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エンジン・オイル交換 [maintenance]

ボクスターの2回目となるエンジン・オイル交換を実施しました。

紀伊半島を走ったボクスターは、その走行距離が11,000kmを超えていました。
初回のエンジン・オイル交換から2ヵ月半、7,000km。
ポルシェ社が定める981型ボクスターのオイル交換インターバルは「15,000kmまたは1年ごと」ですので、距離的にはまだ半分も走っていません。
が、個人的には何の根拠もなく「7,000-8,000kmごとかなぁ」なんて思っていたため、交換に至った次第です。
前回はディーラーのフル・サービスにお任せしましたが、今回はその真逆(笑)、DIYでの作業です。

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物理的なオイル・レベル・ゲージを持たないボクスターは上抜き交換ができないため、旧いオイルはドレン・コックから排出する必要があります。
ドライ・サンプと言いつつ、ウェット・サンプと同様エンジン直下にオイル・パンがありますので、オイルを交換するにはその下に潜り込まなくてはなりません。
で、自宅ガレージもジャッキもウマも持たない私が今回新たに購入したのが、アメリカ製のカー・ランプ。
リフト量は160mmで耐加重は5.4t、作業性も安全性もバッチリだとは思いますが、長さが90cmもあって届いたときにはその大きさにビックリしました(汗)。
他に手持ちの工具以外で揃えたのはトルク・レンチ、8mmのヘキサゴン・ソケット、76mm/14角のカップ型オイル・フィルター・レンチ。
これらのツール類とエンジン・オイル&フィルターはインターネット通販で、ドレン・ボルト&ワッシャーはディーラーで買いました。

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房総半島をひとっ走りして帰ってきた好天の日曜午後、メーター上のマルチ・ファンクション・ディスプレイで油温が80℃程度まで下がったのを確認してから、作業を開始します。
カー・ランプは初体験、恐る恐る後輪を乗せてみましたが、いったんセットしてしまえばその安心感はジャッキ等の比ではありません。
レジャー・シートを敷いて寝っ転がり、普段は見ることのできないエンジンやサスペンションなどをじっくりと観察してしまいました(笑)。
8mmのヘックスを用いて意外に固く締まっているドレン・ボルトを外し、オイル処理箱へ排油。
排出されるオイルの勢いが落ち着いたところで、ヌケを良くするためにリア・トランク内のオイル注入口を開けましたが、いやはやオイルのキレの悪いこと・・・。
糸のように細くなっても排出は長く続き、滴るようなレベルになるまでトータル1時間ぐらいはかかったものと思われます。

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排出が完全に止まるまで待っていたら日が暮れてしまうので、サッサとフタをします。
新品のドレン・ボルトにワッシャーをセットし、トルク・レンチを使って慎重に50Nmで締め込みました。
このボルト、アルミ製だと聞いてはいたものの、持ってみると予想以上に軽くて驚きます。
変形を許す素材ということもあり、ディーラー・サービスではオイル交換時に必ず新品を使っているのだそうですが、コレがワッシャーとセットで1,200円もするんです(汗)。
引き続き、オイル・フィルターの交換。
ラチェット+エクステンションにフィルター・レンチをセットしてプラスチック製のハウジングを外し、ラバー・リングとエレメントを新品に入れ替えて、25Nmで装着しました。

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オイル・パンやフィルター周辺をパーツ・クリーナーとウェスでキレイにしたところで、新しいオイルを投入します。
銘柄は、ポルシェ社認証オイルのモービル1・5W-40
ディーラー・サービスでは5W-50を入れてもらっていましたが、ボクスターS/GTSや911シリーズと比較して排気量もパワーも小さなボクスター2.7には、ちょっと重いような気がするんです。
・・・いや、もちろん根拠などありませんけどね(汗)。
値段も4L×6缶で26,000円程度、リッターあたり1,000円ちょっとで買うことができましたから、十分リーズナブルだと思っています。
ボクスターのオイル量は7.5Lとのことですので、とりあえず6Lを入れたところでカー・ランプから下ろし、不足分を注入することにしました。
が、これがまどろっこしいと言うか面倒くさいと言うか・・・。

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前述の通り、ボクスターにはオイル・レベル・ゲージが無く、油量はマルチ・ファンクション・ディスプレイで確認するようになっています。
ところがオイル量を正確に測定するためなのでしょうか、「エンジンが作動温度に達している状態」でないと、測定結果を表示してくれません。
・・・そう、新しく入れたオイルは当然ながら冷たいままなので、すぐにはオイル量を測定できないのです。
付近をちょっと走れば油温も上がるだろうとは思ってみたものの、入れた6Lだけで無事に走れるのかどうかがわかりません。
かと言って、不足分を1.5Lと決めつけて投入すると、極力避けるべきオーバー・チャージとなってしまう恐れがあります。
仕方なく、アイドリングを続けて油温が上がるのを待つことにしました。
しかしながら、そもそも水温や油温が何℃になれば「作動温度に達している状態」と判断されるのかさえも不明です。
温度の上昇に伴って何度か測定を繰り返しているうちに、ようやく結果が表示されるようになりました。
6Lを注入した時点での油量判定は「OK」ですが、メーターの上限まではあと3目盛りあります。
1目盛りは約400ccとのことなので、1Lを追加投入。
合計7Lを入れたところでもう一度測定してみた結果、目盛りはピッタリ上限を指すようになりました。
やれやれ・・・。

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と言うことで、DIYによるボクスターのエンジン・オイル交換は無事に完了しました。
たかがオイル交換作業ではありますが、何だか達成感でいっぱいです(笑)。
ただ、記事に書いたように不慣れなこともあって、今回は3時間もかかってしまいました。
とりあえず自分でやってみていろいろなことがわかりましたので、次回からは大幅に時間を短縮できるものと思われます。
しかし今回、私はつくづく思いました。
前車/BMW ALPINA B3のオイル交換は、本当に楽チンだったんですねぇ(涙)。

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zen

なんなんだ、この黒いガンダムのような物体は?
こんなもん、よく見つけましたね。
でもこれでB3並みとはいかないまでも、怯えながらエンジンオイルしなくてよさそうっすねo(^▽^)o
by zen (2015-01-25 18:04) 

つくばの松

ご苦労様でした。

やっとwataさんのブログらしくなりましたね!ホッとしました(笑)
ちなみにモービル1は間違いなく良いオイルで(数少ない元売り系の100%シンセ)ポルシェや35GTRなど指定ですよね。私も使ってたことがあります。(高いからやめましたけど・・爆)
実はメーカー看板商品は0-40WのRPでそちらの方が原価は高いようです・・


by つくばの松 (2015-01-25 18:55) 

wata

zenさん、こんにちは。

ガンダムって(笑)。
今回、DIYでのオイル交換についてネットでいろいろと調べているうちに、カー・ランプなるものの存在を初めて知った次第です。
凄く便利かつ安全なのですが、ジャッキ類に決定的に劣る点は、タイヤ交換ができないことです(汗)。

by wata (2015-01-25 23:57) 

wata

つくばの松さん、こんにちは。

エンジン・オイルの良し悪しは私にゃよくわかりませんが、ボクスターの整備記録簿には「認証オイルを使うことが保証の前提だ」的な記載もありましたので、これからもモービル1を使い続けることになると思います。
5W-50、5W-40、0W-40の三種が認証されているため、その中からフィーリングの好みや値段で選ぶって感じですかね。
いずれにせよ、まとめ買いの残りを使いきってから考えます(笑)。

by wata (2015-01-26 00:10) 

枯葉マーク

カーランプ、以前国内工具チェーンの類似品を購入しましたが
自分のメーカー純正ローダウンFR車では
スポイラーに当たって前輪が乗り上げられませんでした。
ポルシェなら後輪ですね。羨ましい。
by 枯葉マーク (2015-01-26 04:12) 

wata

枯葉マークさん、こんにちは。

なるほど、最低地上高が低いクルマがフロントから乗ろうとすると、つっかえちゃうんですね・・・。
そう考えると、RRやMRのクルマは便利・・・と言いたいところですが、やっぱりFR車のほうがメンテナンスはしやすいと思います(涙)。

by wata (2015-01-27 20:47) 

いずみ

こんばんは。
BMWと比べるとオイル交換が手間とお金掛かりますよね〜。
ぼくの993もお店にやってもらうとかなり掛かるので、どうしようかと思案中です。
by いずみ (2015-01-28 00:06) 

MT

私も先日991のオイル交換をしました。ディーラーでですけど。相変わらず高価なオイル交換でした。(笑)
ついでにタイヤの見積もりも。20インチは29万コースでした。しかも現在フロントタイヤのメーカー在庫なしとか。PzerosikaN指定が無いので、すべてはピレリ頼み。私の車はまだ摩耗限界まで時間がありますから、それまでには入手できるようになると思います。でも、タイヤの入手性、これが唯一の問題かな。今フロントタイヤに何かあったらしばらく不動車になってしまいます。(汗)
by MT (2015-01-28 08:22) 

wata

いずみさん、こんにちは。

993と言うことは、空冷エンジンですよね。
詳しいことはわかりませんが、オイルの量も多いでしょうし、交換作業も大変そうなイメージがあります。
それに較べれば、ボクスターのオイル交換は全然ラクなのかもしれませんね(汗)。

by wata (2015-01-28 20:11) 

wata

MTさん、こんにちは。

正規ディーラーでの作業とオッサンのDIYとを単純に費用だけで比較しちゃいけませんが、3回分のオイルやフィルター、それに新たに買った工具類を合計しても、ディーラーでの1回の交換費用よりまだ安いんですよ(汗)。
しかし、タイヤ交換で30万円とはキョーレツですねぇ・・・。
磨耗による交換ならまだしも、バーストなどで急にタイヤが必要となってもすぐに入手できない可能性もあるんですね。
私だったら維持を諦めて、クルマを売却すること間違いなしです(涙)。

by wata (2015-01-28 20:28) 

kertsu

祝!
DIYオイル交換!
私の周りにも工具を揃えたケイマン・ボクスターオーナーが数人います。

不思議と水冷の911系は自分でいじる人少ない気がします。

N0指定のピレリはヤフオクで買えます!
by kertsu (2015-01-29 10:13) 

wata

kertsuさん、こんにちは。

いやいや、祝っていただくほどのモンではございません(笑)。
ボクスターはこれまでに乗っていたクルマと違い、私の力量ではスパーク・プラグの交換すらDIYでは難しいだろうと思っています。
自分のクルマなのに自分で触れるところが少ないってのは、何だか損した気分です(涙)。

by wata (2015-01-29 20:30) 

kobutaichi

はじめまして996カレラから、現在987ケイマン2.7MT所有です、ボクスタ-のオイル交換でこちらのブログを拝見いたしました。私もオイル交換自分でしたいのですが、廃油の処理が面倒なのと某所でMOBILSUPER3000(ポルシエ認証オイル部分合製油)ですが6千円で交換してくれるのでやっていません、5年間交換お願いしていますが、エンジンも絶好調ですし問題が起こるはずもありませんが、ここブレ-キオイルも3500円位で交換してくれますので私の維持費は普通車と変わりません。ただこのガンダム下回りの点検用に欲しいですね。PCのオイル交換は高いですけど仕方無いですよね、ポルシエ価格ですから、
by kobutaichi (2015-05-21 23:05) 

wata

kobutaichiさん、はじめまして。

コメントをいただき、ありがとうございます!
私の場合、以前のクルマからオイル交換を自分でやっている理由はコスト対策が一番ですが、「DIYの楽しさ」もあるんです。
確かに手間はかかりますけど、結構おもしろいんですよ(笑)。
ガンダム・・・いや(汗)、カー・ランプを使って下に潜り込むのもキライじゃありません。
こうしないと、エンジンも見えませんからねぇ(涙)。
by wata (2015-05-22 07:02) 

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