朝7時、関越自動車道/嵐山PAを出発。
後方では既に渋滞が始まっていましたが、上信越自動車道で西へと走るうちにペースも上がり、関東組の6台は快走を続けました。
とにかく素晴らしい晴天で、幌を下ろして走るのが本当に気持ちいいのですが、皆さんのペースに合わせていると、ヅラがいくつあっても足りません(汗)。
それではここで、関東組のメンバーを紹介しておきましょう。
ALPINAロードスター、Shimaさん。
今回の企画を立案し、スケジューリングから宿の手配までやっていただきましたが、道をよく間違えるのでルートは私に一任です。
ALPINA B3 3.3、つくばの松さん。
「つくばの松」さんなのに、いつも箱根を爆走している楽しい大食漢・・・いや、走り屋さんです。
BMW M235iクーペ、M郎さん。
静岡県在住のM郎さんがもし常人ならば、岐阜県へ向かうのにわざわざ集合場所の埼玉県に来るはずがありません。
ALPINA B3S、こだまさん。
古くからの友人で、いろんなクルマを取っ替え引っ替えしてますが、この真っ黒いB3Sだけは手放さないとのこと。
ポルシェ・ボクスター・スパイダー、suite-spiralさん。
珍しいコンプリートカーやメーカー純正チューニングカーばかりを何台も所有する、これまた常人では無い方です。
東部湯の丸ICでアウト、街を抜けてK62で色づく山の懐へ。
ルート隊長を拝命した私、晴天のビーナスラインを「裏」から上ることにより、観光車輌によるブロックの無いマイペース・ドライブを狙った次第です。
で、麓のパーキングから2000m級の美ヶ原に向けて登り始めたのですが、K464の路面はカラマツの落葉でオレンジ色に埋め尽くされていました。
それならゆっくり走りゃいいのに皆さんアクセル踏むもんですから、タイト・コーナーでは当然の如く滑りまくり。
困ったもんです(笑)。
ビーナスラインを疾走する6名のオッサンたち。
天気は最高、気温も思ったより低くはなく、高原の風と6台が奏でるエンジン音+排気音+スキール音(?)に包まれて、超気持ちいいクルージングが続きます。
対向車はたくさん走っていましたが、予想通り前走車はほんの数台だけで、いずれも安全かつ迅速にブッコ抜くことができました。
ルート隊長、面目躍如です(笑)。
大満足で天空のスカイラインを走り切り、白樺湖近くのパーキングで以降のルートを検討。
こだまさんと共にツーリングマップルを開き、R361で権兵衛峠を抜けて行こうか、などと話していたら、「権兵衛?何それおいしいの?」
・・・あの、松さん、権兵衛峠は喰いものじゃないんですよ(涙)。
茅野の蕎麦屋「蓼科庵」で腹ごしらえし、各自給油を済ませてから中央自動車道で伊那ICへ。
長大なトンネルで権兵衛峠を越え、R19を経由してK20→K256で御岳山を目指します。
標高2200mの終着までは、御岳スカイラインで一気呵成のヒルクライム。
白い噴煙を上げる御岳山へ黙祷を捧げてから、暫しのクール・ダウンです。
で、来た道を引き返したのですが、このダウンヒルがもうエキサイティングにも程がありまして・・・。
おんたけ2240スキー場のゲレンデをスラロームで駆け下り、先頭のボクスター・スパイダーを文字通り必死になって追いかけた結果、タイヤとブレーキを著しく減らしてしまった次第です(涙)。
K20→R361と開田高原を快走し、K463→K435で白樺林を抜け、本日の宿がある濁河温泉に到着。
まずは露天風呂にゆったりと浸かり、部屋でビールを呑んでいると、ALPINA B3 3.3を駆って大阪からmtmさんがやってきてくれました。
晩飯は飛騨牛を始めとする地元の旨いもんがズラッと並び、30分以上かけてじっくり焼いたと言う岩魚の骨酒も風味絶佳です。
食後、部屋で呑みながら大笑いでクルマ談義にうつつを抜かしていると、22時過ぎになってようやくポルシェ・911カレラSに乗るゴウさんが到着。
夕刻に神戸を出て、土砂降りの雨の中、切り返さなきゃ曲がれないクラスの真っ暗な激細山道をひたすら走ってきたのだそうです。
ホント、ご苦労様でした・・・。
これで全メンバー、8名が無事に揃いました!
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翌朝。
夜半まで降っていた雨も上がり、空には雲ひとつありません。
真冬のような寒さの中、露天風呂で老体の暖気運転を完了させたオッサンたちは、これまた旨い朝飯をガッツリ喰ってチェック・アウト。
驚いたことに、クルマに残った水滴は完全に凍っており、改めて濁河温泉が標高1800mの山中にあることを実感しました。
洒落た造りの「湯元館」はホスピタリティ抜群、風呂も食事も素晴らしく、料金以上の価値がある宿だと思います。
そう感じたのは私だけでは無いようで、メンバー全員が異口同音に絶賛していましたし、予約したShimaさんの株も急騰しまくりです(笑)。
御岳山の噴火で客足が遠のいたこともあったそうですが、濁河温泉はまったく問題無いことがよくわかりました。
いずれまた、必ず来ようと思っています。
冷えきったエンジンやタイヤを暖めながら森の中を進む一行は、やがて深い谷を見下ろす山腹の屈曲路に出ました。
素晴らしい空と山の風景には目もくれず、1.5車線レベルのワインディング・ランに夢中になるオッサンたち。
数年前に走ったことのあるK441/鈴蘭スカイラインは、予想通り皆さんにも大好評だったのでした(笑)。
山岳部を抜けると、そこから先は明るい2車線のダウンヒル。
イヤな予感はものの見事に的中し(汗)、各車一斉にアクセルを開けて走り始めました。
紅葉の山間にこだまする、8台48気筒2491馬力のエンジン・サウンドとエグゾースト・ノート。
麓にある道の駅「南飛騨小坂」へ到着する頃には、寒いはずなのにうっすらと妙な汗をかいておりました。
んもー、今日は景色を見ながらゆっくり走りましょうって言ったのに・・・(涙)。
しかしながら、オッサンたちの走りはまだまだ続きます。
私も初めて走るK98/位山峠は、離合不可能なリアル1車線路を含む交通量ゼロの屈曲ルート。
再び先頭となった私、「今度こそゆっくり走りましょう!」と言って油断させておいてから、こっそりとスポーツ・プラス・モードにセットしたボクスターで逃げにかかります。
が、そんな子供騙しの手が百戦錬磨の皆さんに通用するハズもなく、赤いスパイダーや白いロードスターに後ろから激しく責め立てられるのでした(汗)。
引き続きR361を東に快走し、K39で野麦峠を目指します。
途中からは前を行く複数のファミリー・カーのペースで走ることを余儀なくされたものの、峠から見る乗鞍岳の勇姿に一同は大いに癒されました。
峠を越えて長野県に入り、落ち葉舞う森の中を下ってK26をトレース。
周囲の山々は黄金色に色づいており、青空とのコントラストが実に見事でした。
鮮やかなイエローに輝くイチョウの下で小休止。
アホほど楽しかった2日間を振り返りつつ、ここで一次解散となりました。
R361で伊那まで戻り、直帰するShimaさん、松さん、M郎さんはそれぞれの帰路へ。
残る我々はこだまさんの引率で、伊那名物ソースカツ丼の名店「青い塔」で昼飯です。
分厚いロースカツにあっさり甘めのソースが絡んで、もう最高ッ!(発射)
大満足のうちに店を出たところで、再会を誓って解散。
5人のオッサンは各自、中央道/伊那ICへと向かうのでした。
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いやー、楽しかった!
天気もルートも走りも宿も素晴らしく、何よりメンバーが最高で、心に残るマス・ツーリングとなりました。
幹事役のShimaさん、一緒に走ってくれた皆さん、どうもありがとうございました。
これだけの台数で走るのは、本当に久しぶりのこと。
それでも終始安心して皆同じペースで楽しく走ることができたのは、8人全員が元あるいは現役のALPINAオーナー・ドライバーであることと無関係では無いでしょう。
かつては自分もB3乗りの端くれだったことを思い出し、ちょっと誇らしげな気分にさせてくれた、そんなツーリングでもありました。
2日間の走行距離は・・・計り忘れたのでわかりませんが、距離だけでなく、中身的にもすんごく走ったのは間違いありません。
そうですよね、皆さん!(笑)