標高850m、長野県小谷温泉の朝は霧の残る曇り空で、少々肌寒いほどに冷え込んでいます。
風呂にのんびりと浸かってから朝飯をいただき、メンバーでいちばんスリムなsuite-spiralさんがメシを5杯も喰らうのを、驚愕の思いを以って見届けます(汗)。
身支度を整え、チェック・アウト。
先頭をカッ飛ぶM郎さんのB3 GT3を追ってK114を駆け下った結果、オイルもクーラントも一気に通常運転レベルの温度に達しました(笑)。
3人は今日も爆走しながら帰宅するとのことですが、私は独り、旅を続けます。
「捜さないでください」との書き置きを残してコッソリ出発しようかと目論んでいたものの、私の単独行は昨日のうちにバレており(涙)、ここR148との交点でお別れです。
南へと下る3台を見送って、私は北へと舵を切りました。
ありがとうございました!
糸魚川ICから北陸自動車道を西に走り、無料供用中の能越自動車道/氷見北ICで一般道に出ます。
能登半島の空は雨の予報を覆すようにジワジワと晴れてきており、夜半の雨で濡れた幌もすっかり乾いていたため、富山湾を右に見るR160でルーフ・オープン・・・って、暑い!(汗)
まだ10時半だっつーのに気温は30℃を優に超えており、湿気をムンムンに孕んだ熱風が容赦なくキャビンを蹂躙していきます。
ちなみに私は結露を嫌うこともあってオープン時にはエアコンを入れないので、外気そのまんまの暑さを甘受して走ります。
そんなワケで早くも汗ダクなのですが、屋根を開けて走るために来ているのですから、いいんです(←本当にいいのか?)。
海を離れたR160と七尾の街で分かれ、K47で能登島大橋を渡ります。
しかしながら交通量が多く、思ったように走ることができないため、K257ですぐに能登島を後にしました。
その後も海沿いのR249を北上していくのですが、他車のペースで走らされる時間が増えてきたため、穴水の先でK26へと左折。
広狭混在、途中の1車線区間ではイタチが飛び出してくるほどのローカル県道は、ゼロ・トラフィックで気持ちよく走ることができます。
半島中央部のバイパス道路/K275を経てK6で海に戻り、K35をトレースして恋路海岸でひとやすみ。
しかし周りはカップルやグループなどの若者たちばかりで、もはや恋路などまったく縁のないオッサンは、そそくさとパーキングを後にするのでした(涙)。
R249→農免道路と結び、ボクスターはK28で能登半島の先端部を走ります。
昼時はとっくに過ぎていますが、朝飯をたくさん喰ったおかげであまり腹は空いていません。
ただ、水分とともに塩分も補給する必要性を感じたため、道の駅「
狼煙[のろし]」に立ち寄って、地元の製塩所で作られたという「奥能登の塩飴」を買い求めました。
甘じょっぱい塩飴を舐めながら半島の北側を走っているうちにクルマが増え始め、ペース・ダウンを余儀なくされるようになります。
この辺りは交通量僅少の快走ルートだと記憶しているのですが、お盆期間の三連休ですから仕方ありませんね・・・。
チンタラ走行では風を受けることができず、熱中症を誘発する危険性もあるため、再び海を棄ててK6で内陸部へと逃げました。
誰もいない白山神社に立ち寄り、拍手[かしわで]を打って旅の無事(事故らず/壊さず/捕まらず)を祈願。
マイペースを取り戻したボクスターは、K26→K275→K37→K1→K7と快走県道を細かく結び、静かな山間のK51をひた走ります。
もう一度海に出てR249やK36を南下していくうちに、灼熱の太陽は徐々に西へと傾いていきました。
日本で唯一、普通のクルマがスタックすることなく砂浜を走ることができる、
千里浜なぎさドライブウェイ。
8kmにおよぶそのちょうど中間あたりで、日没の刻を迎えました。
水平線上には雲がかかっており、大威張りで空を支配していた太陽は、曖昧なオレンジ色の光を残して静かに消えていきます。
満潮の時刻を過ぎてはいるものの、穏やかな波が時折、ボクスターの許までやってきては、逃げるように引いていきます。
いや~、素晴らしいですねぇ。
10年ぶりにこの景色を見たくてやってきたのですが、その甲斐は大いにあったと心から思いました。
すっかり暗くなった砂浜を後にし、のと里山街道を経由して「
かほくホテル なごみ亭」に到着、チェック・イン。
シャワーを浴びてから併設の中華料理店で酸辣湯麺+餃子+ビールを平らげ、貸切の大浴場で汗を流し、エアコンをギンギンに利かせた部屋で烈睡となりました。
つづく。