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北海道グランド・ツーリング:5 [drive/touring]

轟々と吹きすさぶ風の音で目が醒めた。

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朝6時前の斜里郡清里町は曇り空で、窓の外の白樺が枝を大きく揺らしている。
強い南風のせいで暖かく、雨も降っていなかったので、ホースをお借りして泥だらけ&虫だらけのボクスターを洗った。
朝飯はシンプルな和食で、ご飯もおかずも実に旨い。
生まれてはじめてイクラを残さずに喰うことができたのには、我ながらちょっと驚いた。
コーヒーをいただいてからチェック・アウト。
雨がポツポツと落ちてきたのは、洗車をしたからに違いない(涙)。

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天気予報や雨雲レーダーなどを総合すると、雨が降っているのは現在地より北で、南へ行けば大丈夫なようだ。
実際、ストレートな農道を結んで南下しているうちに雨は止み、すぐに幌も乾いてくれたため、ルーフ・オープン&アクセル・オン。
R391を快走し、緩やかな野上峠を経て川湯温泉へと下る。
この付近は一昨日にも通っているはずなのだが、その記憶はもう遠い過去のようだ。
弟子屈の街を出ると、「900草原」の看板が目についたので寄ってみる。
恐らくは町営の大規模農場だと思われるが、頂上のレストハウスは休業中らしく、駐車場には工事車両が出入りしていたので、長居はせず後にした。

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D53は緑の丘を縫うカントリー・ロード。
巨大なトレーラーや干し草ロールを満載したトラックも走っているが、手を振りつつどんどんパスさせていただいた。
続くR274は、これまた沿道に何もない道だ。
国道としての整備途上にあるようなイメージで、何箇所かの工事や荒れた路面もあるが、ハイペースで西へ走り続けることができる。
R240に出て、阿寒の街はずれにあるホクレンで給油。
気温は20度を超えており、シャツ1枚でも十分なのだが、ホクレンのおねいさん曰く、この付近は今朝は4度まで下がっていたのだそうだ。

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阿寒ICから入った無料の道東自動車道で山を抜け、2つ先の白糠ICでアウト。
ここから浦幌までの40km、R392とR274の重用区間は、並行する道東道が無料開放されているため、無人の走り放題ルートとなっている。
トンネルだらけの道東道より15kmも長く、明るい山間のワインディングを楽しめるのだ。
2年前に初めて走って味をしめ、今回も再走した次第である。

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本別まで出たところで、昼飯を喰おうとGoogle検索。
特に目当てもないため「旨い店」の検索結果1位の店へ行くこととし、そのままナビゲートしてもらって店に到着する。
しかし無人の商店街にその「浮舟」1軒だけが暖簾を出しているような状況で、POPも何もなく入店を大いに躊躇った。
意を決して店に入り、カウンターに座っておすすめメニューの「にんにく焼き(1,750円)」を発注し、待つこと暫し。
鉄板の上に乗って出てきたのは、刻みニンニクのソースがタップリとかけられた、辞書のような厚さ・・・いや、高さのある豚肉の塊であった。
店のおばちゃん曰く450gぐらいあるとのことで、イメージ的には、3枚にスライスしてもまだ分厚いと言えるレベルである。
これがまた、デカいだけでなく旨いのだ。
ニンニクのソースが旨いのはもちろんだが、このボリュームをペロリと喰えてしまうのは、肉そのものが旨く、また焼き方が上手いからに他ならない。
いやはや、地方にはすごい店があるもんだ。
走りとは違うが、これもまたツーリングの醍醐味なのである。

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食後は、無人のD56を南下。
Tシャツ1枚姿で走っているのは、巨大トンテキを喰って熱くなっただけでなく、気温が25度にも達しているからである。
40km近くを快走し、そのまま南下を続けてR336/ナウマン国道へ入った。
この道は恐らく一度も走ったことがなく、故に走りに来たのだが、ハイペースは保てるものの単調である。
そこでD881との交点を左折、太平洋を望む晩成温泉に立ち寄った。
全国的にも珍しいと言われる濃茶色のヨード泉に浸かり、熱くなってきたら素っ裸のままテラスに出て、海風が袋を嬲るままに任せる。
大いにリフレッシュしたところで駐車場に戻ると、小学生ぐらいの少年が目を輝かせてボクスターを見ていたので声をかけ、クルマ談義をスタート。
彼は大人になったら70年式のダッジ・チャレンジャーを買うのが夢なのだそうだ。
迎えに来た父親とキャンプ場に向かう少年に手を振って、晩成温泉を後にした。

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R336と別れ、D55で大樹の市街地を抜けて走る。
十勝平野の南のフチを回るこの道は交通量ゼロでとても気持ちよく、私も何度か走っている。
中札内の街に入り、JAの直売所を覗いてから、昼前に予約しておいたゲストハウス「カンタベリー」にチェック・イン。
カフェに併設された小さな宿で、洗濯機と乾燥機をお借りして、溜まっていた下着類を洗うことができた。
晩飯は私独りだったのだが、出されたのは豚肉の生姜焼きである。
今日は豚肉の日だな、としみじみ思った(笑)。


本日の走行距離は、367km。
走行時間は5時間28分、燃費は12.6km/lであった。

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ガソリンはハイオク

wataさん こんにちは
先日述べた通り北海道に行く予定でしたがひと足早い冬将軍の到来により泣く泣く断念し(泣)、中国、四国ツーリングに変更しました。
昨夜から高速700キロ走りきり 中国道津山ICから昇天街道、蒜山高原を満喫してきました。香川県琴平町より失礼しました(笑)

by ガソリンはハイオク (2021-10-21 17:40) 

junki

wataさんこんばんは。
先立ちに私事で恐縮なのですが、3泊2000kmは途中「雨予報日」と所用で一旦高速にて帰宅、自宅泊・・と言う無駄な距離もありますので、ツーリングとしてはお恥ずかしい限りです。(伏)
wataさんにならい雨は「移動日と割り切る」事が出来ず、今回の稚内周遊の記事でさすが隙の無い計画と思いました。
それで、イクラは俗に言う「食わず嫌い」なのではないですか?!
GT記の締めにイクラ克服と挙がりそうです。
そしてまたその少年も「青いポルシェ」(オーナー含む)を一生忘れないと思います。





by junki (2021-10-21 20:59) 

wata

ガソリンはハイオクさん、こんにちは。

そうだったんですか!
この時期の北海道は平地ならまだ大丈夫だと思うのですが、峠などの高所は降雪の可能性がありますもんね・・・。
北海道は逃げませんので(笑)、是非またベスト・シーズンを狙っていただければと思います。
その代わりの中四国ツーリング、季節も最高だと思いますので、大いに楽しんできてくださいね!

by wata (2021-10-21 22:45) 

wata

junkiさん、こんにちは。

ツーリングの途中でいったん帰宅するというのも、なかなかできるもんじゃありませんよ(笑)。
今回の「稚内で晴れ待ち」は、日程に余裕があり、かつ無計画の宿無し旅だったからできただけですが、2015年には、台風をやり過ごすために宮崎市内で映画を観て過ごしたこともありました。
斜里の宿で朝食に出てきたイクラは、地元で上がった鮭から宿で仕込んだものだそうです。
臭みもなく、おかゆに入れて全部喰えましたが、いつもは2-3粒でギブアップなのです(涙)。

by wata (2021-10-21 23:03) 

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