ド派手なマイアミ・ブルーにペイントされた試乗車の911カレラ4Sは、ほぼフル・オプションで飾られ2,000万円を軽~く超える、右ハンドルのオートマ車。
実際にこの目で見てみると、991型と比較して外装はほとんど同じ、内装は結構変わったな、という感じです。
特に、センター・コンソールのでっかい横長ディスプレイや、薄さを強調した液晶のメーター・パネル、ギア・シフト機能を排してちょこんと生えた小さなセレクター・レバーなどは、イマドキの高級車感が炸裂です。
走りについては・・・いや、そりゃまぁ凄いんでしょうけど、どれぐらい凄いのか見当もつきません。
3リッターのフラット・シックス・ターボは450psもあり、0-100km/h3.4秒、最高速度306km/hとスペック・シートに書かれてはいますが、都内の一般道ではそのパフォーマンスの片鱗すら窺い知ることはできないのです。
実際にステアリングを握っていたKさんは、短い試乗の中でも992型のポテンシャルを感じ取っていたでしょうし、私を乗せていなければ、全開バリバリの走りでその速さを証明していたかもしれません(笑)。
が、助手席の私の印象に残ったのは速さではなく、「20/21インチのでっかいホイール&タイヤを履いているとは思えない、乗り心地の良さ」でした。
ディーラーへ戻り、ショウ・ルームに展示されていた992型カレラSのプライス・ボードを眺めていて、改めて気づいたことがあります。
それは、「PDK:0円」の表記。
991型のトランスミッションはマニュアルが標準、PDKは60万円以上のオプションだったのに、992型ではどうやらオートマが標準となったようなのです。
カレラS/4Sだけでなく、つい最近発表された992型のカレラについても、未だマニュアル・トランスミッション仕様についてのアナウンスはありません。
MT仕様車は2019年中に追加されるとの記事もありますが、その需要が極端に少ないと思われる日本において、インポーターはMTの受注に踏み切るのでしょうか・・・。
たとえ発注が可能になっても、オートマが標準なのですからMTはレス・オプション扱い、つまりPDKとの差額は還付されないんじゃないかと想定されます。
ま、私が992型を買うことはまずありませんので、どちらでもいいんですけどね(涙)。
Kさんの718ケイマンで自宅まで送ってもらいましたが、なんだかちょっとモヤモヤします。
992や982を楽しそうに走らせるKさんの横に乗っているうちに、どうやら自分も運転したくなっちゃったみたい(笑)。
イグニッション・キーを引っ掴んで再び家を出、パーキングで眠るボクスターに乗り込みます。
胸の切開創にシート・ベルトが当たって覚える違和感はまだ残ってはいるものの、運転への欲求を妨げるまでには至りません。
屋根を開け、最寄のランプから交通量の少なくない首都高へと上がります。
暑苦しく汚れた都会の風が吹き、不機嫌な午後の太陽が容赦なく照りつけてきますが、そんなもんはお構いなし。
汗をかきつつ、いい気分でボクスターを走らせました。
レインボー・ブリッジ経由で辰巳第一PAに立ち寄り、すんごい勢いで溶けゆくセブンティーン・アイスを必死に舐め倒してから、撤収。
わずか1時間ほどのドライブでしたが、それでもリハビリテーションを大きく進捗させることができました(笑)。