関越自動車道/前橋ICの出口ゲートで屋根を開け、市内を抜けていつものようにK126で榛名山へのヒルクライムを開始。
沿道に何もない完全な山道なのですが、伊香保温泉を経由するK33、すなわちメインの観光ルートを使ってはいけないと言うことを、チンタラ走行を強いられた前週の赤城山/K4で十分学習しているのです(涙)。
1.5車線のワインディングはところどころ路面の荒れた箇所もありますが、交通量ゼロで文字通り走り放題。
前日の雨に濡れた落ち葉で軽く滑ることはあるものの、ボクスターは森の急坂路を軽快に駆け上がっていきます。
外輪山のピークを越えると、朝の光を浴びて紅葉が輝く山腹の下で、カルデラ内が雲にすっぽりと覆われている光景が目に飛び込んできました。
中央火口丘の麓にあるパーキングでは、最初は真っ白で何も見えない状態。
が、日が昇るに連れてカルデラ内に溜まっていた雲は徐々に消えてゆき、市内のコンビニエンス・ストアで仕入れたおにぎりを頬張っているうちに、紅葉の始まった榛名富士がゆっくりとその姿を現しました。
いや~、素晴らしい演出ですねぇ(笑)。
榛名湖の周囲をゆっくりドライブし、西岸のパーキングで小休止。
薄れゆく朝霧の中で釣りに興じる皆さんの姿を眺めていると、19インチ・ホイールまでもが同色にペイントされたイエロー・ボディの981型ボクスターSが滑り込んできました。
訊けば、オーナー・ドライバーの方はここ榛名をホーム・コースとし、良く走りに来られているとのこと。
図らずもボクスター談義となり、いろいろと楽しくお話を伺うことができました。
アピアランス抜群の黄色いボクスターSは、スポーツ・クロノ・パッケージやスポーツ・エグゾースト・システム、スポーツ・シャシーなどの「走り系」オプションを満載しており、しかもレフト・ハンダー&マニュアル・トランスミッション!
タイヤについて尋ねてみると、「5,000kmも持たずにツルツルになっちゃうんですよ」、と・・・。
いやはや、すんごい乗り手の方がいらっしゃるんですねぇ(汗)。
木陰をものともしないイエローとブルーの強力なコントラストを存分に楽しんでから、クラクションを鳴らしてお別れとなりました。
K28、通称「裏榛名」のダウンヒル。
青空の下、遠く上越国境の山々を見晴るかしつつ、オーバー・スピードに注意しながら気持ちよく駆け下ります。
引き続き、大好きな榛名西麓広域農道をドライブ。
慣らしを完了したフロント・タイヤのグリップを感じながら、2速⇔3速で無人のワインディング・ロードをマイペースで走っていきました。
更に、K33で地蔵峠を越えてゆきます。
浮いた砂に足を取られる場面もありましたけど、この道も低めのギアを選んで積極的に走りました。
榛名山からここまで、途切れることのない気持ちいいワインディング・ルートですが、ちょっと脇道に入れば素晴らしい山の景色が拡がっています。
そんなところもまた、このルートが好きな理由のひとつなんです。
松井田からは、K196で妙義山へ。
日も高くなり、前方にバイクやクルマが現れることもありましたが、いずれも気持ちよく譲っていただき、クラクションとハンド・サインで感謝を伝えながら屈曲路を走り続けます。
この道もまた刺激に満ちていて、たまらないものがありますね。
青空に突き刺さった巨大な岩山を見上げるパーキングで休んでいると、轟音とともにスーパー・セブンの一団がやってきました。
「オープン・ツーシーターズ」という点ではボクスターも同じですが、やはりセブンのレーシーなプロファイルやストイックさはハンパ無いですよねぇ。
一度はセブンを走らせてみたい・・・いや、オレにそんなウデは無いだろ!と自身にツッコミを入れつつ(汗)、ボクスターをリスタートさせました。
妙義山を下り、下仁田からはK45で奥多野を目指します。
いつもは上野村に直行する長大なトンネルを使うのですが、今回初めて、県道表示のなくなった旧K45で塩ノ沢峠を越えてみることにしました。
山間の屈曲路は、沿道に住居などが無い限り、バイパスができるとやがて廃道となってしまうことが往々にしてあります。
この道も通れないんじゃないか・・・との懸念を抱えたまま山の中へと入っていったのですが、道は続いていました。
狭隘な旧道には木の枝や落ち葉が散乱していたり、道の真ん中に苔が生えていたりして、アドベンチャーな雰囲気が炸裂です。
それでも、ようやく拓けたコーナーの先に色づきつつある奥多野の山々が現れたりすると、少なからず感動してしまうんですねぇ。
この紅葉は、2車線の立派な新道からは見ることができないはずです。
こういうことがあるから、脇道&旧道探索はやめられないんですよね(笑)。
K45に復帰し、K124を走って浜平温泉「
しおじの湯」に入ります。
周辺の山はまだ緑のままですが、青く高い秋空の下で浸かる露天風呂の気持ち良さったらありません。
空腹もピークに達していたため、K45を戻って「
峠のうどん屋 藤屋」に到着。
開店直後ですが小さな店は既に満員、本日分の用意は私を含めて残り数人分だったらしく、店のおじいちゃんは後から来たお客さんたちに「わりぃねぇ~」と頭を下げていました。
相変わらずバカでっかい椀にブチ込まれた極太のうどんに、これでもかと載せられた2種の巨大な野菜かき揚げと固ゆでの卵。
脇目も振らずに喰い果たし、ギンギンに膨らんだ腹をさすりながら、大満足でうどん屋を後にするのでした。
さ、そろそろ撤収としましょう。
R299→R462と東へ快走を続け、本日最後の峠道であるK71へ、スポーツ・モードのスイッチをONにして突入。
土坂峠を挟んで群馬県側の上りと埼玉県側の下り、いずれも2速メインでステアリングを切りまくりました。
私ごときのヘナチョコ・ドライバーが頑張って走らせてもボクスターはキュウとも言わず、アクティブ・セイフティ能力の高さをつくづく感じることができます。
花園ICから乗った帰路の関越道はまだ空いており、ヅラが飛んでいくんじゃないかぐらいの風を浴びながら、オープンのままで埼玉の自宅まで走りました。
本日の走行距離は、431km。
感覚的にはもっと走ったような気がしていますが、それは山坂道ばっかりを走っていたからでしょうね。
走行時間は6時間27分、平均速度は69km/h。
平均燃費は9.2km/l、不必要にアクセルを踏んでいたことを、少々反省している次第です(汗)。