朝6時、関越自動車道/嵐山PAを出発。
後方、埼玉県内で始まった渋滞を嘲笑いつつ、M郎さんのBMW M235iクーペ、ShimaさんのALPINAロードスターと共に、晴天のハイウェイを快走していきます。
今日は、これまであまり走ることの無かった新潟県の山坂道をドライブすることとしています。
その皮切りとして、上越国境を関越トンネルではなくワインディングで越えるべく、月夜野ICからR17で三国峠へと向かいました。
この道を走るのは四半世紀近く前、スキー・ブームの際に苗場へと向かったとき以来。
今は路面も良く、要所に登坂車線が設えられた中速コーナー主体の楽しい道となっており、青いクーペと白いロードスターの追撃に怯えながら(汗)峠に向かって走り続けました。
新潟県に入り、R353からK560/魚沼スカイラインへと左折します。
交通量はほぼ皆無に等しく、タイトな屈曲路区間をスポーツ・モードで自由に走ることができました。
尾根筋にクルマを停めれば爽やかな初秋の風が吹き渡り、眼下には実りを迎えた南魚沼のコシヒカリの田んぼの上に小さな雲がたくさん浮かんでいます。
いや~、実に気持ちいいですなぁ。
しかしこの先、国道まであと1kmというところで、スカイラインは工事のため全面通行止め。
そのおかげでクルマもバイクも来なかったワケですから、我々としてはむしろラッキーだったと思っています(笑)。
数km引き返し、K82で西側の急斜面を駆け下ってR117へ。
R353→R253→K219と結び、Shimaさんがツーリングマップル上で見つけた「
まつだい芝峠温泉 雲海」に行ってみました。
小高い山の上の露天風呂は眼前に遮るものもなく、幾重にも連なる山並みを眺めながら、袋の皺を伸ばしてゆったりと浸かることができます。
嗚呼、極楽や・・・(昇天)。
時刻はまだ10時過ぎですが、あまりの心地良さに今日の行程はもうこれで終了にしようかと、オッサン3名は半ば本気で思いました(笑)。
R253を西に向かいつつ、腹も減ってきたので蕎麦でも喰おうと店を探します。
ところが検索してヒットした店はことごとく休みや予約制、廃業済・・・と、どうしても蕎麦を喰うことができません。
ま、そのおかげで、店を探しながら見知らぬカントリー・ロードをあちこち走れたんですけどね(笑)。
結局、蕎麦は諦めて、地元の人たちで賑わう県道沿いの食堂でレバニラ炒め定食や味噌ラーメンを喰いました。
普通の昼飯となりましたが、なかなか旨かったですよ。
ここからは引き続き「いい道」を探しつつ、宿のある南魚沼市へと向かいます。
K30→K258→K61→K278と南下するにつれて交通量は激減し、必然的にペース・アップ。
地図上で目星をつけていたR405で東に向かうのですが、これがまた予想以上のドライビング・ロードでした。
クルマもバイクも殆ど見当たらず、カントリー&ワインディング・ロードをこれでもかっ!と走りまくり。
青空の下、気温は20℃プラスで風も涼しく、オープン・エア・ドライビングにも最適のコンディションです。
ちなみにShimaさんのALPINAロードスターはフロント・タイヤを新調したばかりで、朝のうちはアンダー・ステアが出まくっていたとのこと。
しかしながら山坂道をさんざん走っているうちにグリップが出てきたらしく、ロードスター本来のバランスの良いファスト・ドライビングを楽しんでいるようでした。
M郎さんもM235iでタイトな山坂道を走るのが本当に楽しいようで、思い通りにズバッと曲がるシャシー・セッティングや低速から立ち上がる圧倒的なパワー&トルクを絶賛。
この2台に較べて出力が大きく劣るボクスターではありますが、そのハンドリングを始めとするドライビング・フィールは気持ちいいの一言です。
誰もいない山道、無心でクルマを走らせ続けるオッサン3名は、その楽しさを存分に共有することができました。
津南の街で給油を済ませ、R117からR353へと復帰する手前でひとやすみ。
さすがは米どころの新潟県、稲穂が風に揺れる広大な田園風景は、眺めているだけで心が洗われるようです。
日本人に生まれて良かったと、つくづく思いました(笑)。
で、本日の宿「
旅館かじや」は、その魚沼産コシヒカリを喰わせてくれるというのがウリ。
旅館と言うよりは民宿ですが、背伸びしていない家庭料理系の晩飯はむしろ好感が持て、腹一杯喰うことができました。
で、隣の席にいた方がBMW Z4 Mロードスターで独り旅をしていることが判明。
その場で意気投合し、4人でクルマ談義に花を咲かせるのでありました。
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翌朝も、素晴らしい晴天。
朝飯をガッツリ喰ってチェック・アウト、R17に出たところで自宅へと向かうShimaさんとお別れです。
ここからはM郎さんと二人、新潟県から南東北エリアへと「いい道」を走りまくる所存です。
まずは、新潟県内を北上。
市街地を結ぶR17を避けてR291を快適に走り、小出からは国道と並行するK70にスイッチしました。
小出からR352をトレースすれば奥只見へ、K70の終着からR252を走れば六十里越へと、いずれもたいへん魅力的な山岳ワインディングを経て福島県に入ることができます。
が、今回は快速カントリー・ロードのR290をひたすら北に走り、幹線道路のR49をパスすべくK17で山の中へと突入しました。
さんざん広い2車線路を走ってきたのに、先の見えない屈曲路を嬉々として走るオッサン2名。
このギャップが、いいんです(←そうか?)。
久しぶりに走るR459は、阿賀野川沿いのゆったりした道から山間部のタイトな急坂路へと続く、実に変化に富んだドライビング・ルート。
ツーリング感たっぷり、屋根を開けて走るのにも最適で、皆さんにも是非お勧めしたい道のひとつです。
交通量はもちろん僅少で、M郎さんとトランシーバでコンタクトを取りながらマイペースで楽しく走りました。
県境を越えて福島県に入り、山都町宮古でひとやすみ。
朝飯をたらふく喰っていたため腹は減っていなかったのですが、ここは有名な蕎麦の里です。
喰わないわけにはいかないでしょうと言うことで、ちょうど
10年前に蕎麦懐石を喰いに訪れたことのある「
懐石そば かわまえ」の暖簾をくぐりました。
天ざる1,500円は観光地価格だから仕方ないな・・・と思いきや、豪壮な屋敷の大広間に並べられた座卓につくと、山盛りの漬物やプルップルの刺身蒟蒻、会津郷土料理のこづゆなどが、頼みもしないのに次々と供されてきます。
ヌルッとした食感の短い蕎麦は普通盛りなのに大盛りレベル、更に野菜やニシンの天ぷらが加わり、質も量も大満足の昼飯となりました。
嗚呼、喰った喰った(笑)。
食後はどこを走ろう・・・と最新のツーリングマップルを開いてみると、2013年度版のそれには記載されていなかった「飯豊檜枝岐大規模林道」なる道が、県境を越えて山形県まで伸びているのに気づきます。
何度か走ったことのあるまったく同じ名前の道が福島県南部の檜枝岐地区にあるのですが、この2つの林道は100kmを超える長大な計画の北端と南端だったんですねぇ。
これは走らざるを得ないとばかりに、R459を離れてK385をどんどん山の中に入っていきました。
その大規模林道は、途轍もない快走路。
川沿いのフラット&ルーズなコーナーから徐々に高度を上げて県境のトンネルへと向かうのですが、滑らかなアスファルトと完全2車線の豪快なワインディングは交通量ゼロで、走る歓びを大いにかき立てられます。
そう感じているのは私だけでは無いはず・・・と、M郎さんに前へ出てもらったら案の定。
M235iは直ちに再加速を開始、野太いエキゾースト・ノートを残してたちまちボクスターを置き去りにし始めます(汗)。
そのテールを、スポーツ・モード&スポーツ・シャシーにセットしたボクスターで懸命に追うのですが、これがもう楽しいのなんの。
素晴らしい道とクルマを存分に堪能し、二人して大笑いしながら山形県へと突入しました。
K378→K8と引き続き誰もいない山道をハイペースで走り、交通量の多いR113をチンタラと東へ。
白川湖での小休止を挟んでK4でいったん南に下り、R121で米沢の市街地を通過、R13から広域農道/ぶどうまつたけラインを北に快走していきます。
R113/七ヶ宿街道を東へ走るうちに県境を越え、宮城県小原温泉の「
旅館かつらや」に到着しました。
オッサン2人は空と山と川を眺めながら露天風呂に浸かり、中ジョッキ片手に晩飯です。
いやはや、今日もよく走りました(笑)。
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朝6時、起きるや否や、露天風呂。
空は薄い雲に覆われてはいましたが、昨日に引き続きいい天気となりそうです。
朝飯を喰ってチェック・アウト、静かな山間の温泉にM235iとボクスターのスターティング・サウンドが響き渡りました。
今日はシルバー・ウィーク最終日なので、渋滞を避けるべく早めに撤収する所存。
とは言え、すぐに高速道路に乗るのもつまらないので、昼前までは一般道を走れるだけ走ってやろうとの魂胆です。
R113を戻り、K46で小坂峠を越えれば福島県。
2速固定のタイト&タフな屈曲路を、M郎さんに追われながら楽しく下っていきます。
広域農道で市街地を迂回し、ローカル国道のR349で南下を開始しました。
原発事故による通行止め区間を避けてからK50でR399へと向かいますが、沿道ではあちこちで除染作業が続けられています。
そんな光景を目の当たりにするのは、やはり辛いものがありますね・・・。
葛尾村役場付近で右折すれば、以降はR399一本勝負。
文字通り誰もいない、極上のカントリー&ワインディング・ロードを、2台はアクセルを開けてひたすら南へと走りました。
阿武隈高地を縦断するR399、本当に何度走っても楽しいんですよねぇ。
北部が通行止めとなっているのがとても残念なのですが、葛尾村からいわき市へと至る60kmの区間だけでも、ドライビング・プレジャーを存分に味わうことができます。
田園地帯を突っ走るストレートから暗い森の中の羊腸路まで、M郎さんはM235iの走りを、私はボクスターの走りを、それぞれタップリと楽しむことができました。
そのままいわき中央ICから常磐自動車道に乗り、関本PAで解散。
昼過ぎのハイウェイは渋滞もなく、都心方面へと順調に走って帰りました。
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今回の総走行距離は、1,223km。
ってことは、静岡県在住のM郎さんは1,500km以上も走られたんですね。
平均速度や燃費は測り損ねましたが、いずれもいい値だったんじゃないかと思われます(笑)。
M郎さん、Shimaさん、どうもありがとうございました。
一緒に走り放題走らせていただき、おかげでタイヤが一気に減ってしまったものの(涙)、本当に楽しいショート・ツーリングとなりました。
それにしても今回走ったエリアは、初走破の新潟県山間部を含めておもしろい道ばかりでしたねぇ。
いずれまた、「いい道」を探して走りに行きましょう!