昨日は暗くなってからの到着でわからなかったのですが、窓の外は海、そこに巨大な金華山が浮かんでいました。
白み始めた空に雲は少なく、今日もいい天気になりそうです。
朝風呂→朝飯→チェック・アウト。
例によって一番安いプランでの宿泊でしたが、食事も含めGTの宿として十分満足できる旅館でした。
K220/コバルトラインは牡鹿半島の中央部、海の見える尾根伝いを走るスカイライン。
エンジン・オイルが温まってきたところでボクスターのルーフを開放し、朝の冷たい風を浴びながらのワインディング・ランが始まりました。
ボクスターには、ドライブ・モードを変更する機能が標準で装備されています。
このスポーツ・スイッチを押さないと、オート・スタート/ストップ機能が有効となりアイドリング・レベルも低下、エンジンのレスポンスは目に見えて鈍化するという、いわゆるエコ・モード的な状態のままなのです。
個人的にはスポーツ・モードが標準レベルに感じられ、こちらを是非デフォルトにしてもらいたいと思いつつ、スイッチを入れて走りました。
引き続き4,000rpmをリミットとしてはいるものの、本来の鋭さを取り戻したボクスターは、コーナーからの立ち上がりを気持ちよくダッシュ!
いや~、朝っぱらから楽しすぎます。
ちなみに前回この道を走ったのは二十数年前、その時はKP61/トヨタ・スターレットSで訪れています。
当時は確か一車線区間も多々あったと記憶していますが、震災後の修復もあったのでしょう、コバルトラインは滑らかな路面の素晴らしいドライビング・ロードになっていたのでした。
「リアスブルーライン」と名前はついていますが、現在は震災復興の工事用道路として使われているらしく、大型ダンプがひっきりなしに走っています。
私のような観光客がフラフラと来てはいけないのだな・・・と痛切に感じると同時に、復興成った暁には是非また走りに来ようと思いました。
そんなエリアを抜けた先にある、神割崎でひとやすみ。
穏やかな南三陸の海が、秋の陽射しに輝いていました。
その先のR45は事故でもあったのか、志津川の手前でまったく動かなくなったため、Uターンして内陸方面へ。
北上川に沿ってK202を北に走り、R456で森の中へ突入していきます。
その名の通り曲がりくねった七曲峠を越えて、ボクスターは岩手県に入りました。
県境付近から天気は一転して雨模様、それでもスキを見てトップを下ろしながら走ります。
何度か来ている岩手県ですが、今日はなるべく初めての道を選んで走ろうと考え、県中央部の山道をひたすら北上していくことにしました。
東磐井広域農道は誰もいない2車線路、5速メインでのクルージングが続きます。
K10→K8→K27とカントリー・ロードを快走し、K178で田瀬湖畔を走ってから再び山の中に入り、K161を経由してR396を走りました。
K43で道の駅「はやちね」に立ち寄り、昼飯を喰っていないなぁと思いつつお茶だけ買ってリスタート。
長野峠越えは落ち葉だらけの狭隘路、こんなところをボクスターで走って大丈夫か?と思いつつ、やっぱり引き返さずに走ります(笑)。
その甲斐があったのかどうかはわかりませんが、誰もいない山奥では手つかずの紅葉が独り旅のオッサンを出迎えてくれました。
無事に下界へと出、R106で晴天の盛岡市内に入ったボクスターは、落ち葉や泥で恥ずかしいほど汚れています。
ということで、スマートフォン+カーナビでコイン洗車場をサーチ。
水洗いだけとは言え、衆人環視に耐えるレベルにまで復活することができました。
時刻は15時を過ぎ、気温は10℃近くまで下がってきています。
そろそろ今日の宿へ向かうこととし、滝沢ICから東北道に乗ったらいきなりの大雨。
で、西根ICから八幡平へと向かっていると、あろうことか雨に雪が混じり始めました。
濡れ落ち葉や泥の跳ね上げで、ついさっき洗ったばかりのボクスターはすっかり汚れ放題です(涙)。
道路工事のおじさんに聞けば、なんと八幡平はK23/アスピーテラインもK318/樹海ラインも積雪のため通行止めとの由。
しゃーない、八幡平ドライブは諦めるか・・・などと呑気なことを言ってる場合ではありません。
目的地の松川温泉に近づくにつれ、周囲は思いっきり雪景色となってきたではあーりませんか(汗)。
この時点で道に雪があれば、引き返して宿にキャンセルの電話を入れたことでしょう。
しかしボクスターはゆっくりとではありながらそのまま走り続け、最後の急坂を下って松川荘に到着してしまったのです。
来ちゃったけどいいのか?と果てしなく自問を繰り返しながら、雪が積もり始めた橋をゆっくりと渡って駐車場に入ります。
他のクルマはうっすらと雪をかぶっている程度でしたが、夜には止んでくれるのでしょうか・・・。
不安一杯でチェック・イン、宿の主人によれば、この時期にここまで降り積もるのは珍しいとのことでした。
白濁の温泉は内湯/露天ともに素晴らしいのですが、雪は降ったり止んだりを繰り返し、オッサンもその都度一喜一憂を繰り返します。
山の幸がいっぱいの晩飯を喰ってから恐る恐る玄関を開けて外を見てみると、しんしんと降りしきる雪に辺り一面はすっかり銀世界となっていたのでした。
昨日、この宿をわざわざ選んで予約したのに、この有様です。
・・・いや、シャレにならん(涙)。
本日の走行距離は、353km。
走行時間は6時間40分、平均速度は55km/h。
平均燃費は10.2km/lでした。