東京湾アクアライン/木更津金田本線料金所のETCゲートで速度が落ちたのを見計らい、ソフト・トップのオープン・スイッチをオン。
冷たい風がキャビンへ一気になだれ込み、幌が完全に畳まれるまでの間、手袋を嵌めてヒーターを強くします。
9秒後にトランスフォームを完了したボクスターは再び速度を上げて本線に復帰、館山自動車道/富津中央ICからR127に出ました。
そのまま内房の海沿いに南下していきますが、東京湾の向こう側には昨日までの雲が残っており、富士山の姿を見ることは叶いません。
海には白波が立ち、冷たい強風に乗って飛んでくる潮の飛沫[しぶき]にフロント・スクリーンがじわじわと汚されてゆきます。
それでも交通量の少ないシーサイド・ドライブは、とても気持ちいいんですよね。
外房に昇ってきた太陽が、雲間から射し始めてきました。
岩井からK89でいったん内陸に入り、K88を南下。
館山の街を抜け、K257で洲崎をぐるっと周りました。
南房エリアに入ると風は一層強くなり、電線がヒュウヒュウと哭き続けています。
クルマを降りると耳が千切れるんじゃないかと思われるほどの寒さですが、そんな状況下でもボクスターの中にいる限りは、屋根を開けていても全然寒くありません。
空はいつの間にか青く晴れ渡り、沿道には強風に負けず菜の花が咲き始め、その画だけを見ればさしずめ春の風情。
大雪を喰らっている地方の皆さんには大変申し訳ありませんが、「今日(屋根を)開けなきゃいつ開けるのよ」的な気分でオープン・エア・クルージングを楽しむことができました。
せっかくなので露天風呂に浸かろうと、久しぶりに「
不老薬師温泉」に立ち寄ります。
700円を払って入場し、脱衣所で服を脱いでいると、同じタイミングで入ってきたおにいさんが
「あのー、ボクスターの方ですよね」
「え?あ、はい、そうですけど」
「ブログ、いつも見てます」
「えっ?」
「前のALPINAのときから見てますよ」
「マジですか?」
「この温泉も、ブログを見て来たんです」
「ひえー」
露天風呂で話を聞いたところ、彼はクルマ好きの学生さんで、今朝も早起きして外房方面から半島内陸部を走り回ってきたとのこと。
駐車場で見かけたE46型BMW3シリーズが彼のクルマらしく、
ALPINA B3やボクスターのBlogをメンテナンスやドライブ・ルートなどの参考にしてくれているのだそうです。
声をかけられたときはビックリ仰天しましたが、何よりも彼のような若者がクルマを好きでいてくれることが心底嬉しい50歳。
先に風呂から上がる彼を見送って、日本もまだまだ棄てたもんじゃないな・・・と、独り大きく頷くのでありました。
浴後、誰もいない広域農道/安房グリーンラインを北に快走しながら、昼飯は「
もばらーめん」を喰いに行こうと思い立ちます。
房総のラーメンと言えば、勝浦タンタンメンやアリランラーメン、(喰ったことはありませんが)竹岡式ラーメンなどが有名です。
で、茂原市にもマイナーながらご当地ラーメンがあることは以前から知っていたのですが、ドライブ・ルート的に茂原方面へ行くことは殆ど無かったため、今回初めて行ってみることにしたのです。
K296→R410→K34→K24/鴨川有料道路→R465→K27と、東→北→東→北・・・と走り続け、もばらーめん発案店を謳う「
らぁ麺 三軒屋」に到着。
昼時を過ぎてなお混雑する店で喰ったもばらーめんは豚バラ肉タップリ、とんこつベースだというスープと中太麺との相性も抜群で、予想以上においしくいただくことができました。
腹も膨れたことだし、アクアラインが混雑する前に、撤収。
とは言え、延伸した圏央道にすぐ乗ってしまうのもつまらないので、R409→K171→K168と交通量の少ないカントリー・ロードを選んで気持ちよく西へと走ります。
木更津東ICのゲートをくぐり、アクアトンネル以外はずっと幌を下ろしたまま、まだ空いている首都高を快走。
自宅最寄りのコイン洗車場で潮にまみれたボクスターを洗い、ついでに内装も掃除してから、次のドライブに備えてガソリン・スタンドへと向かうのでした。
本日の走行距離は、421km。
走行時間は7時間37分、平均速度は57km/h。
平均燃費は、10.5km/lでした。
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今回の大寒波で、北関東の山々は軒並み大雪に閉ざされてしまったようです。
だからと言って走らないわけにはいきませんし(笑)、加えて冬晴れのオープン・トップ・ドライビングは最高に気持ちいいもんですから、必然的に房総や伊豆へのドライブが増えるものと思われます。
次に房総半島を走る際には、熱々激辛の勝浦タンタンメンでもいただきましょうかね(ひぃ~)。