小鹿野を過ぎ上武国境の山々へと向かうR299は志賀坂峠へと登る極上のワインディングとなり、冷たいアスファルトにピレリ・P Zeroのコンパウンドを喰い込ませながら、2速メインで楽しく駆け上がっていきました。
トンネルの向こうは群馬県、北斜面のダウンヒルにも雪や凍結の痕は一切見られず、この時期としては望外のドライ・コンディションで走ることができています。
新設されたJAのガソリン・スタンドや、その横でリニューアルされた道の駅「
上野」を左手に走り続け、上野村の最奥部へと向かいます。
まだ開店時刻前であると解っていながら、新年の営業状況を確認するためにやってきたのは、本日の目的地のひとつである「峠のうどん屋 藤屋」。
閉ざされた入口の貼り紙を見る限り、年末からの休業が続いているようでした。
申し訳ありません・・・とのトーンで書かれていますが、申し訳なく思っていただく必要はひとっつも無いんですよ(笑)。
藤屋は
一昨年の春から御無沙汰していますので、暖かくなったら必ず喰いに来ようと固く心に誓いつつ、独りボクスターに乗り込みUターンを切りました。
時刻は10時近くとなり、深い山々に挟まれた国道にもようやく陽が当たってきます。
あ、そういえば今日は部分日食だった・・・と思い出し、カメラ・バッグの奥底に忘れられていた濃度もサイズもバラバラのNDフィルターを無理矢理重ね合わせ(汗)、F22まで絞った望遠レンズで左上を月に喰われた太陽を眺めてみました。
今回の食は4割程度だとのこと、2012年の
金環日食に比べればインパクトは小さいですが、それでもやはり神秘的ですねぇ。
年末にもう一度部分日食があるとは言うものの、平日の夕刻ということで観られない可能性もあるため、今回ナマで観ることができて良かったと思っています。
この冬、土坂峠はちょっと様子が異なっていました。
毎年、冬期シーズンになると群馬県側の路上に大量の砂が撒かれ、「滑り止めの砂で滑る」とのアイロニーが炸裂するのは周知のとおり(←そうか?)。
しかしながらこの日の土坂に砂は無く、グリップを喪わずに峠を越えることができているのです。
注意して見ると、砂の入った袋が要所に置かれており、一律に撒くのではなく必要に応じてドライバーが使用するように改めたのかもしれないな、と思いました。
この先、雪が降ったらどうなるかわかりませんが、とりあえずは良かった・・・。
12年間に及ぶ私のささやかな願いが行政に届いたようで、嬉しい限りです(←そうか?2)。
さて、寒いので温泉に浸かり、腹が減ったので何か喰って帰りましょう。
今日はいずれも新規開拓を旨とし、埼玉県/秩父エリアでサーチして、まず向かったのは日帰り温泉施設「
満願の湯」。
山の中にある立派な施設で、館内は地元の方々で大いに賑わっておりましたが、風呂場は混雑しているというほどではありません。
渓谷に臨むふたつの露天風呂でリラックス、体の芯まで気持ち良く温まることができました。
風呂から上がり、秩父と言えばやっぱりうどんだよなぁと言うことで、これまたグーグルの検索で見つけた「うどんや だんべえ」へと行ってみます。
こんなところに店があるのか?的な住宅地の外れ、セメント工場を背景に拡がる空き地にポツンと建つその店の姿は、なかなかにシュール(汗)。
しかしながら出されたツヤッツヤのうどんは見るからに旨そうで、期待全開のまま肉汁にどっぷりと浸して一口すすった瞬間、「嗚呼、やっぱり旨い・・・」と小さく呟いてしまいました。
再訪決定です!
また来ます、と言い置いて大満足のうちに店を出、帰路に就くことにします。
K11/定峰峠越えは腹ごなしにちょうど良く、対向車に十分注意しながらボクスターのドライビングを大いに楽しみました。
この付近、東秩父の山々には小さいながらも魅力的な峠がたくさんあるのですが、モタモタしていると正月最後のUターン・ラッシュに捕まってしまうので、それらは次の楽しみに取っておくことと致しましょう。
嵐山小川ICから関越道に乗り、ペースが落ち始めたトラフィックを何とか躱しつつ、自宅へと向かいました。
本日の走行距離は、342km。
走行時間は5時間55分、平均速度は59km/h。
平均速度は10.5km/lでした。