に楽しいんですよねぇ。
パーキングでの休憩後は最後尾に回り、ALPINAロードスターのシュアなコーナリングを、M235iの弾けるような加速を、Rt12の突き抜ける咆哮を、3台に離されないよう必死で喰らいつきながら拝見&拝聴させていただきました。
南伊豆方面へ行こうとパイロット役を託された私、速度が落ちてきたR136に我慢がならず、皆さんに断りも無く松崎でK121へと舵を切ります。
走っているうちに道はどんどん狭くなり、山の中へ。
久しぶりに走る蛇石峠は、文字通りヘビがのたくるように極めてタイト&ナローなコーナーが続くルートです。
ブレーキング・ポイントに落ち葉が敷き詰められていたり、その先にあるべきガードレールが無かったりと、実にタフ。
更に先頭を行く私は、対向車の存在に最大限の注意を強いられるだけでなく、背後から迫りくる合計1,300psの3台からも逃げなければならないのです(汗)。
2016年一番の集中力を使い果たして峠道を出た途端、お腹がグー。
R136近くの「手打ちそば処 つかさ庵」で旨い鴨汁せいろ蕎麦をすすりながら、蛇石峠の感想を伺いました。
Shimaさん「最高っすね。引き返してもう一度走ってもいいっすよ」
suite-spiralさん「素晴らしい。Rt12は蛇石でもイケることが良くわかりました」
M郎さん「以前に一度走ってもうこりごり、二度と蛇石は走らないと決めていたのに(涙)」
店を出て、K16をひとっ走り。
2車線幅の中速ワインディングは、ギアを1速にまで落として走った蛇石峠と較べるとまるで高速道路のようです(笑)。
先行する3台に続いてあいあい岬のパーキングにクルマを駐め、ソフトクリーム・タイム。
店のおばちゃんに「下賀茂温泉の塩」をパラパラと振りかけてもらうと、甘さとコクがより一層引き立つんです。
と、同じパーキングに入ってくるホンダ・S2000とマツダ・ロードスターのドライバーが、満面の笑顔でこちらを見ているではありませんか。
「おつかれさまです!」
「いやいや、良く逢うねぇ(笑)」
S2000に乗るSho-zさんとは、半年前にも信州のビーナスラインでバッタリ。
今日は2台のロードスターで走り回り、西伊豆で一泊してから明日も走って帰るのだそうです。
やってることはオッサンである我々も一緒ですが、将来のニッポンを背負って立つ若者を大いに頼もしく感じたのでした(笑)。
彼らより先に岬を出た我々は、K16をぐるっと回ってからR136で西海岸を北上。
予想以上に減ったハイオク・ガソリンを松崎の街でチャージしてから、桜田温泉「山芳園」にチェック・インしました。
直ちにユニフォーム(=浴衣)に着替え、露天風呂/内風呂/部屋風呂と温泉三昧です。
山海の幸が並ぶ晩飯に供された金目鯛の煮付けはふっくらとしてとても旨く、オッサンたちの箸で木端微塵にほじくられるのでありました。
---
大晦日の西伊豆は快晴&風力ゼロでグッと冷え込んでおり、震えながら飛び込んだ露天風呂で、袋の収縮→弛緩運動を体感することになりました。
地元産の野菜を中心とした朝飯は、自家製アイガモ農法の白米がことのほか旨く、70kgに近づきつつある自身の体重を無視してお代わり3杯(汗)。
チェック・アウト時に思わず買い求めた2kgの米をボクスターのフロント・トランクに仕舞い込み、大晦日のドライブをスタートさせました。
R136を北上しているうちに朝露に濡れていた幌も乾き、ルーフ・オープン。
長いウォーミング・アップを経てK410へと右折、Rt12/M235i/ALPINAロードスター/ボクスターの順で、みんな大好き「宇久須のヒルクライム」に突入です。
最後尾の私はスポーツ・プラスのスイッチを入れてアクセルを開け、時にはギア・スティックを1速に叩き込みながら3台を追ったのですが、これがもう最高に面白い!
LSDを持たないボクスターではありますが、ラグナ・セカもビックリの上りコーク・スクリュー・コーナーでもイン・リフトによるトラクションの抜けは最小限で、接地能力の高さを改めて実感することができました。
駿河湾から南アルプスまでを見晴るかす西天城高原のパーキングに滑り込んだ4台から降りてくるオッサン・ドライバーは、全員が大笑い。
いや~、最高ですねぇ。
で、暖かな陽射しの下でヒルクライムの余韻に耽っていると、下界方向から「・・・グォーーーーーン!グォン!バラバラバンバン!グォーーーーーン!」と、尋常ではないエキゾースト・ノートがすんごい勢いで迫ってきました。
「なんだ?」「お、ポルシェだ」「991ですね」「・・・あれ?Yubaちゃん!?(汗)」
3週間ほど前に房総半島を一緒に走った、991型ポルシェ・911カレラSに乗るYubaさん。
走り納めとして箱根から西伊豆を爆走して東京へ戻るところだとの由、しかしまぁ「同じ穴の貉」とは正にこのことですねぇ(笑)。
私以外のお三方とYubaさんとは初対面のようですが、大晦日にこんなところで逢ったのも何かの縁。
またひとつクルマ仲間の輪が拡がってゆくのを、しみじみと実感するのでありました。
ということで4名から5名となった一行は、西伊豆スカイラインを快走。
空は快晴、風は思いのほか暖かく爽やかで、仲間と共に走るこの瞬間は幸福以外の何物でもありません。
途中のパーキング前を通過する際、先ほど西天城高原をタイヤ鳴らしてカッ飛ばしていったE92型BMW M3クーペとE46型BMWベースのALPINA B3Sクーペが駐まっており、そのドライバーと思しき方がこちらに手を振っているのが見えます。
手を挙げて応えつつ、あれはひょっとして・・・と思っていたら、その先のだるま山レストハウスに2台が入ってきました。
B3Sクーペのドライバーは案の定、静岡県在住のYagiさんです。
Yagiさんとはこれまでにも何度か西伊豆で偶然にお会いしており、その都度ビックリさせられているのですが、今回もまた驚きましたよ(汗)。
M3のドライバーさんも交え、「お互い同じようなことやってますねぇ」と、皆で大笑いとなりました。
ここで一次解散。
西へと向かうM郎さんやYagiさんたちと別れて修善寺まで下り、渋滞気味の有料道路やバイパスを経て長泉沼津ICから新東名高速道路に入りました。
大晦日の上り線はもちろんガラガラで、前を行くRt12とカレラSの重なる轟音を聴きながら、オープンの2台はヅラ飛んでくんじゃないかレベルの風を受けて走り続けます。
東名/鮎沢PAで再走を誓って二次解散、大和トンネル手前での想定外の事故渋滞には参りましたが、以降は順調に走って埼玉の自宅に帰着しました。
------
いやもう、とにかく素晴らしい二日間で、とても良い走り納めとなりました。
M郎さん、Shimaさん、suite-spiralさん、どうもありがとうございました。
またSho-zさんやYagiさん、そしてYubaさんにも改めて感謝です。
ま、いずれも走るの大好きな方々ですから、偶然ではなく必然的にお会いしたんじゃないかと思ってますけどね(笑)。
ということで皆さん、2017年も安全に楽しく走りましょう!