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グランド・ツーリング2016秋[5]カルスト⇒橋⇒お好み焼き⇒猪 [drive/touring]

◆Day5

山口県、湯田温泉 。
眠い目をこすりながらとっぷりと浸かる温泉旅館の朝風呂は、旅の楽しみのひとつだなぁとつくづく思う。

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荷物をまとめて7時前にチェック・アウト。
今日も素晴らしい快晴、放射冷却で冷え込んではいるが、屋根付き駐車場のおかげで幌に夜露はなく、宿を出てすぐにフル・オープンで走り出すことができた。
まずは秋吉台へと向かうのだが、その前に腹ごしらえをしよう。
近くのローソンでじゃがいもとアンチョビのフランス、チョコチャンクスコーン、そしてカフェオレを仕入れ、山間快走路のR435で街を出る。
峠を越えた先の山村で、廃校となった小学校の玄関先を借り、ゆっくりと朝飯を喰った。
正面から射してくる陽光がとても眩しく、暖かい。

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K242、通称「秋吉台カルストロード」は、成層圏まで突き抜ける青空の下でまったく誰もいない。
無数の石灰岩が顔を出す草原を、2車線のアスファルトが遠くたゆとうているだけである。
もう何度も来ているが、四国カルストや町道瓶ヶ森線と同様、未だに新鮮な感動を覚える道だ。
この体験を、ドライブを楽しむすべての人とシェアしたい・・・そんな風にさえ思えてくるのである。
もちろん、こんな道をアクセル全開で走るほど、私は若くも野暮でもない。
一段高めのギアを選び、オープン・トップの幸せを噛み締めながら、ボクスターをのんびりと走らせた。

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ここから更に西の果てを目指すべく、K31から山峡路のK267→K38と結び、K34をマイペースで南下していく。
西へのショート・カットにK262を使ってみたが、これがリアル1車線&ガタガタ路面の実に酷い道であった。
山頂の広場に辿り着けば眼下に展望が拓け、その先は普通レベルのワインディング・ロードとなるのだが、この道はもう二度と走らないぞちくしょうめ。
一瞬のR491を経てK260からR191で海岸線に出、眩しい海を左手に北上した。

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青い海を跨ぐK276、角島大橋。
2009年の秋に初めて訪れてから、もう何度目になるのだろうか。
今日は風が強く青い海には白波が立ち、しかも補修工事のために片側交互通行となっていたが、それでもこの橋の美しさは変わらない。
ここもまた、晴天の日に来ることができて本当に良かった。
ちょうど昼時となったため、角島のでっかいレストハウスで飯を喰うことにする。
食堂のメニューはやはり海産物が中心だが、私は「当店イチオシ!ぶちうまい!」のキャプションに釣られてイカカレーを喰い、軽く後悔した(涙)。

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いつかまた来ようと誓いつつ橋を戻り、走り放題の広域農道/みのりロードで国道をバイパスしつつ東に走る。
髪の毛グッチャグチャでカッ飛ぶ感覚が、実に気持ちいい。
R191に復帰、無料の山陰道から道の駅「萩・さんさん三見」で一休みしながら独り作戦会議だ。
天気は変わり目を迎えているらしく、ギンッギンの晴天は一旦今日までで、明日の中国地方は雨模様になるという。
が、予報を詳しく見てみると、山陰は一日中完全に雨のようだが、山陽方面はそれほどでもないらしい。
ということで山陽側へエスケイプすることとし、広島県北広島町に宿を取った。

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萩の街を抜けると、クルマは一気にいなくなった。
ここから北広島まで、怒濤のファストラン・ドライブが炸裂することになる。
下道だけで距離は150kmほどあるのだが、自宅起点のデイ・ドライブならともかく、グランド・ツーリングにおいてそんなもんは屁でもない(笑)。
日本海に沿ったR191の交通量は僅少で、青い海を眺めながらひたすらマイペースで走り続けることができた。
先行車が現れたらギアを落とし、余裕を持って安全かつ迅速に、抜かれる側に敬意と謝意を示しつつパスさせてもらうのだ。
島根県/益田の市街地だけはいわゆる街乗りレベルにまで速度は落ちるものの、海を離れ内陸へと向かうR191は、大いなる山々の懐を5速メインで走る豪快路となる。
途中、クール・ダウンを兼ねて紅葉の名所である匹見峡へと寄り道してみたが、樹々の葉はまだあまり色づいてはいなかった。
県境を越えて広島県に入り、K307→R186→K40→R433と気分爽快で走りまくる。
この辺りは沿道にスキー場が点在するほど標高が高いのか、所々ではあるが紅葉が進んでおり、傾きつつある太陽に照らされて赤く染まる山もあった。
それにしても、このルートは本当にダイナミックだ。
海から山へと走り続ける、グランド・ツーリング感満点のドライビングがこれでもかと続くのだ。
中国地方の道は凄いと、改めて思った。

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カーナビの到着予想時刻を1時間以上も上回り、北広島の「アザレア千代田」に到着。
運動公園内の宿泊研修施設とのことだが、ホテルや旅館と変わらず実に快適である。
晩飯は、フロントにいたプロゴルファーの石川遼似のおにいさんにお奨めを聞いて、お好み焼き「三八松浦」へ。
真っ暗な夜道を20分ほど歩いて暖簾をくぐり、カウンター席で生ビール片手に肉&玉子入りのそばダブルを喰う。
死ぬほど腹が膨れたが、とても旨かった。

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宿への帰り道を独りとぼとぼと歩いていると、後ろからやってきたパトカーが、反対側の歩道を歩けと言う。
見れば、私が歩いていた側の歩道の少し先で、でっかいイノシシがジタバタともがいているではないか。
つい先ほどクルマと激突して怪我をしてしまったらしいのだが、とにかくビックリ仰天である。
ところが、宿に戻ってフロントの石川遼くんにこの話をしたものの、「ああそうですか」的な感じでリアクションが極めて薄い。
あれ?普通は驚くだろ・・・と思いきや、遼くんによればこの付近ではよくあることらしい。
イノシシだけでなく鹿もよく見られ、今年の夏には熊も出たのだそうだ。
オレはそんな夜の山道を、お好み焼きを喰うためだけに独りで歩いていたのか・・・。

んもー、先に言ってくれよ、遼くん(涙)。



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HIDE

WATAさん、再びようこそ広島へ!K307~R186~K40~R433~R261で千代田は私のお気に入りルートです。冬は雪や路面凍結で走りにくいので今がベストだと思います。因みにお好み焼きのそばはシングルにされたほうが・・・。
by HIDE (2016-11-23 19:56) 

wata

HIDEさん、こんにちは。

この山間ルートは本当に素晴らしいですよねぇ。
東から西に向かって走ったこともありますし、芸北の辺りで泊まったこともありますが、いずれにせよ中国地方に来たら外せない快走道路群だと思います。
で、お好み焼きは仰るとおり、シングルにすべきでした・・・。
わずか100円プラスだったので、調子に乗ってダブルにし、苦しいほど満腹になった次第です(涙)。

by wata (2016-11-23 22:30) 

ri-co父

wataさん、こんにちは。

5日目にして角島。まだまだGTは続く…、のようですね。凄っ!
191は、所謂地元では高速同レベルの道路です。海沿いをハイウェイ感覚で飛ばせる、そんなコースですね
by ri-co父 (2016-11-24 15:51) 

wata

ri-co父さん、こんにちは。

角島大橋は、やっぱりキレイですねぇ。
最近はずいぶん有名になったようで、この日もたくさんの観光客が来ていました。
R191は海沿いなので交通量が多いかと思いきや、仰るとおりの走り放題快走路でした。
もちろん、ハイウェイではなく一般道ですけどね(汗)。

by wata (2016-11-24 21:21) 

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