岩内を、6時前に出発。
まずはR229で積丹半島を時計回りに回る。
予報は「曇り時々雨」、実際は「曇り時々どしゃ降り時々晴れ」。
故になかなか幌を下ろすことができなかったが、十数年ぶりの積丹半島周遊道はほぼ全面的に改良されており、かつ交通量皆無で実に気持ちよく走れる。
車窓に流れる海岸部には、どこもかしこも立錐の余地もないほどテントがギッシリと張られていた。
歩こうと思っていた神威岬は開門前につき断念、そのままドライビングに専念して半島を一周。
余市からは広域農道/フルーツ街道を快走し、道道を経てR5→R337と石狩湾沿いに走り、札幌の市街地をあっさりとパスした。
さ、ここからは最北へのドライブだ。
前回は日本海を見ながらR231一本で走ったので、今回は内陸に入ってD28で北上を開始した。
屋根を開け放ち、ロング&ロング・カントリー・ロードを6速メインで走り続ける青いボクスター。
クルマもバイクもほとんど走っておらず、文字通りの走り放題となった。
いやもう、最高である。
路面の良くないR451を東に走り、R275で引き続き内陸部を北上。
北竜町ではヒマワリがたくさん咲いており、丘一面を太陽の色に染め上げていた。
街を離れるとR275は強烈な快走路となり、前後左右に北海道らしいダイナミックな風景が展開する。
やがて沿道に、白一色の畑が現れた。
今はちょうど蕎麦の花が盛りとなっているようで、ここ幌加内町は蕎麦の作付面積が日本一だというのもなるほど頷ける。
市内中心部で祭りをやっていたので立ち寄り、公民館の一角で500円の盛り蕎麦を喰ったが、やはり物足りない。
そこで祭り事務局のおねいさんにお勧めの店を聞き、再びR275をハイペースで北上。
蕎麦畑を一望できる展望所で期間限定出店しているという「そば処きたむら」で、おろしぶっかけ蕎麦を喰った。
嗚呼、旨かった!
食後、十数年ぶりに立ち寄った朱鞠内湖では、家族連れが湖水浴に興じていた。
それにしても、R275は信じがたいほどの快走路だ。
マルチ・ファンクション・ディスプレイに表示された平均速度を見て、思わず笑ってしまったほどである。
いつも通りエコランもアイドリング・ストップも何もしていないのに、燃費も13km/l以上をマークしているのだ。
唯一残念なのが、ボクスターのフロント周りが木っ端微塵に砕け散ったバッタだらけとなっていることである(涙)。
峠とは思えないほど緩やかな美深峠を越え、美深の街へと下っていった。
R40を久しぶりに他のクルマに従って走り、音威子府から海に出るべく西へ向かう。
D119はこれまた交通量ゼロの快走路だが、途中から凄まじい豪雨となり、暫くするとパッと止む。
北海道は本当に天気の移り変わりが激しく、「降っているのに晴れている」なんてことはザラなのだ。
遠別から手塩までR232を走り、いよいよD106でサロベツ原野に入る。
利尻島は残念ながら雲に隠れていたが、文字通り一直線の道をあまり飛ばさずに走り続けた。
相変わらず、凄い道だと思った。
今日の宿は、「あしたの城[ジョー]」。
緑豊かな素晴らしいロケーションに建つアットホームな民宿で、「じゃらんnet」ではなくツーリングマップルを見て電話で予約したのだ。
夕刻、同宿の皆さんと共に利尻富士の向こうへ赤い陽が落ちて行くのを眺め、晩飯はビール片手に楽しくジンギスカンを囲む。
独り旅ではあるが、こうして旅人たちと話をしながらの食事は本当にいいものだとつくづく思った。
夜は素晴らしい星空で、久しぶりに天の川を見ることができた。
明日はこのまま、是非とも晴れてほしい。
(つづく)